症状から原因を切り分ける
ツツジの不調は葉に出ます。かすれ、黄化、ふくらみ、食害のどれかで当たりが付きます。病気と決めつける前に、土の酸度や水切れでも似た症状が出ることを頭に置き、葉の裏まで見てから判断します。
| 症状 | 考えられる原因 | まず確かめること |
|---|---|---|
| 葉が白くかすれる | グンバイムシかハダニ | 葉裏に黒い点(ふん)があるか |
| 新葉が厚くふくらみ白い粉 | もち病 | 四月から五月の新葉か |
| 葉が黄色く葉脈だけ緑 | 土がアルカリ性 | 石灰を使った場所か |
| 葉に穴、縁がかじられる | ハマキムシ、ルリチュウレンジ | 葉が巻かれているか、幼虫がいるか |
| 葉に茶色い斑点が広がる | 褐斑病 | 梅雨の後か、株が混んでいないか |
| 枝先が枯れ込む | ベニモンアオリンガ、枝枯れ | つぼみや枝先に虫の穴があるか |
グンバイムシは葉裏の黒い点で見分ける
ツツジで最も多い害虫です。五月から十月に葉の裏に付いて汁を吸い、葉の表が白くかすれたようになります。年に数回発生を繰り返すので、一度退治しても夏の間は葉裏を見続けます。葉裏を見ると黒い小さなふんの点が散らばり、透明な羽の虫がいます。放っておくと葉が落ちて花芽も付かなくなります。
発生初期に葉裏へ庭木用の殺虫剤を散布するのが確実です。日当たりと風通しが悪い株、乾燥した場所の株に出やすいので、混んだ枝を抜き株元を湿らせておくと発生が減ります。
- 五月から葉裏を見る
- 花後の刈り込みのときに葉裏を確かめる習慣をつけます。黒い点が見え始めたら初期です。
- 殺虫剤は葉裏に向けて
- 虫は葉裏にいるので、噴霧器を下から上に向けて葉裏に薬液が付くように散布します。表だけ濡らしても効きません。
- 混んだ枝を抜き湿度を保つ
- 株の内部に風と光を通し、株元にマルチをして乾燥を防ぎます。乾いた環境ほど増えます。
もち病は新葉のふくらみ
四月から五月の新葉が餅のように厚くふくらみ、やがて表面に白い粉が付きます。花びらがふくらむこともあり、見た目は奇妙ですが株が枯れる病気ではありません。カビの一種で、涼しく湿った春に出ます。見つけたら白い粉が出る前に摘み取って捨てるだけで、それ以上広がりません。摘み取りが遅れて粉が飛ぶと翌年も出ます。
- ふくらんだ葉をすぐ摘む
- 厚くなった葉を見つけたら、白い粉が出る前に摘み取ります。袋に入れて捨て、株元に落とさないようにします。
- 風通しを確保する
- 混んだ枝を抜き、株の内部に風を通します。湿った環境で出やすいので、周りの植物との間隔も空けます。
- 毎年出るなら殺菌剤
- 毎年出る株は、芽が動く三月下旬から四月に庭木用の殺菌剤を散布して予防します。新葉が開き切る前に一回で十分です。
葉を食う虫と枝先を枯らす虫
葉を糸で巻いて中から食べるハマキムシ、葉の縁から食べ進むルリチュウレンジの幼虫、つぼみや新芽の中に入って枝先を枯らすベニモンアオリンガが主な虫です。葉の食べ跡を見て、巻かれているか縁がないかで種類の見当が付きます。どれも数が少ないうちは捕まえて取り除けば済みます。
| 種類 | 出やすい時期 | 手当て |
|---|---|---|
| グンバイムシ | 5月〜10月 | 葉裏に庭木用の殺虫剤 |
| ハマキムシ | 5月〜9月 | 巻いた葉ごと取って処分 |
| ルリチュウレンジ | 5月〜10月 | 群れている幼虫を葉ごと切って処分 |
| ベニモンアオリンガ | 5月〜9月 | 枯れた枝先とつぼみを切って処分 |
| ハダニ | 7月〜8月の乾燥期 | 葉裏に水をかける |
褐斑病と枝枯れ
梅雨の後に葉に茶色い斑点が広がり、落葉するのが褐斑病です。混んだ株、風通しの悪い場所で出やすく、落ち葉に菌が残って翌年も出ます。枝枯れは、刈り込みの傷や乾燥で弱った枝から先が枯れ込む症状で、枯れた部分を早めに切り落として広がりを止めます。
- 斑点の葉と落ち葉を集める
- 斑点が出た葉と株元の落ち葉を集めて捨てます。株の内部にたまった葉も取り除き、菌の越冬場所をなくします。堆肥には入れません。
- 枯れ枝は緑の部分まで切る
- 枝先が枯れたら、枝の断面が緑で締まっている位置まで切り戻します。枯れた部分を残すと下へ進みます。
- 広がるなら殺菌剤
- 株の半分以上に斑点が広がったときは、庭木用の殺菌剤を散布します。梅雨明け後に新しい斑点が出なければ止まっています。
病気でない変色との見分け
葉が黄色くなる、赤くなる、下葉が落ちるといった変化の多くは、酸度や季節、水の問題で病気ではありません。薬をかける前に、次の表で環境の原因を除いてから判断します。
| 見た目 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 葉全体が黄色く葉脈だけ緑 | 土がアルカリ性で鉄が吸えない | ピートモスと鹿沼土で酸性に戻す |
| 冬に葉が赤茶色 | 寒さと乾いた風 | 春に緑に戻る。何もしない |
| 春に古い葉が黄色く落ちる | 葉の入れ替わり | 正常。放置でよい |
| 夏に葉が茶色く縮れる | 水切れ | 水を通し、マルチで覆う |
| 新芽の先が縮れる | 肥料焼け | 株元の肥料を取り除いて水で流す |
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