秋まきを主に、春は短期決戦
チンゲンサイは春から秋までまけますが、主にするのは秋まきです。九月にまくと気温が下がる中で育ち、虫が減り、株が締まります。春まきは低温でとう立ち(花芽が伸びて株が固くなること)しやすいので、トンネルで保温して短期で穫ります。
秋まきは九月上旬から十月上旬にまき、十月中旬から十一月に収穫します。まく日を一週間ずつずらすと、収穫も分散して食べ切れます。畝の半分ずつ、あるいは条ごとにまき時を変えます。
| 作型 | 種まき | 収穫 | 要点 |
|---|---|---|---|
| 春まき | 3月下旬〜4月 | 5月 | トンネルで保温。早く採り切る |
| 秋まき | 9月上旬〜10月上旬 | 10月中旬〜11月 | 主力。まく日をずらす |
月別のやることカレンダー
関東の露地栽培を目安にした一覧です。暖地では秋まきが十月中旬までまけ、寒冷地では九月中旬までにまき終える必要があります。春まきは寒冷地では四月中旬からです。
自分の畑の適期は記録でしか分かりません。まいた日と初収穫の日を毎年残しておくと、翌年の計画がそのまま立てられます。同じ関東でも海沿いと内陸では一週間ずれます。
| 月 | 主な作業 | ねらい |
|---|---|---|
| 3月 | 畝の準備、石灰と元肥、トンネル | 春まきの土と保温を用意する |
| 4月 | 春まき、防虫ネット、間引き | とう立ち前に育て切る |
| 5月 | 春まきの収穫 | 固くなる前に採り切る |
| 8月下旬 | 畝の準備、石灰と元肥 | 秋まきの土を作る |
| 9月〜10月上旬 | 秋まき、防虫ネット | まく日をずらして長く穫る |
| 10月 | 二回の間引き、追肥、土寄せ | 株元を締める |
| 11月 | 収穫、霜よけ | 適期を過ぎる前に採る |
九月と十月は間引きと土寄せが仕事
秋まきのチンゲンサイは、まいてから三週間の間に二回の間引きを終えます。発芽が揃ったら四センチ、本葉三枚から四枚で十五センチにします。二回目のあとに追肥をして、株元へ土を寄せます。
この時期は虫がまだ多いので、まいた日から防虫ネットをかけておきます。ネットの裾に隙間があると効かないので、土で押さえてふさぎます。間引きで開けたら、すぐ閉じます。
- 発芽が揃ったら一回目
- 本葉が一枚見えたころ、四センチ間隔になるように間引きます。込みすぎた場所を優先します。
- 二回目で十五センチ
- 本葉三枚から四枚で十五センチにし、条間に化成肥料をひと握りの半分ほど施して株元へ寄せます。
- ネットは閉じたまま
- 間引きのときだけ開け、作業が終わったらすぐ裾を押さえ直します。開けっ放しにすると虫が入ります。
二回の間引きを一度にまとめてやると、残した株が急に風に当たって倒れます。面倒でも二回に分けます。
十月中旬からは順に採る
まいてから四十日ほどで、草丈が十五センチから二十センチ、株元がふっくらしてきたら採りごろです。チンゲンサイは適期を過ぎると葉柄が固くなり、葉も筋っぽくなります。大きくしようと待つより、採りごろの株から順に採り切ります。
霜が降り始めたら、まだ小さい株には不織布をかけて生育を続けさせます。十二月に入って土が凍るようになると株が傷むので、その前に採り切ります。採り切った株は湿らせた新聞紙に包んで野菜室に立てておけば、数日は持ちます。
| 時期 | 状態 | すること |
|---|---|---|
| 10月中旬 | 早くまいた株が採りごろ | 草丈と株元を見て順に採る |
| 11月下旬 | 初霜 | 小さい株に不織布 |
| 12月 | 土が凍り始める | 残りを採り切る |
春まきはトンネルで保温して早く採る
春まきは三月下旬から四月にまき、五月中に採り切ります。発芽後に低温に当たると花芽ができてとう立ちするので、トンネルや不織布で保温して低温に当てないようにします。四月に入っても寒の戻りがあるので、五月上旬までかけておきます。
春は虫の飛来も早いので、トンネルの上から防虫ネットをかけるか、保温を外したらすぐネットに替えます。間をあけるとアオムシやコナガが入り、数日で葉が穴だらけになります。
- まいた日からトンネル
- 種をまいたらその日のうちに不織布かビニールのトンネルをかけ、夜の冷え込みから守ります。
- 保温を外したらネット
- 五月上旬に保温を外したら、すぐ防虫ネットに替えます。間をあけると虫が入るので、外す日にネットを用意しておきます。
- 五月中に採り切る
- 草丈十五センチになった株から順に採り、六月に持ち越さないようにします。花茎が見えたらすぐ採ります。
地域でずれる時期の目安
上の表は関東平野の露地を基準にしています。暖地では秋まきが十月中旬までまけ、寒冷地では九月中旬までにまき終える必要があります。春まきは寒冷地では四月中旬からです。同じ地域でも標高と日当たりで一週間は前後します。
| 地域 | 春まき | 秋まき |
|---|---|---|
| 暖地(九州・四国南部) | 3月中旬〜4月 | 9月上旬〜10月中旬 |
| 中間地(関東・近畿) | 3月下旬〜4月 | 9月上旬〜10月上旬 |
| 寒冷地(東北・北海道) | 4月中旬〜5月 | 8月下旬〜9月中旬 |
チンゲンサイの栽培に一年を通して使うもの
作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
- 規格の目安
- 牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。
土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。
- 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
- 規格の目安
- 粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。
日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
- 規格の目安
- 窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
- 数量の目安
- 元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。
種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
- 規格の目安
- 幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。
地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。
- 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
- 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。
チンゲンサイの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はチンゲンサイの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。