品種で必要な土の深さが変わる
ゴボウは品種によって根の長さがまったく違います。滝野川系の長根種は一メートル近く伸びるので深く耕した畑が要ります。サラダむすめのような短根種は三十センチほどで、家庭菜園やプランターでも作れます。
初めて作るなら短根種か、根の長さが五十センチほどの中間の品種が確実です。長根種は掘り上げるのが重労働で、途中で折れると使える部分が減ります。畑の深さと自分の体力から先に品種を決めます。

| タイプ | 根の長さ | 向く場所 |
|---|---|---|
| 長根種 | 70〜100センチ | 深く耕せる畑。掘り上げに力が要る |
| 中間種 | 40〜60センチ | 家庭菜園の畑。掘るのが現実的 |
| 短根種 | 30〜40センチ | 浅い畑や深型プランター、袋栽培 |
| 葉ゴボウ | 根は使わない | 葉と葉柄を食べる。春の短期栽培 |
覆土は薄く、光を当てて発芽させる
ゴボウの種は光が当たると発芽する好光性です。土を厚くかぶせると芽が出ません。深さ一センチほどのまき溝に三、四粒ずつ置き、覆土(かぶせる土)は種が隠れるか隠れないかの五ミリ以下にとどめます。
薄い覆土は乾きやすいので、まいたあとに新聞紙か不織布をかけて土の表面を保ちます。発芽までは七日から十日かかり、他の野菜より遅いので、出ないと決めつけて掘り返さないようにします。
- 一晩水に浸ける
- 種を一晩水に浸けてからまくと発芽が揃いやすくなります。浸けすぎると傷むので半日から一晩にとどめます。
- 浅いまき溝を作る
- 支柱の腹を押しつけて深さ一センチのまっすぐな溝を作ります。条間は六十センチほど取っておきます。
- 十センチ間隔で点まき
- 十センチおきに三、四粒ずつまとめて置きます。すじまきでもよいですが、点まきのほうが間引きが楽です。
- 五ミリ以下で覆う
- 指で土をつまんで薄くかけ、手のひらで軽く押さえます。厚くかぶせると光が届かず発芽しません。
- 不織布で乾きを防ぐ
- まいた上に不織布をかけ、発芽まで土の表面を乾かさないようにします。芽が出そろったら外します。
発芽まで七日から十日かかります。他の野菜と同じ感覚で見切りをつけず、二週間は待ってから判断します。
深く耕して障害物を取り除く
ゴボウの根が二股に分かれたり、途中で曲がったりする原因のほとんどは、土の中の石、固い層、そして未熟な堆肥のかたまりです。まく前に品種の根長より深く耕し、これらを取り除いておきます。
堆肥は完熟したものを使い、まく一か月前までに入れて土となじませます。未熟な有機物が根の先に当たると、そこで分かれてしまいます。化成肥料も根の通り道に固まらないよう、よく混ぜ込みます。
- 一か月前に深く耕す
- 短根種で三十センチ、長根種なら六十センチ以上まで掘り返し、石と固い塊を取り除きます。
- 完熟堆肥を入れる
- 一平方メートルに完熟堆肥を二キロ入れて土とよく混ぜます。未熟なものは根が分かれる原因になります。
- 石灰で酸度を整える
- 酸性が強い土では育ちが悪くなります。苦土石灰を一平方メートルに百グラムまいて耕しておきます。
- 高めの畝を立てる
- 幅六十センチ、高さ十五センチほどの畝を立てます。水はけがよくなり、根が伸びやすくなります。
- 表面を平らにならす
- レーキで表面をならし、大きな塊が残っていないか手で確かめてからまき溝を作ります。
二回に分けて間引く
点まきした場所から数本の芽が出たら、二回に分けて一本にします。一回目は本葉が一枚から二枚のころに二本へ、二回目は本葉が三枚から四枚のころに一本にします。最終の株間は十センチから十五センチです。
残す株は、葉が左右に均等で茎がまっすぐなものを選びます。抜くときは残す株の根元を指で押さえ、はさみで地際を切ると隣の根を傷めません。ゴボウは根が動くと二股になりやすい作物です。
- 本葉一、二枚で二本に
- 育ちの悪い株、葉の形がゆがんだ株から間引きます。地際をはさみで切り、引き抜かないようにします。
- 本葉三、四枚で一本に
- いちばん茎が太くまっすぐな株を残します。このとき株間が十から十五センチになるようにします。
- 残す株を押さえる
- 抜くときは必ず残す株の根元を指で押さえます。土が動くと残した根が曲がって二股になります。
- 間引き菜を使う
- 若い葉と葉柄は柔らかく、炒め物やきんぴらに使えます。畑に放置すると虫を呼ぶので持ち帰ります。
発芽しないときの切り分け
ゴボウで最初につまずくのは発芽です。覆土の厚さ、乾き、温度のどれかがほとんどの原因で、五月中旬までならまき直しが十分に間に合います。
- 二週間たっても出ない
- 覆土が厚すぎたか乾かしたかです。土を少し掘って種を確かめ、腐っていなければ薄く土を除いて待ちます。
- 一部しか出ない
- 水のかけむらです。出なかった場所に追いまきし、以後は不織布をかけて表面を均一に保ちます。
- 芽が出てすぐ消える
- 夜に動く虫に切られています。株元の土を掘って探し、見つけて取り除きます。ネットでは防げません。
- 気温が低すぎる
- 地温が十五度を下回ると発芽が遅れます。四月中旬以降にまき直すか、トンネルで地温を上げます。
種まきの手順
ゴボウは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
ゴボウの種まきでよくある質問
ゴボウの種はいつまく?
地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
ゴボウの種はどうやってまく?
点まき / すじまきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
ゴボウの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
ゴボウの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
ゴボウは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
ゴボウの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
ゴボウの種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
ゴボウの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はゴボウの育て方にまとめています。
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