青くなってからが本番
果実が全体に青くなってから、さらに3日から6日置くと糖度が大きく上がります。色づいた直後に採ると酸味が強く、待った実とは1割から2割の糖度差が出ます。ブルーベリーは採った後に追熟しません。
見極めの決め手は果実の付け根と底です。実と枝をつなぐ果柄の周りが緑のうちは未熟で、そこまで青紫に染まれば完熟です。実の底も最後に色づく場所なので、下から覗いて確認します。
| 見る場所 | 未熟 | 完熟 |
|---|---|---|
| 果実の色 | 青と赤が混じる | 全体が青紫で白い粉をふく |
| 果柄の周り | 緑が残っている | 実と同じ色に染まる |
| 触った感じ | 硬く指に抵抗がある | 軽く触れると自分で落ちる |
指で軽く転がして自然に落ちる実だけを採ります。引っ張らないと取れない実は、あと数日置いてから採ります。
採り方と回数
同じ房のなかでも熟す日は数日ずつずれます。一度に採り切ろうとせず、その日に食べごろの実だけを何度も拾っていくほうが、最終的な収量も味も上がります。
- 3日から4日おきに回る
- 1本の株でも熟期は2週間から1か月続きます。同じ枝を何度も見て回り、その日に食べごろの実だけを外していきます。
- 朝の涼しい時間に
- 気温が上がる前に採ると果実の温度が低く、日持ちします。日中の暑い時間に採った実は、その日のうちに軟らかくなります。
- 果粉を落とさない
- 表面の白い粉は乾燥と傷みを防ぐ膜です。手のひらで転がさず、指先で受けるように採ると保存できる日数が変わります。
- 洗うのは食べる直前
- 洗ってから冷蔵すると急速に傷みます。採ったままの状態で保存し、食べる分だけをそのつど洗います。
傷んだ実やしぼんだ実は木に残さず落とします。放置すると翌年の病害の伝染源として株元に残ります。
鳥は色づく前に止める
鳥害は実が色づき始めてから収穫が終わるまで続きます。ハイブッシュ系は6月から、ラビットアイ系は7月中旬からが色づきの本番なので、植えている系統に合わせて2週間前に張り終えます。
一度味を覚えた鳥は毎日来ます。被害が出てからネットを張っても、その年はもう狙われ続けます。防除は必ず先手で組み立てます。
- 目合いは20ミリ前後
- 20から30ミリの網で小鳥はほぼ防げます。細かすぎる網は風や雨を受けて支柱ごと倒れるため、丈夫さとのつり合いで選びます。
- 枝に触れさせない
- 網が枝に密着していると外から実をつつかれます。支柱で骨組みを作り、枝先から20センチ以上離して張るのが基本です。
- 裾を必ず留める
- 鳥は下から入ります。裾を地面に留めるか、鉢植えなら鉢ごと囲んで結びます。出入り口は毎回確実に閉じます。
光るテープや案山子には数日で慣れられます。確実なのは物理的に入れない構造だけだと考えて設計します。
収穫期の水と味
収穫中に土を乾かすと実が小さいまま止まり、逆に乾いた後で急に大量の水を与えると実が割れます。狙うのは乾湿の差を作らないことで、マルチと毎日の潅水で土の湿りを一定に保ちます。
| 症状 | 原因 | 次にすること |
|---|---|---|
| 粒が小さいまま止まる | 肥大期の水切れ | マルチを厚くし潅水を毎日にする |
| 実が割れる | 乾いた後の大量潅水 | 少量を回数多く与えて差をなくす |
| 酸味が抜けない | 採るのが早すぎる | 果柄まで色づくのを待って採る |
日照が足りない年は糖度が上がりません。翌年に向けては、枝の混み合いを冬剪定で解消して光を入れます。
採り終えたらすぐやること
収穫が終わった株は、実に養分を送りきって消耗しています。ここからの1か月で翌年の花芽の数が決まるため、株元の片付けと養分の補給を間を置かずに進めます。
- お礼肥を入れる
