植え付け適期は落葉期
植え付けの適期は落葉して休眠に入ってから萌芽前までです。暖地は11月から12月、中間地は12月から3月上旬、寒冷地は凍害を避けて3月下旬から4月の春植えにします。
根がほとんど動かない休眠期に植えると、春の萌芽と同時に根が伸び始め、その年の生育に乗れます。夏に苗を買った場合は無理に植え替えず、鉢のまま半日陰で管理して秋を待つほうが安全です。
| 地域 | 植え付け適期 | 避ける時期 |
|---|---|---|
| 暖地 | 11月〜12月 | 真夏と厳寒期 |
| 中間地 | 12月〜3月上旬 | 萌芽が始まる4月以降 |
| 寒冷地 | 3月下旬〜4月 | 土が凍る12月〜2月 |
ポット苗は根鉢が固まっていることが多く、そのまま植えると根が外へ出ません。外周を軽くほぐしてから植えます。
鉢植えは号数を段階的に上げる
最初から大きな鉢に植えると、根が回らない部分の用土がいつまでも湿ったままになり、根腐れを招きます。苗の年数に合わせて一回りずつ上げ、1年から2年ごとに植え替えるのが基本です。
| 苗の年数 | 鉢のサイズ | 用土の量の目安 |
|---|---|---|
| 2年生 | 6号から7号 | 3リットル前後 |
| 3〜4年生 | 8号から9号 | 8リットル前後 |
| 5年生以上 | 10号以上か大型プランター | 15リットル以上 |
素焼き鉢より樹脂鉢や不織布鉢のほうが乾きにくく、乾燥を嫌うブルーベリーには扱いやすくなります。
鉢植えの植え方
鉢植えで失敗する原因のほとんどは、深植えと、水が根鉢の中まで届いていないことです。植える瞬間の手順で決まるので、順番どおりに進めます。
- 鉢底石は薄く1層
- 厚く入れると有効な用土の量が減り、乾きやすくなります。ブルーベリーにとっては水切れのほうが致命的なので、底石は控えめにします。
- 根鉢の肩を出す
- 根鉢の上面を鉢土の表面と同じ高さか、やや高めに合わせます。深植えすると株元が蒸れ、次の主軸になる新しい枝が出にくくなります。
- 最後に水を通す
- 植え終わったら鉢底から流れ出るまでたっぷり与え、ピートモスの中の空気を抜きます。ここで乾いた塊を残すと、以後ずっと水が回りません。
- 表面を覆う
- バークチップや水苔で表土を3センチほど覆います。乾燥を防ぐと同時に、雨のはね返りによる病原の持ち込みも減らせます。
受け皿に水をためたままにしないこと。乾燥は嫌いますが、常時滞水すると根が酸欠で黒く傷みます。
地植えは穴の大きさで決まる
地植えでは、根が伸びる範囲すべてを酸性の土に置き換える必要があります。直径80センチから1メートル、深さ30から40センチの穴を掘り、掘り上げた土にピートモスを混ぜて埋め戻します。
- 水がたまる場所は高植え
- 掘った穴に水をためて半日で引かない場所は、地面より20センチほど高く盛り土して植えます。浅く広がる根は滞水に弱いためです。
- 株間は1.5から2メートル
- 成木は横に大きく広がります。狭く植えると内部が暗くなって花芽が外側にしか付きません。列の間は2メートル以上あけて作業路にします。
- コンクリート際を避ける
- 基礎や塀のきわは石灰分が溶け出して酸度が上がります。どうしても近い場合は根域を仕切り、酸度の測定を年2回に増やします。
植え穴に化成肥料を入れないこと。ブルーベリーは肥料の濃度に弱く、根が伸びる前に傷んで活着しません。
受粉樹をどう置くか
実付きを安定させるには、同じ系統の別品種を近くに植えます。ラビットアイ系は1品種だけではほとんど実が付かず、ハイブッシュ系も1本で実る品種が多いものの、混植したほうが粒が大きくなります。
- 同じ系統でそろえる
- 開花期がずれると受粉しません。系統をまたぐ組み合わせは花期が合わないことがあるため、同じ系統の中から2品種以上を選びます。
- 距離は3メートル以内
- 訪花昆虫が行き来できる範囲に置きます。鉢植えなら、開花期のあいだだけ鉢を近くへ寄せる運用でも構いません。
- 熟期をずらして選ぶ
- 早生と晩生を組み合わせると収穫が数週間に分散して食べきれます。どの品種を選ぶかは系統別のページを参照してください。
1本しか置けない場合はハイブッシュ系の自家結実性がある品種を選びます。それでも収量は混植に届きません。
植え替えと更新
鉢植えは1年から2年に一度、10月から11月または3月に植え替えます。ピートモスは年々分解して細かくなり、通気が失われて根が窒息するためです。同じ鉢のまま何年も置くと生育が止まります。
| 作業 | 時期 | やること |
|---|---|---|
| 一回り大きく | 3月または10月〜11月 | 根鉢の底と肩を1センチ崩して新しい用土で植える |
| 同じ鉢で維持 | 3月 | 外周の根を削り、古い用土の3割を入れ替える |
| 地植えの補修 | 11月〜2月 | 株元をよけて周囲にピートモスとマルチを補充 |
植え替え直後に強く剪定すると回復が遅れます。枝を切るのは前の冬に済ませ、植え替え後は水の管理に専念します。
根付かないときの原因を切り分ける
植えた翌春に芽が動かない、伸びが止まるという失敗は、品種ではなく植え方で起きています。葉の色と株元の様子を見て、掘り直すのか水の与え方を変えるのかを決めます。
| 春に出ている症状 | 疑う原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 芽が動かず枝が枯れ込む | 深植えで株元が埋まった | 根鉢の肩が出る高さに植え直す |
| 葉が黄色く葉脈だけ緑 | 酸度が上がり鉄を吸えない | 硫黄華かピートモスで酸度を戻す |
| 葉先から茶色く枯れる | 肥料が濃いか水切れ | 肥料を止め、鉢底から流れるまで与える |
| 新梢が伸びず葉が小さい | 根鉢の中まで水が届かない | 鉢ごと水に沈めて中まで湿らせる |
植えた年は実を成らせません。花を摘んで株づくりに回すほうが、3年目からの収量ははっきり伸びます。
ブルーベリーの植え付けに使うもの
木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。
数量は苗木 1 本を単位にしています。
- 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
- 規格の目安
- バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。
穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。
- 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
- 規格の目安
- 直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。
根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。
- 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
- 規格の目安
- 幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。
幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
- 規格の目安
- 粒状で長く効くタイプ。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。
植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。
- 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
- 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。
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