剪定の時期を花芽の付き方で決める
ツツジは花が終わった後に伸びる新しい枝の先に、七月から八月にかけて翌年の花芽を作ります。ですから剪定は花が終わってから一か月以内、遅くとも六月中に済ませます。七月以降に刈ると、できかけの花芽ごと切り落として翌春に花が咲きません。
秋や冬に形が乱れていても、その時期に刈るのは花を捨てることになります。どうしても切るなら、飛び出した枝を一本ずつ付け根から抜く程度にとどめます。
| 時期 | できる剪定 | 理由 |
|---|---|---|
| 花後〜6月中旬 | 刈り込み、強い切り戻し | 花芽がまだ作られていない |
| 7月〜9月 | 飛び出した枝を抜く程度 | 花芽が作られている。刈ると翌年咲かない |
| 10月〜2月 | 枯れ枝と混んだ枝を抜く程度 | 花芽が枝先に付いている |
| 3月〜開花中 | 触らない | つぼみを落とす |
刈り込みで形を整える
生け垣や玉仕立てのツツジは、花後に刈り込みバサミで表面を刈って形を作ります。前回刈った位置より少し外側で刈ると、枝の芽の位置に切り口が来て芽が出やすく、毎年少しずつ大きくなります。同じ位置で刈り続けると枝が込み合って内部が枯れ込みます。
刈った後は葉が減って一時的に見た目が寂しくなりますが、二週間から三週間で新芽が出そろい、そこに花芽が付きます。刈り込みは一度で終え、伸びた新芽を再び刈らないことが大切です。
- 花がらを落としてから刈る
- 枯れた花が枝に残っていると刈りにくく、病気の元にもなります。手で軽くしごいて落とすか、刈り込みでまとめて落とします。
- 前回より少し外側で刈る
- 去年の刈り面から一センチから二センチ外側で刈ります。数年に一度、大きくなりすぎたら深く刈り戻して大きさを戻します。
- 下から上へ、面をそろえる
- 側面は下から上へ刈り、上面は最後に平らか丸くそろえます。下を広く上を狭くすると下枝まで日が当たり、下葉が落ちません。
- 刈りかすを取り除く
- 刈った葉や枝が株の内部に残ると蒸れて病気が出ます。手で払うか、ほうきで株の中まで取り除きます。
自然樹形は枝を抜いて整える
落葉系のミツバツツジや、庭木として自然な姿で楽しむ株は、刈り込まずに混んだ枝や飛び出した枝を付け根から抜く整枝(枝の配置を整える剪定)で形を作ります。刈り込むと自然な枝ぶりが失われ、花の付き方も硬い印象になります。
- 内向きと交差する枝を抜く
- 株の内側に向いた枝、他の枝と交差する枝は付け根から切ります。株の中心に日と風が入り、病害虫が減ります。
- 徒長枝は付け根で
- 一本だけ勢いよく伸びた徒長枝(勢いよく間延びした枝)は、途中で切ると同じ場所からまた伸びます。付け根から抜くか、外向きの芽の上で切ります。
- ひこばえは早めに
- 株元から出る細い枝は花が付きにくく、養分を奪います。見つけたら地際で切ります。放っておくと株が乱れ、下枝に日が当たらなくなります。
古い株を若返らせる強剪定
何年も同じ位置で刈り込んだ株は、表面に枝が密集して内部が枯れ、下葉が落ちて姿が崩れます。花後すぐに、株の高さの半分から三分の一まで深く切り戻すと、太い枝の途中から新芽が出て一年から二年で作り直せます。
ツツジは古い枝からも芽を出す力が強いので、葉のない太い枝で切っても芽が出ます。ただし切った年は花が咲かないか極端に減ります。株全体を一度に切るのが不安なら、二年に分けて半分ずつ切ります。
- 花後すぐに切る
- 五月中に切れば夏までに新芽が伸び、翌年に花が付く可能性が残ります。六月以降は新芽が育ちきらず、回復に二年かかります。
- 主枝は葉のない位置でも可
- 太い枝を葉のない位置で切っても、二週間から一か月で幹の途中から芽が出ます。芽が出るまで水切れさせないことが条件です。
- 切った年は肥料と水を丁寧に
- 葉が減った株は弱っています。切り戻し後に追肥(育ちの途中で足す肥料)を一回、夏は株元をマルチで覆って水を切らさないようにします。
十年以上たって幹が太く枯れ枝が多い株は、強剪定でも芽が出ないことがあります。試しに一枝を切って芽が出るか確かめてから全体に手を付けます。
花がら摘みは小さい株だけ
花が終わった後に残る花がらを取ると、種を作る力が新芽に回り、翌年の花芽が増えます。鉢植えや小さい株なら、花の付け根を指でつまんで取ります。大きな株や生け垣は数が多すぎるので、刈り込みで一緒に落とせば十分です。
| 大きさ | 花がら摘みの方法 | 目安 |
|---|---|---|
| 鉢植え | 指で一つずつつまんで取る | 花が終わったらすぐ |
| 庭の小株 | 手でしごいて落とす | 花の七割が終わったころ |
| 大株、生け垣 | 刈り込みで一緒に落とす | 花後一か月以内 |
剪定で失敗したときの立て直し
剪定の失敗は翌春に花が咲かないことで気づきます。原因は時期の遅れか刈りすぎのどちらかで、株は枯れていないので次の花後に正しい時期で切り直せば戻ります。
| 状態 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 葉は茂るが花が咲かない | 七月以降に刈って花芽を落とした | 翌年の花後一か月以内に刈る |
| 刈った面から芽が出ない | 真夏や冬に深く刈った | 水を切らさず春まで待つ。芽が出なければ花後に切り直す |
| 内部が枯れ下葉がない | 同じ位置で刈り続けた | 花後に半分まで切り戻して作り直す |
| 片側だけ枯れた | 刈りすぎた側の枝が枯れ込んだ | 枯れ枝を抜き、反対側を控えめに刈って形を寄せる |
ツツジの剪定・切り戻しに使うもの
切り戻しは株を若返らせる作業です。切る位置と、切り口を乾かすことに関わるものだけで足ります。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 園芸 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 5cm 前後。バイパス式(刃が交差するもの)は切り口がきれいです。
アンビル式(刃が台に当たるもの)は茎を潰します。生きた枝を切るならバイパス式を選びます。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
株を変えるたびに刃を拭きます。病気の株から健全な株へ、はさみが運んでしまうのを防げます。
- 園芸用手袋探す言葉「園芸手袋 背抜き」
- 規格の目安
- 手のひらにゴムを張った背抜きタイプ。細かい作業ができる薄手のもの。
茎の汁でかぶれる植物があります。厚い革手袋だと、切る位置を指で確かめられません。
- 柔らかい茎の草花は、指で摘めばはさみは要りません。
- 癒合剤は木の太い枝を切るときのもので、草花には要りません。
ツツジの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はツツジの育て方にまとめています。
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