追肥は3回に分ける
この作物は生育期間が長く、途中で肥料が切れると葉数が確保できずに花蕾が小さくなる。一方で効かせすぎると葉ばかり茂るため、量を分けて回数で追うのが基本になる。
早生ほど生育が速いので1回目を早め、中晩生は葉を作る期間が長いぶん遅らせる。株の大きさを見て前後させてよく、外葉が広がりきる前に効かせるのが共通の考え方になる。
| 回 | 時期 | 1株あたり | 狙い |
|---|---|---|---|
| 1回目 | 定植後15〜20日 | 化成肥料10〜15グラム | 葉数を確保して株を作る |
| 2回目 | 花蕾が見え始めた頃 | 化成肥料10〜15グラム | 花蕾の肥大に効かせる |
| 3回目 | 頂花蕾を収穫した直後 | 化成肥料10〜15グラム | 側枝を出して側花蕾を穫る |
極早生は定植後15日前後、中生・晩生は45日前後を1回目の目安にすると外れにくい。植えてすぐの追肥(育てている途中で足す肥料)は根を傷めるので避ける。
施す位置と土寄せ
追肥は量よりも位置と時期で効き方が変わる。根の先端が届かない場所にまいても吸われず、雨で流れるだけになるからだ。まいた後に必ず土と混ぜることまでを一続きの作業と考える。
- 株元でなく葉先の下
- 肥料は株元ではなく、外葉の先が届く位置に円を描くようにまく。吸収する細根はそのあたりに広がっており、株元にまいても届かない。
- 中耕してから寄せる
- まいた後は表土を軽く耕して肥料を混ぜ、株元へ土を寄せる。表面に置いたままだと雨で流れ、雨がなければ溶けずに残る。
- 倒伏を防ぐ
- 頂花蕾が重くなると株ごと傾く。追肥のたびに株元へ5センチほど土を寄せておくと、根が張り直して風でも倒れにくくなる。
- 支柱を立てる場合
- 背の高い中晩生や、風の通る畑では支柱を1本添えて8の字に結ぶ。倒れた株は花蕾が地面に触れて汚れ、腐りの入口になる。
水やりと乾燥への備え
花蕾が膨らむ時期の乾燥は、そのまま小さい花蕾に直結する。葉が大きく水を多く使う一方、根は浅いので、地表が乾くと吸水が追いつかなくなるためだ。
- 乾いたら深く与える
- 毎日少量ではなく、乾いたときに畝の下まで届く量を与える。浅い潅水を繰り返すと根が表層に集まり、かえって乾燥に弱くなる。
- 敷きわらで蒸発を止める
- 株間にわらや刈草を敷くと地温の急変と乾燥を抑えられる。夏まきの残暑期と、乾いた風が続く冬の両方で効く。
- 雨後の滞水も避ける
- 長雨で畝の間に水が溜まると根が傷み、葉が急に紫がかる。溝を切って抜き、回復するまで追肥は待つ。
花蕾が小さいときの切り分け
原因は肥料不足だけではない。株の大きさ、低温に遭った時期、乾燥、株間の4点を順に確認すると、次作で直すべきところが特定できる。
切り分けの順番は、まず株の大きさを見ることから始める。外葉が15枚前後まで育っていれば栄養は足りており、原因は低温か乾燥の側にある。外葉が少ないなら肥料と活着の問題なので、次作の元肥(植える前に土へ混ぜておく肥料)と定植時期を直す。
| 症状 | 考えられる原因 | 次にすること |
|---|---|---|
| 葉が小さく株全体が貧弱 | 肥料切れ、活着不良 | 元肥を確保し追肥を早める |
| 葉は茂るが花蕾が小さい | 窒素過多、株間が狭い | 元肥を減らし株間を広げる |
| 小さい株にいきなり花蕾 | 苗が小さいうちに低温に遭遇 | 定植時期と苗の大きさを見直す |
| 花蕾がざらついて締まらない | 肥大期の高温と乾燥 | 作型を遅らせ、敷きわらで対応する |
ボトニングとリーフィー
ボトニングは、株が十分に育っていない段階で低温に遭って花芽ができ、小さな花蕾のまま止まる現象。目安として本葉6〜8枚に満たない小苗が低温に感応すると起こりやすく、春まきや、秋まきで植え遅れたときに出る。
リーフィーは反対に、花蕾の発育中に高温に遭って苞葉が伸び、花蕾の表面から小さな葉が突き出る現象。品質は落ちるが食べられないわけではなく、原因は暑さなので作型の調整で避ける。
- ボトニングを防ぐ
- 春まきは本葉6枚以上に育ててから定植し、しばらく保温して夜温10℃以上を保つ。苗を早く外に出しすぎないことが最大の予防になる。
- 起きてしまったら
- 花蕾は大きくならないので早めに切り、側枝からの側花蕾に切り替える。追肥して株を太らせれば、小さな花蕾を数多く穫れる。
- リーフィーを避ける
- 残暑の強い年は播種を1〜2週遅らせ、花蕾の肥大期が涼しい時期に来るようにする。早生を無理に早くまくと当たりやすい。
生理障害を防ぐ
茎の内部が空洞になる、茎に褐色のかさぶた状の傷ができるといった症状は病気ではなく生理障害で、肥料バランスと水分の振れが原因になる。原因が分かれば次作で確実に減らせる。
- 茎の空洞
- 窒素が効きすぎて急に伸びたときに出やすい。元肥の窒素を減らし、追肥を分けて少量ずつ与えると発生が減る。食味への影響は小さい。
- 茎や花蕾の褐変
- ホウ素の不足が疑われる。アブラナ科はホウ素の要求量が多く、砂質の畑や乾燥が続いた年に出る。ホウ素入り肥料を規定量だけ使う。
- 葉が紫色になる
- 低温期はリン酸の吸収が落ちて紫がかるが、気温が上がれば戻る。真夏や生育盛期に紫化するなら根傷みか滞水を疑う。
ホウ素は不足も過剰も障害を起こす。規定量を守り、毎作足し続けないこと。心配なら堆肥を入れて土の緩衝力を上げるほうが安全。
ブロッコリーの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
ブロッコリーの収穫までのコツは作物ページに
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