症状から見当をつける
被害は葉に出るものと株全体に出るものに分かれます。葉に穴が空くのは虫、株ごとしおれるのは根の病気と、まず大きく切り分けると対処が早くなります。
アブラナ科の作物を同じ場所で続けて作ると、土から出る病気が増えます。二年から三年は別の科の作物と場所を交代させるのが、いちばん効く防ぎ方です。
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 葉に大きな穴が空く | 青虫やヨトウムシ | 見つけて取り除きネットを閉じる |
| 葉の裏に細かい黒い粒 | 虫のふん。近くに幼虫がいる | 葉の裏を探して取り除く |
| 葉に小さな穴が無数 | キスジノミハムシ | ネットの裾を土で押さえる |
| 昼にしおれ夜に戻る | 根こぶ病の疑い | 抜いて根を確かめる |
青虫とヨトウムシは手で取る
モンシロチョウの幼虫である青虫と、夜に活動するヨトウムシが二大害虫です。どちらも葉を大きく食べるので、外葉が減ると花蕾が小さくなります。防虫ネットで卵を産ませないのが最善の手です。
それでも入り込んだ場合は、葉の裏を見て取り除きます。ふんが落ちている葉の裏に必ずいます。ヨトウムシは日中は株元の土に潜っているので、株元を浅く掘ると見つかります。
- 植えた日にネットをかける
- 支柱を弓なりに立てて防虫ネットをかけ、裾を土でしっかり押さえます。隙間ができると意味がありません。
- ふんを目印に探す
- 葉の上に黒い粒が落ちていたら、その真上の葉の裏を見ます。ほぼそこに幼虫がいます。
- 株元を掘る
- 葉が夜のうちに食われるならヨトウムシです。朝に株元の土を浅く掘って探し出します。
- 卵の塊を取り除く
- 葉の裏に黄色い粒が集まっていたら卵です。葉ごと切り取って処分すると一度に片づきます。
薬を使う場合は野菜用の殺虫剤を選び、収穫までの日数の決まりを守ります。花蕾が見え始めてからの散布は避けます。
根こぶ病は土の酸度で防ぐ
昼にしおれて夜に戻るという症状が続いたら、根こぶ病を疑います。抜いてみて根がこぶ状にふくらんでいれば確定です。この病気は薬で治らないので、出た株はすぐ抜いて畑の外で処分します。
防ぐ手立ては、土の酸度を上げることと、同じ科の作物を続けないことです。石灰をまいて中和し、アブラナ科以外の作物と場所を交代させると、数年で目立たなくなります。
- 抜いて根を見る
- しおれる株を一株抜き、根にこぶがないか確かめます。こぶがあれば土ごと畑の外へ持ち出します。
- 石灰で中和する
- 次作の二週間以上前に苦土石灰をまいて耕し、酸度を上げます。この病気は酸性の土で強く出ます。
- 場所を交代する
- アブラナ科の作物を二年から三年は同じ場所で作りません。豆類やイモ類と入れ替えます。
- 水はけをよくする
- 畝を高くして水がたまらないようにします。じめじめした場所ほど発生が多くなります。
花蕾に出る障害の見分け
虫や病気ではなく、気温や肥料の加減で花蕾がおかしくなることがあります。見た目で驚きますが、多くは食べられますし、次作で防げます。原因を覚えておくと無駄に捨てずに済みます。
| 見た目 | 原因 | 食べられるか |
|---|---|---|
| 表面が黄色や紫にくすむ | 日光に当たった | 食べられる。味は変わらない |
| 粒が立ってざらつく | 収穫遅れで花芽が動いた | 早ければ食べられる |
| 花蕾に葉が混じる | 生育中の高温 | 葉を取り除けば食べられる |
| 茶色い斑点が出る | 霜や打ち身の傷 | 削り落として食べる |
アブラムシと灰色のかび
葉の裏や新芽にアブラムシが群れることがあります。数が少ないうちは水で流すか、葉ごと取り除けば済みます。増えると排せつ物に黒いすすのようなかびが付き、葉の働きが落ちます。
秋の長雨が続くと、下葉や花蕾に灰色のかびが出ることがあります。風通しが悪いと広がるので、黄色い下葉を取り除き、株の周りに空気が通るようにします。
- 水で流す
- アブラムシは強めの水流で洗い落とせます。葉を裏返して裏側から当てると効果があります。
- 黄色い下葉を取る
- 完全に色の抜けた下葉を、根元から手で折り取ります。緑の残る葉は花蕾を作る力になるので残します。
- かびの出た部分を除く
- 灰色のかびが付いた葉や花蕾の一部を切り取ります。広がっていれば株ごと抜いて処分します。
- ネットを見直す
- ネットの中でアブラムシが増えたときは、かける前から付いていた可能性があります。苗の段階で確かめます。
次の年に持ち越さない片づけ
収穫が終わったあとの残った株や葉には、虫の卵や病気のもとが残っています。畑にすき込むと翌年に持ち越すので、抜いて畑の外で処分するのが確実です。特に根こぶ病が出た年は必ず持ち出します。
使った防虫ネットや支柱も、洗って干してから片づけます。次のアブラナ科の作物を植える場所を、この時点で別の場所に決めておくと、翌年に迷いません。
- 株を抜いて持ち出す
- 収穫後の株は根ごと抜き、畑の外で処分します。すき込むと病気のもとが土に残ります。
- ネットを洗って干す
- 泥と卵を落として乾かしてから収納します。汚れたまましまうと生地が傷んで破れやすくなります。
- 次の作物を決める
- 同じ場所にはアブラナ科以外を植えます。豆類やイモ類を挟むと、土の病気が減ります。
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