春まきが基本、秋まきは越冬させる
家庭菜園では四月から五月にまいて十月から十二月に掘る春まきが基本です。生育期間が長いので、その場所は一年近く使うことになります。畑の計画を立てるときは、この長さを頭に入れておきます。
秋まきは九月にまいて冬を越させ、翌年の五月から六月に掘ります。寒い地域では冬に傷むので向きません。関東の平地なら可能ですが、春に花茎が伸びる前に掘り切る必要があります。
| 作型 | 種まき | 収穫 | 注意 |
|---|---|---|---|
| 春まき | 4月〜5月 | 10月〜12月 | 基本の作型。夏の乾きに注意 |
| 秋まき | 9月 | 翌5月〜6月 | 暖地向き。とう立ち前に掘る |
| 葉ゴボウ | 9月〜10月 | 翌3月〜4月 | 葉と葉柄を食べる短期の作型 |
月別のやることカレンダー
関東平野部の露地を目安にした一覧です。寒冷地では春まきを五月中旬から始め、収穫を十月までに終えます。暖地では四月上旬からまけ、秋まきの越冬も安定します。
掘り上げの日は天気で決めます。雨の翌日など土が湿っているときのほうが掘りやすく、根も折れにくくなります。乾き切った土での収穫はいちばん折れやすい場面です。
| 月 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 1月 | 越冬株の管理 | 敷きわらで凍害を防ぐ。必要分だけ掘る |
| 2月 | 土作りを始める | 深く耕して石を取り、石灰をまく |
| 3月 | 堆肥を入れる | 完熟堆肥を入れて畝を立て、なじませる |
| 4月 | 春まきの種まき | 覆土は五ミリ以下。不織布で乾きを防ぐ |
| 5月 | 間引きと一回目の追肥 | 本葉二枚で二本、四枚で一本にする |
| 6月 | 二回目の追肥と土寄せ | 梅雨の排水を確かめる |
| 7月 | 敷きわらと草取り | 乾きと地温の上がりすぎを抑える |
| 8月 | 見守るだけ | 日中のしおれは翌朝戻れば問題ない |
| 9月 | 秋まきの種まき | 暖地のみ。春まきは肥大が進む時期 |
| 10月 | 春まきの試し掘り | 一本掘って太さを見てから収穫を決める |
| 11月 | 本格的な収穫 | 土が湿った日に掘ると折れにくい |
| 12月 | 収穫の終わり | 掘り残しは越冬させ、敷きわらをかける |
連作を避けて畑を回す
ゴボウはキク科で、同じ場所で続けて作ると根の病気や線虫の害が出やすくなります。四年から五年は間を空けるのが安全です。畑が狭くて回せないなら、袋栽培に切り替えるのが確実です。
前に作った作物の影響も受けます。未熟な有機物が残っている場所では根が分かれやすいので、堆肥をたっぷり入れた直後の畑は避け、一作おいてからゴボウを作るとまっすぐな根になります。
同じキク科にはレタスやシュンギクも含まれます。輪作の計画を立てるときは、これらも同じ仲間として数え、続けて同じ場所に置かないようにします。
- 四年は空ける
- 同じ場所でのゴボウ作りは四、五年空けます。図に描いて記録を残すと管理しやすくなります。
- 堆肥直後は避ける
- 堆肥を入れたばかりの畑では根が分かれます。他の作物を一作はさんでからまくと形が整います。
- 袋栽培に切り替える
- 回す場所がなければ培養土の袋で作ります。毎回新しい土なので連作の心配がありません。
夏をどう越すかが分かれ目
春まきのゴボウは、七月から八月をどう過ごすかで太さが決まります。この時期に乾かすと根の伸びが止まり、そのあと涼しくなっても取り返せません。敷きわらと草取りを徹底します。
葉は日中しおれることがありますが、翌朝に戻っていれば問題ありません。朝になってもしおれたままなら根が傷んでいる合図で、水はけか病気を疑って株元を確かめます。
- 敷きわらを敷く
- 六月のうちに株元と条間へ敷きわらか刈り草を敷きます。地温の上がりすぎと乾きを同時に抑えます。
- 草を早めに取る
- 夏の雑草は水と肥料を奪います。葉が茂って手が入らなくなる前に取り切っておきます。
- 朝の様子で判断する
- 日中のしおれは正常です。朝になってもしおれていたら根を疑い、水はけと株元を確かめます。
- 台風前に葉を守る
- 葉が大きく風を受けます。強い風の予報が出たら株元に土を寄せ、株が揺れないようにします。
- 水は朝のうちに
- どうしても乾いて葉が戻らないときは、朝のうちに条間へたっぷり与えます。日中の水やりは根を蒸らします。
時期を外したときの直し方
ゴボウは栽培期間が長いぶん、途中で計画が崩れることがあります。無理に押し込むより、品種や作型を切り替えるほうがよい結果になります。あきらめる前に選択肢を確かめます。
- まくのが六月になった
- 短根種に切り替えます。生育期間が短いので、六月まきでも秋までに十分な太さになります。
- 間引きが遅れた
- 遅くても一本にします。込んだままでは細い根にしかならず、掘る手間だけが増えます。
- 収穫が三月を過ぎた
- 花茎が伸びると根が固くなります。とう立ちの気配が見えたら、味が落ちる前に掘り切ります。
- 追肥を忘れていた
- 気付いた時点で一回だけ追肥(育ちの途中で足す肥料)を与えます。収穫一か月前を過ぎているなら与えず、そのまま仕上げます。
ゴボウの栽培に一年を通して使うもの
作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
- 規格の目安
- 牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。
土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。
- 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
- 規格の目安
- 粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。
日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
- 規格の目安
- 窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
- 数量の目安
- 元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。
種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
- 規格の目安
- 幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。
地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。
- 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
- 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。
ゴボウの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はゴボウの育て方にまとめています。
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