根は浅く広がる
ブルーベリーの根には根毛がほとんどなく、地表から20から30センチの浅い層に細い根を広げます。深い場所の水を吸えないため、表層が乾いた時点で吸水が止まります。
水切れのサインは葉のしおれではなく、まず葉先の茶色い枯れ込みです。ここまで進んだ葉は元に戻りません。夏に一度でも根を乾かすと果実は小さいまま止まり、翌年の花芽も減ります。
| 状態 | 葉の様子 | 対処 |
|---|---|---|
| 軽い乾き | 日中だけ葉が垂れる | 朝夕の量を増やして様子を見る |
| 水切れ | 葉先が茶色く枯れ込む | 半日陰へ移し、鉢ごと水に沈める |
| 過湿 | 葉が黄ばんで落ちる | 水やりを止め、用土の通気を確かめる |
しおれてから慌てて与えるより、乾く前に与えるほうが結果の良い作物です。回数ではなく土の湿りで判断します。
鉢植えの与え方
鉢植えは、水やりの成否がそのまま収量になります。用土の量が限られるうえピートモスは一度乾くと戻りにくいので、量とタイミングを決めておき、毎回同じやり方で与えるのが安全です。
- 鉢底から流れるまで
- 少量を何度も与えると表面だけが濡れ、根鉢の中心が乾いたままになります。1回で鉢底から流れ出るまで与え、次は表面が乾いてから与えます。
- 夏は朝夕2回
- 7月から8月の10号鉢は晴天なら1日で乾きます。朝に与え、夕方に鉢を持ち上げて軽ければもう一度与えます。日中の高温時は避けます。
- 冬も乾かさない
- 落葉していても根は生きています。土が白く乾いたら、暖かい日の午前中に与えます。凍結する夕方の水やりは根を傷めます。
- 重さで覚える
- たっぷり与えた直後の鉢の重さを手で覚えておくと、乾き具合を器具なしで判断できます。持ち上げて軽ければ与える、で十分です。
ピートモスは一度カラカラに乾くと水をはじきます。復旧は鉢ごとバケツに沈め、気泡が出なくなるまで置きます。
マルチングで乾きを遅らせる
表土を覆うだけで真夏の乾き方が目に見えて変わります。バークチップ、もみ殻、水苔などを3から5センチの厚さで敷き、地温の上昇と表層の乾燥を抑えます。浅い根を守る最も安い方法です。
- 厚さは3センチ以上
- 薄く敷いても効果は出ません。手で押さえて3センチ以上残る量を入れ、夏の前に一度、秋にもう一度足して厚さを保ちます。
- 雨のはね返りを止める
- 土がむき出しだと、雨で跳ねた泥が葉や実に付いて病気を持ち込みます。覆っておくと、収穫期の実の汚れも減ります。
| 資材 | 持ち | 向く場所 |
|---|---|---|
| バークチップ | 1〜2年 | 鉢植えと地植えのどちらにも |
| もみ殻 | 半年〜1年 | 地植えの株元に厚めに |
| 水苔 | 1年前後 | 小さい鉢の表面 |
株元に密着させると蒸れます。幹から3センチほど離し、輪の形に敷くと風通しを保てます。
水質と酸度の関係
水道水は中性からややアルカリ性で、与え続けると鉢の中の酸度が少しずつ上がります。鉢植えで数年たつとクロロシスが出るのはこれが原因で、水やりの管理と酸度の管理は切り離せません。
- 雨水を使えるなら使う
- 雨水はほぼ酸性で、ブルーベリーには理想的です。雨どいからタンクにためて夏の水やりに回すと、酸度の上昇を抑えられます。
- 食酢での調整は慎重に
- 水を酸性にする方法はありますが、濃度を誤ると細い根を傷めます。土の酸度を測ってから判断し、日常的には使いません。
- 年に一度は測る
- 鉢土の酸度を年1回測り、5.5を超えていたら用土の入れ替えで戻します。詳しい手順は酸性土壌のページにあります。
軟水器を通した水は塩分が加わることがあります。ブルーベリーは塩類に弱いので、通していない水を使います。
留守にするとき
夏に数日空けるだけで枯らす例が最も多い作物です。旅行や出張の前は、鉢の場所と水の与え方を組み替えて、留守のあいだ土が乾ききらない状態を作ってから離れます。
- 腰水は2日まで
- 受け皿に水を張る方法は短期なら有効ですが、3日を超えると根が酸欠になります。深さは鉢の高さの5分の1までにとどめます。
- 鉢を寄せて日陰へ
- 鉢同士を寄せて日陰に置くだけで蒸散が減ります。地面に直置きすると鉢底から水を吸えるので、さらに乾きにくくなります。
- 点滴の潅水を使う
- 1週間以上空けるなら自動潅水が確実です。出発の3日前に設置し、実際に鉢が濡れていることを確認してから出かけます。
帰宅後に葉先が枯れていたら、その葉は戻りません。切り取らずに残し、新しい葉が出るまで肥料を控えます。
地植えの水やり
地植えは根付いた後も水やりが要ります。深根性の樹木と違い、雨が2週間降らなければ乾きます。特に6月から8月の果実肥大期に乾かすと、粒が小さいまま固まってしまいます。
| 時期 | 地植えの目安 | 鉢植えの目安 |
|---|---|---|
| 4〜5月 | 雨がなければ週1回 | 2日に1回 |
| 6〜8月 | 雨がなければ3日に1回たっぷり | 毎日、猛暑日は朝夕 |
| 9〜11月 | 2週間降らなければ1回 | 2〜3日に1回 |
| 12〜3月 | 基本は不要、乾燥が続けば1回 | 乾いたら暖かい日中に |
収穫期に急に大量の水を与えると実が割れます。乾湿の差を作らず一定に保つのが、味と品質の両方に効きます。
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