- 収穫が終わったら消耗分を補います。成木で1株あたり30グラム前後の酸性土向け肥料を株元から離してまき、水を与えます。
- 夏剪定を先に済ませる
- 分枝を促す剪定は7月上旬が期限です。収穫が長引く品種では、収穫と並行して長く伸びた新梢の先だけを切り戻します。
- ネットを片付ける
- 収穫が終わったら外します。張ったままにすると秋の落葉が絡み、風で支柱ごと倒れて枝を折る原因になります。
- 落ちた実を拾う
- 地面の実は害虫と病気の温床です。マルチの上のものも含めて拾い、株元を清潔にしてから秋を迎えます。
9月の花芽分化(翌年の花のもとが枝の中にできること)に間に合わせるには、8月中にお礼肥と株元の整理を終えておくのが目安になります。
保存の仕方
採れる量が一度に増えるので、食べきれない分はその日のうちに冷凍します。凍らせた実は皮が破れやすくなりますが、風味の落ち方は冷蔵より緩やかで、半年ほどは使えます。
| 方法 | 日持ち | やり方 |
|---|---|---|
| 冷蔵 | 3〜5日 | 洗わずに容器へ入れて野菜室に置く |
| 冷凍 | 半年前後 | 洗って水気を切り、重ならないよう広げて凍らせる |
| 加工 | 数か月 | 傷んだ実を除いてジャムやソースにする |
冷蔵は洗わずに入れます。水気が付いたまま置くと1日でかびが回り、隣の実まで一気に傷みます。
実が付かない・落ちるときの切り分け
花は咲いたのに実にならない、若い実が落ちるという年は、受粉と根の環境のどちらかに原因があります。花の時期にさかのぼって何が起きていたかをたどると、疑う先が絞れます。
| 株に出ている様子 | 疑う原因 | 次にすること |
|---|---|---|
| 花は多いが実が付かない | 受粉樹がないか遅霜に当てた | 同じ系統の別品種を3メートル以内に |
| 若い実が黄色く落ちる | 根詰まりか肥料の濃さ | 一回り大きい鉢へ替え、肥料を控える |
| 実が小さいまま止まる | 肥大期の水切れ | マルチを厚くし、潅水を毎日にする |
| 葉が黄色く実も少ない | 酸度が上がっている | 硫黄華かピートモスで酸度を戻す |
遅霜で傷んだ花は戻りません。開花中に冷え込む予報が出たら不織布をかけ、鉢植えは軒下へ移して花を守ります。
ブルーベリーの収穫に使うもの
木の実は、落として拾うと傷みます。高さのあるところから、傷めずに下ろすための道具です。
- 収穫ばさみ(先丸)探す言葉「収穫ばさみ 果樹 先丸」
- 規格の目安
- 刃先が丸く、刃渡り 5cm 前後。
引っぱって穫ると、枝が裂けて翌年の芽まで落ちます。軸を残して切るのが基本です。
- 高枝切りばさみ(採果器付き)探す言葉「高枝切りばさみ 採果」
- 規格の目安
- 伸ばして 2〜3m。切った実を受ける籠の付いたもの。
脚立で無理な姿勢を取るより安全です。籠付きなら、切った実がそのまま落ちません。
- 収穫かご・コンテナ探す言葉「収穫かご 果樹 コンテナ」
- 規格の目安
- 20L 前後。浅めのものは実を重ねずに済みます。
深い容器に積むと、下の実が自分の重さで傷みます。柔らかい果実ほど浅い容器で。
- 保存用の緩衝材探す言葉「果物 緩衝材 ネット」
- 規格の目安
- 果実用のネットキャップか、新聞紙。
一つずつ包むと、傷んだ実から隣へ移りません。長く置く実ほど効きます。
- 手の届く高さに仕立てているなら、高枝切りばさみは要りません。低く保つほうが管理も楽です。
- 専用の収穫かごでなくても、浅い箱に新聞紙を敷けば足ります。
ブルーベリーの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はブルーベリーの育て方にまとめています。
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