枝が広がる幅を先に確保する
ハギは落葉低木で、春に株元から伸びた枝が夏までに1メートルから2メートルに育ち、秋に紅紫や白の小さな蝶形の花を枝いっぱいに付けます。枝は上に伸びた後に弓なりにしだれるので、株の直径は高さと同じか、それ以上に広がります。狭い場所に植えると通路をふさぐため、幅1.5メートル以上の空きが目安です。
日なたを強く好み、日陰では枝が間延びして花が少なくなります。乾燥にも強く、やせ地でも育つ丈夫さがあるので、庭の中でも日当たりの良い一角や、斜面、石垣の上などが向きます。
| 場面 | 向き不向き | 理由 |
|---|---|---|
| 南向きで一日中日が当たる広い場所 | 最適 | 花が多く、しだれる姿が生きる |
| 斜面や石垣の上 | 最適 | 枝が垂れ下がって見栄えがする |
| 通路沿いで幅が1メートル未満 | 不向き | 枝がしだれて通路をふさぐ |
| 建物の北側 | 不向き | 枝が間延びし花がほとんど付かない |
| 大きめの鉢 | 可 | 毎年強く切り戻せば1メートル以内で保てる |
植え付けは落葉期の3月か11月
植え付けの適期は葉が落ちて芽が動く前の2月下旬から3月と、落葉後の11月から12月です。落葉期は根の負担が少なく、失敗がほとんどありません。春に苗を買った場合は、新芽が伸びる前なら根鉢を軽くほぐして植え、伸びた後なら根鉢を崩さずに植えます。真夏の植え付けは乾燥で枯れることがあるので避けます。
苗は株元から複数の枝が出ているものを選びます。1本立ちの苗でも1年たてば株元から枝が増えますが、株立ちの苗のほうが初年度から見栄えがします。
- 植え穴を掘る
- 根鉢の2倍の幅と1.5倍の深さに掘ります。掘った土に腐葉土を2割ほど混ぜます。肥料は不要で、やせ地でも育ちます。
- 根鉢を軽くほぐして植える
- 根鉢の表面を軽くほぐし、根鉢の上面が地面と同じ高さになるように据えます。深植えは避けます。
- たっぷり水をやる
- 土を戻して足で軽く踏み固め、株元にたっぷり水を与えます。根付くまでの1か月は土が乾いたら水を与えます。
- 支柱は不要
- 枝は毎年切り戻すので支柱は要りません。植え付け後に地際から20センチほどで枝を切っておくと、翌春に太い枝が出ます。
土は選ばないが水はけの良い場所に
ハギはマメ科で、根に付く根粒菌が空気中の窒素を取り込むため、やせた土でもよく育ちます。むしろ肥えた土では枝ばかり茂って花が減ります。土質は選びませんが、水がたまる場所では根が腐るので、粘土質の庭では盛り土にして植えます。乾燥には強く、砂質の土でも問題ありません。
土の酸度も広く適応しますが、強い酸性では根粒菌の働きが落ちます。石灰を多く入れる必要はなく、ふつうの庭土なら調整不要です。
| 土の種類 | 問題 | 改良の目安 |
|---|---|---|
| ふつうの庭土 | 特になし | 腐葉土を2割混ぜるだけでよい |
| 粘土質で水が残る | 根腐れ | 20センチ盛り土にし、軽石を1割混ぜる |
| 砂質ややせ地 | 特になし | そのまま植えてよい。花が多く咲く |
| 肥えた畑の土 | 枝が茂り花が減る | 肥料を入れず、腐葉土も少なめにする |
元肥(植え付け時に土に混ぜておく肥料)を入れると徒長の原因になります。腐葉土だけで十分です。
鉢植えで育てる
鉢植えなら大きさを抑えて育てられます。8号から10号の深めの鉢に、赤玉土と腐葉土を7対3に混ぜた土で植えます。置き場所は一日中日が当たる場所で、夏も遮光は不要です。毎年冬に地際まで切り戻せば、翌年の枝は1メートル前後に収まり、ベランダでも花を楽しめます。
鉢は根の伸びが早く、2年で根詰まりします。水がしみ込みにくくなったら、3月に根を3分の1ほど切り詰めて同じ鉢か一回り大きな鉢に植え替えます。
- 深めの鉢を選ぶ
- 8号から10号の深鉢に鉢底石を敷きます。根が深く伸びるので、浅い鉢では夏に水切れしやすくなります。
- 一日中日の当たる場所に置く
- 南向きのベランダや庭の日なたに置きます。半日以上日陰になる場所では花が減ります。
- 冬に強く切り戻す
- 12月から2月に枝を地際から10センチほどで切ります。春に出る新しい枝に花が付きます。
植え付け後に芽が出ないときの見分け
ハギは芽吹きが遅く、関東の平野部でも4月中旬から下旬にならないと新芽が出ません。3月に植えて4月上旬まで動きがなくても正常です。5月に入っても芽が出ないなら、枝の皮を爪で削って緑色か確かめ、緑なら待ち、茶色く乾いていれば根の問題を疑います。土が常に湿っているなら過湿で、水を控えます。
秋に植えた株は冬に地上部が枯れたように見えますが、根は生きています。春に株元から新しい芽が出るので、枯れたと思って抜かないことが大切です。
| 時期 | 株の姿 | 判断と対応 |
|---|---|---|
| 3〜4月上旬 | 芽が動かない | 正常。4月中旬まで待つ |
| 5月 | 芽が出ず枝の皮が緑 | 根が遅れている。水を控えて待つ |
| 5月 | 芽が出ず枝が茶色く乾く | 根の傷み。株元を掘って根を確かめる |
| 秋植え後の冬 | 地上部が枯れたように見える | 正常。春の芽吹きを待つ |
ハギの植え付けに使うもの
木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。
数量は苗木 1 本を単位にしています。
- 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
- 規格の目安
- バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。
穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。
- 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
- 規格の目安
- 直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。
根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。
- 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
- 規格の目安
- 幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。
幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
- 規格の目安
- 粒状で長く効くタイプ。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。
植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。
- 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
- 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。
ハギの上手に育てるコツは作物ページに
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