一年の作業を月で見る
ツツジの一年は、春の開花、花後の剪定と肥料、夏の水やり、秋の肥料と花芽の充実、冬の休眠で回ります。作業が集中するのは花後の一か月で、ここを逃すと翌年の花に響きます。関東平野部の露地を前提にした表です。
| 月 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 1月 | 休む。鉢は乾いたら水 | 落葉系は枝先の花芽を確かめる |
| 2月 | 休む。枯れ枝を抜く | 刈り込みはしない |
| 3月 | 鉢の水やりを増やす | つぼみがふくらみ始める |
| 4月 | 開花、鉢は水切れ注意 | 早咲きは中旬から |
| 5月 | 開花、花後に剪定と肥料、植え付け | 花の七割が終わったら刈る |
| 6月 | 剪定(中旬まで)、挿し木、植え付け | 梅雨入り前後に挿し木 |
| 7月 | 水やり、マルチ、グンバイムシ防除 | 花芽が作られ始める。刈らない |
| 8月 | 水やり、夕方の葉を見る | 一週間雨がなければ地植えも水 |
| 9月 | 秋肥、植え付けの準備 | 中旬から緩効性肥料 |
| 10月 | 植え付け、鉢の植え替え | 落葉系は紅葉が始まる |
| 11月 | 落ち葉の掃除、マルチ | 肥料は与えない |
| 12月 | 休む | 鉢は軒下へ |
三月から五月、開花と花後の勝負
三月につぼみがふくらみ、四月中旬から五月に咲きます。早咲きのクルメツツジは四月中旬、ヒラドツツジやオオムラサキは四月下旬から五月上旬が盛りです。鉢植えは開花中に水が切れると花が縮むので、毎日土を確かめます。花が七割終わったら、五月中に刈り込みと礼肥(花後に体力を戻す肥料)を済ませます。花後一か月が翌年の花を決める一番大切な期間です。
- 開花中は水だけ
- 花の時期に肥料は与えません。鉢は毎日土を見て、乾いていたら朝に与えます。花に水がかかると傷むので株元に注ぎます。
- 花の七割が終わったら刈る
- 全部咲き終わるのを待つと剪定が遅れます。七割が終わったら残りの花ごと刈り込みます。
- 刈ったら肥料を置く
- 刈り込み直後に緩効性肥料を株元から離して置きます。新芽の伸びがそろい、花芽が付きやすくなります。
六月から八月、剪定の期限と夏の水
剪定の期限は六月中旬です。七月に入ると新芽の先で花芽が作られ始めるので、以降は飛び出した枝を抜く程度にします。梅雨入り前後は挿し木の適期でもあります。梅雨明け後は水切れが最大の敵で、株元のマルチと夕方の葉の観察で乗り切ります。
- 六月中旬までに剪定を終える
- 梅雨に入っても六月中旬までなら刈り込めます。それを過ぎたら翌年の花後まで刈り込みは待ちます。迷ったら新芽の先を触り、硬くなり始めていれば刈らないほうが安全です。
- 梅雨明け前にマルチ
- 株元を腐葉土かバークチップで五センチほど覆い、地表の乾燥を防ぎます。鉢は半日陰へ移します。
- グンバイムシを葉裏で見る
- 七月から葉が白くかすれ始めたら葉裏を見ます。黒い点があればグンバイムシです。庭木用の殺虫剤を葉裏に散布します。
夏に肥料は与えません。弱った株に効かせようとして与えると、根を傷めて枯らします。
九月から十一月、秋肥と植え付け
九月中旬から十月上旬に秋肥を置き、花芽を太らせます。九月下旬から十月は植え付けと鉢の植え替えの適期で、根が動いているうちに済ませれば冬までに活着します。十一月は落ち葉を掃除し、株元にマルチを敷き直して冬に備えます。
- 九月中旬に秋肥
- 緩効性肥料を規定量、株元から十センチ離して置きます。鉢は半量。十月中旬以降は与えません。
- 十月に植え付けと植え替え
- 鉢の根詰まりは二年に一度、鹿沼土主体の土で植え替えます。地植えは根鉢の上面を地面に合わせて浅く植えます。
- 十一月に落ち葉を掃除
- 株の内部にたまった落ち葉は病気の越冬場所になります。取り除いてから、株元にマルチを敷き直します。
十二月から二月、休ませる
冬は何もしないのが正解です。常緑系は葉を付けたまま、落葉系は葉を落として休眠します。枝先を見て、ふくらんだ芽が付いていれば翌春の花芽なので折らないようにします。鉢は土が凍らない軒下に置き、乾いていれば暖かい日の午前中に水を与えます。枯れ枝が目立てば抜きますが、刈り込みは花芽を落とすので行いません。
| タイプ | 冬の作業 | 注意点 |
|---|---|---|
| 常緑系の地植え | 何もしない | 寒風で葉が赤茶色になっても春に戻る |
| 常緑系の鉢植え | 軒下で乾いたら水 | 完全に乾かさない |
| 落葉系 | 枯れ枝だけ抜く | 枝先の花芽を折らない |
時期ごとの失敗と戻し方
月ごとの作業で多い失敗は、剪定の遅れ、夏の水切れ、夏の肥料の三つです。どれも翌年に花が減るか株が弱るかたちで現れますが、株が生きていれば次の年で戻せます。
| 時期 | よくある失敗 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 7月以降 | 刈り込んで翌春の花がない | 翌年の花後一か月以内に刈る |
| 8月 | 水切れで葉が茶色く落ちた | 水を通し、枝が緑なら春に芽が出る |
| 8月 | 肥料を与えて葉が焼けた | 肥料を取り除き、水で流す |
| 11月以降 | 秋肥が遅れて葉が伸びた | 何もしない。翌年は十月中旬までに |
ツツジの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
ツツジの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はツツジの育て方にまとめています。
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