目的に合わせて方法を選ぶ
ボリジは直根を持つ一年草なので、株分けや挿し芽では増やせません。増やし方は種だけですが、一株で数百粒の種を落とし、こぼれ種で翌年も勝手に生えてきます。同じ場所で続けるならこぼれ種を生かし、別の場所に移したいなら種を採って秋か春にまきます。白花の品種は青花と交雑して青に戻ることがあるので、白を残すなら離して植えます。
| 目的 | 向いている方法 | 適期と日数 |
|---|---|---|
| 同じ場所で毎年咲かせたい | こぼれ種を間引いて生かす | 9〜10月に芽が出る。間引くだけ |
| 別の場所や鉢に移したい | 種を採って直まき | 7月に採り、9月下旬〜10月にまく |
| 人に分けたい | 種を紙袋で乾かして渡す | 7月に採り、二〜三年は発芽する |
| 白花を残したい | 青花から離して種を採る | 青と混ざると青が優先する |
ボリジは移植を嫌うので、増やすときはいつも「種を落とす場所を決めてやる」考え方で進めます。掘り上げて移すのは本葉二枚までの小さな芽だけにします。
こぼれ種の芽を生かす
七月に枯れた株の周りには、九月から十月にかけて双葉がびっしり出ます。そのままにすると込み合って全部がひ弱になるので、本葉二枚のころに株間五十センチになるよう元気な芽を残して間引きます。移植は嫌うので、残す芽はその場で育てます。どうしても移したいなら本葉二枚までに、根の周りの土ごとスコップで掘って動かします。
- 本葉二枚で間引く
- いちばん葉が大きく、茎が太い芽を株間五十センチで残し、ほかは地際でハサミで切ります。抜くと残す芽の根を傷めます。
- 移すなら土ごと早めに
- 本葉二枚までに、芽の周り五センチを土ごとスコップで掘り上げて移します。本葉四枚を過ぎると直根が伸びて枯れやすくなります。
- 通路の芽は抜く
- 通路や小さな草花の近くに出た芽は早めに抜きます。大株になってからでは周りを覆ってしまいます。
こぼれ種の芽は年々増えます。増えすぎたら七月の片づけで種が落ちる前に株を抜き、残したい場所にだけ種を落とします。
種の採り方と保存
花が散ると、がくの中に黒い種が四粒できます。熟すと自然に落ちるので、がくの中の種が黒くなったら、がくごと摘んで紙袋に入れます。紙袋を逆さにつるして一週間乾かし、振ると種だけが落ちます。採った種は乾燥剤と一緒に密閉容器で冷暗所に置けば二〜三年は発芽します。種を採る花は株の一部に残し、ほかは花がら摘みを続けます。
- 種を採る枝を決める
- 株の一〜二本の枝を種用に残し、花がらを摘まずにおきます。ほかの枝は摘み続けると花が長く続きます。
- がくの中が黒くなったら摘む
- 花後一週間ほど、がくをのぞいて種が黒くなっていたらがくごと摘みます。緑のうちは未熟で発芽しません。
- 紙袋で乾かして振り出す
- 紙袋に入れて逆さにつるし、一週間乾かします。袋を振ると種が底に落ちるので、ごみを取り除いて保存します。
- 乾燥剤と一緒に冷暗所へ
- 品種名と採った年を書いた袋に入れ、乾燥剤と一緒に密閉容器へ入れます。二〜三年は発芽します。
採った種のまき方
採った種は秋か春に直まきします。関東なら九月下旬から十月上旬の秋まきが大株になり、三月下旬から四月の春まきなら初夏に咲きます。一か所三粒、深さ一センチ、株間五十センチで、一週間から十日で芽が出ます。鉢に移したいなら、深さ三十センチ以上の八号鉢に直まきし、本葉二枚で一本に間引きます。
- 秋まきは十月上旬まで
- 遅いと冬までに株が小さく越冬中に枯れやすくなります。一か所三粒、深さ一センチにまきます。
- 春まきは三月下旬から
- 最低気温が十度を超えたらまきます。四月中にまけば六月から咲きます。五月以降のまき直しは梅雨と夏に当たり、花が少ないまま倒れやすくなります。
- 鉢は直まきで一本立ち
- 八号以上の深鉢に三粒まき、本葉二枚で一本にします。ポットから移すより確実に育ちます。
種は硬い殻に包まれているので、まく前日に水に浸けておくと発芽が揃います。
うまく増えないときの対処
こぼれ種が出ない、採った種が発芽しない、移した苗が枯れる。増やすときの失敗はこの三つに集まります。原因は片づけの時期、種の未熟さ、直根の傷みで、それぞれ表で見分けられます。ボリジは種が多く手に入りやすいので、失敗したら時期を変えてもう一度まくのが近道です。
| 状態 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 秋にこぼれ種の芽が出ない | 種が落ちる前に片づけた、除草で抜いた | 七月に種を残す場所を決めて落とす |
| 採った種をまいても芽が出ない | 未熟な種、深まき | がくの中が黒くなってから採り、深さ一センチにまく |
| 移した苗がしおれて枯れた | 直根の傷み | 本葉二枚までに土ごと移す。無理なら直まきし直す |
| 白花が青に戻った | 青花との交雑 | 青花から離して育て、その株から種を採る |
ボリジの挿し芽・株分けに使うもの
ハーブは挿し芽で増やしやすいものが多く、水に挿すだけで根が出る種類もあります。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土が条件です。
- よく切れるはさみ探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、管理も楽です。
- ミントやバジルのように水挿しで根が出るものは、用土も促進剤も要りません。
- 発根促進剤は、根の出にくい木質のハーブ以外では急ぎません。
ボリジの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はボリジの育て方にまとめています。
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