苗は根の張りと枝の分かれ方で選ぶ
ツツジは根が細く浅く広がる植物で、苗の根鉢がしっかりしているかどうかで一年目の生育が決まります。ポットから抜いて白い根が回っている苗を選び、枝は株元から複数に分かれてこんもりしたものが後の仕立てに向きます。
花付きの苗を春に買う場合、花が咲いている株より、つぼみが色づき始めた株のほうが植え付け後の根の動きが早く、翌年の花芽も付きやすくなります。
| 見た目 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 根鉢が固まり白い根が見える | よい苗 | 根が活発で植え付け後にすぐ動く |
| 根鉢が崩れ土が落ちる | 避ける | 根が少なく活着に時間がかかる |
| 枝が株元から数本に分かれる | よい苗 | こんもりした株になりやすい |
| 葉に黒い粒や白いかすり模様 | 避ける | グンバイムシやハダニが付いている |
ツツジと呼ばれるものにはヒラドツツジ、クルメツツジ、オオムラサキなど常緑の系統と、ミツバツツジのような落葉の系統があります。落葉系統は冬に葉がなくて当たり前なので、枯れたと誤解しないでください。
植え付けの適期は花後と秋
植え付けは花が終わった直後の五月から六月上旬か、暑さが引いた九月下旬から十月が適期です。根が動く時期に植えると活着が早く、真夏や真冬の植え付けは根が動かず乾燥や寒さで傷みます。
常緑の系統は寒さに強く、関東平野部では冬も屋外で問題ありません。落葉のミツバツツジ類は秋の植え付けに向き、翌春に葉が出るのを待ちます。
| 地域 | 植え付け適期 | 避ける時期 |
|---|---|---|
| 暖地 | 5月〜6月上旬、10月〜11月 | 7月〜9月中旬 |
| 中間地 | 5月〜6月上旬、9月下旬〜10月 | 7月〜9月中旬、12月〜2月 |
| 寒冷地 | 5月中旬〜6月 | 秋植えは根が張る前に凍るので避ける |
土は酸性で水はけと保水のよいものにする
ツツジは酸性の土を好み、アルカリ性に傾くと葉が黄色くなって生育が止まります。石灰は絶対に混ぜません。鹿沼土を主体に、ピートモスか腐葉土を混ぜた土が、酸性で水はけと保水を両立できる最も失敗の少ない配合です。
地植えの土が粘土質で水がたまる場所は、根が呼吸できずに腐ります。腐葉土と鹿沼土を混ぜ、土を十センチから二十センチ盛った高植えにして水の逃げ道を作ります。
- 鉢は鹿沼土七に腐葉土三
- 鹿沼土の小粒七に腐葉土かピートモス三を混ぜます。市販のツツジ・サツキ用の土でも構いません。草花用培養土だけでは酸度が足りません。
- 地植えは植え穴に鹿沼土を混ぜる
- 根鉢の二倍の広さと同じ深さの穴を掘り、掘った土に鹿沼土と腐葉土を半分ほど混ぜて埋め戻します。元肥(植え付け時に土へ混ぜる肥料)は控えめにします。
- 石灰を混ぜた場所は避ける
- 野菜を作っていた場所は石灰でアルカリに寄っていることがあります。そこに植えるなら鹿沼土とピートモスを多めに混ぜて酸性に戻します。
浅く植えて根鉢の上を出す
ツツジは根が地表近くに広がるので、深く植えると根が呼吸できずに枯れます。根鉢の上面が地面と同じか、やや高くなるように植え、盛り土で周りをなだらかにします。植え付け後は根鉢とまわりの土がなじむようたっぷり水を与えます。
- 根鉢は軽くほぐす
- 根が固く巻いているときは、根鉢の側面と底を指で軽くほぐして根の先を外に向けます。細かい根を大きく崩さないよう注意します。
- 根鉢の上面を地面に合わせる
- 根鉢の上面が地面と同じ高さになるよう穴の深さを調整します。深植えは根腐れ、浅すぎは乾燥の原因なので、面を合わせることを優先します。
- 水鉢を作って水を注ぐ
- 株の周りに土手を作り、そこに水をためて根鉢の隅まで水を回します。水が引いたら土手を崩し、株元にバークチップか腐葉土を敷いて乾燥を防ぎます。
植え付け後一か月は、土の表面が乾いたら水を与えます。根が浅いので、この時期の水切れが最も多い失敗です。
置き場所は日当たりと夏の乾燥のバランス
花をよく咲かせるには日当たりが必要ですが、真夏の西日と乾燥は根の浅いツツジに負担になります。午前中に日が当たり、午後は明るい日陰になる場所が理想です。生け垣にする場合は、風が強く乾く場所を避け、株元にマルチをして乾燥を防ぎます。
| 場面 | 向く場所 | 注意点 |
|---|---|---|
| 地植えの一本仕立て | 午前日なた、午後半日陰 | 西日が強い場所は株元をマルチで覆う |
| 生け垣 | 終日日なた | 夏の水やりを続ける。乾くと下葉が落ちる |
| 鉢植え | 春秋は日なた、夏は半日陰 | 夏は鉢を移動して乾燥を避ける |
| 落葉系(ミツバツツジ類) | 明るい半日陰 | 強い日照で葉焼けしやすい |
植え付け後に元気がないときの見分け
植え付けから一か月ほどで葉が落ちたり黄色くなったりするときは、水、深さ、土の酸度のどれかが原因です。葉の変化を見て切り分けると手当てが決まります。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉がしおれて茶色く枯れる | 水切れ | たっぷり水を与え、株元をマルチで覆う |
| 葉が黄色く葉脈だけ緑 | 土がアルカリ性 | 鹿沼土とピートモスで植え直す |
| 下葉から黒くなって落ちる | 深植えか過湿 | 根鉢の上面が出るよう植え直す |
| 葉が白くかすれる | ハダニかグンバイムシ | 葉裏に水をかけ、ひどければ庭木用の殺虫剤 |
ツツジの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
ツツジの長く咲かせるコツは作物ページに
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