球は葉の付け根にできる
芽キャベツの球は、茎に付いた葉の付け根ひとつひとつにできます。茎の下のほうから順に大きくなっていくので、株を横から見ると下が大きく上が小さいという並びになります。この性質が下葉かきの理由です。
葉が付いたままだと、その葉が球を覆って光も風も届きません。球が見え始めたら、その球の下の葉を取り除いて場所を空けます。取る目安は、球が親指の先ほどの大きさになったころです。
| 状態 | すること | ねらい |
|---|---|---|
| 球がまだ見えない | 何もしない | 葉で養分を作らせる |
| 球が親指の先ほど | その球の下の葉を取る | 光と風を入れて球を締める |
| 球が直径2センチ | 収穫しながら上へ進む | 下から順に採り切る |
取るのは球より下の葉だけ
下葉かきで一度に取りすぎると、養分を作る葉が減って株が弱り、上の球が太らなくなります。取るのは球が見えている位置より下の葉だけにして、上には常に十五枚から二十枚の葉を残しておきます。
十月ごろから茎の下のほうで球が見え始めます。そこから月に一度か二度、少しずつ下から取り上がっていきます。一度に十枚も取るのではなく、五枚ほどずつ様子を見ながら進めるのが安全です。
- 球の位置を確かめる
- 茎を下から目でたどり、球がふくらんでいる位置を確かめます。そこより下の葉が対象です。
- 下から5枚ずつ取る
- 一度に取りすぎないよう、下から五枚ほどを取ります。上には十五枚以上の葉を残しておきます。
- 葉柄を残さず取る
- 葉の付け根から取り、茎に軸が残らないようにします。残った軸は腐りの入口になります。
- 取った葉は持ち帰る
- 畑に置くと虫と病気を呼びます。袋に入れて畑の外で処分するか、離れた場所で堆肥にします。
下葉かきで取った葉はキャベツの外葉と同じように食べられます。固いので、細かく刻んで炒め物やスープにすると無駄になりません。
葉の取り方は手で下へ引く
葉は根元を持って下へ引き下ろすように取ると、きれいに外れます。横に引くと茎の皮まで裂けて、そこから雑菌が入ります。固くて外れない葉は無理をせず、はさみで付け根から切り落とします。
はさみを使うときは、株ごとに刃を拭くか消毒します。病気のある株から健康な株へ、はさみが病原菌を運ぶことがあります。晴れて乾いた日の午前に作業すると、切り口が早く乾きます。
- 根元を持って下へ引く
- 葉柄の付け根を親指と人差し指でつまみ、まっすぐ下へ引き下ろします。ぱきりと外れる感触が正解です。
- 外れない葉ははさみ
- 力を入れても外れない葉は、はさみで付け根から切ります。無理に引くと茎の皮が縦に裂けます。
- 晴れた日の午前に行う
- 雨の日や夕方は切り口が乾かず、病気が入りやすくなります。晴れて風のある日の午前に済ませます。
頂部の芯を止めて球を揃える
十一月中旬から下旬、株の上のほうまで球が付き始めたころに、茎の先端の芽を摘み取ります。これを摘心(先端の芽を止めること)といい、上へ伸びる力が止まって、その分の養分が球に回ります。
摘心をすると株全体の球の大きさが揃い、収穫の終わりも早まります。反対に摘心をしなければ、上の球は小さいまま春まで少しずつ収穫が続きます。一度に採りたいか、長く採りたいかで決めます。
| 目的 | 摘心の時期 | 結果 |
|---|---|---|
| 大きさを揃えて一度に採る | 11月中旬〜下旬 | 上の球も太り、2月ごろに採り終える |
| 長く少しずつ採る | 摘心しない | 上の球は小さいが3月まで続く |
| ベランダで背丈を抑える | 10月下旬 | 収量は減るが倒れにくい |
下葉かきと収穫は同時に進む
十二月に入ると、下のほうの球はもう収穫できる大きさになっています。下葉かきで葉を取り、その位置の球を採り、また少し上の葉を取るという流れで、下から上へ収穫が進んでいきます。
採ったあとの茎には葉の跡と球の跡が残り、下のほうはつるりとした棒のようになります。これが正常な姿です。上にだけ葉と球が残った状態で、二月まで少しずつ収穫を続けます。
- 採る位置の葉を先に取る
- 収穫したい球の下の葉をまず取り、球の付け根が見えるようにしてから採ります。作業がぐんと楽になります。
- 採ったら次の段の葉へ
- その段を採り終えたら、すぐ上の段の葉を取ります。次の収穫までに光が当たって球が締まります。
- 上部の葉は残す
- 株の一番上のこんもりした葉は最後まで残します。これが養分を作り続けている本体です。
下葉かきで失敗しやすいところ
取りすぎ、取らなすぎ、取る時期のずれ。下葉かきは作業自体は簡単ですが、加減を間違えると収量が半分になります。株の姿を見て、迷ったら少なめに取るのが安全側の判断です。
- 取ったあと株が止まった
- 取りすぎです。上の葉が十五枚を切っていないか数え、以降は追肥をして葉が増えるのを待ちます。
- 球がゆるくて丸まらない
- 葉が覆って光が入っていません。その球の下の葉をすべて取り、風が抜けるようにします。
- 球の付け根が黒く腐る
- 葉柄が残って蒸れています。残った軸を切り取り、周りの葉も取って乾かします。腐った球は取り除きます。
- 上まで球が付かない
- 肥料切れか、下葉かきが遅れて下の球に養分が偏っています。追肥をして、摘心で上へ回します。
芽キャベツのわき芽かき・整枝に使うもの
この作業でいちばん気をつけるのは、切り口から病気を移さないことです。道具そのものより、使い方に関わるものを挙げます。
- 園芸ばさみ探す言葉「園芸ばさみ ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 5cm 前後のステンレス製。細い茎を切るので、剪定ばさみより小回りの利くものを。
よく切れるはさみは切り口が潰れません。潰れた切り口は乾きにくく、病気の入り口になります。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80% のもの。スプレー式が作業中に使いやすいです。
ウイルス性の病気は、はさみを介して株から株へ移ります。株を変えるたびに刃を拭くだけで防げます。
- 誘引テープ探す言葉「誘引テープ 園芸」
- 規格の目安
- 幅 10mm 前後。伸びる素材のもの。
整枝したあとは枝の位置が変わります。そのつど留め直すので、切って使える長さのものが便利です。
- わき芽は指で折れる大きさのうちに取れば、はさみは要りません。手で折ったほうが切り口も早く乾きます。
- 癒合剤は太い枝を切る木の作業のもので、野菜には要りません。
芽キャベツの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は芽キャベツの育て方にまとめています。
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