秋どりが基本、春どりは難しい
カリフラワーは七月下旬から八月に種をまき、八月下旬から九月に植えて、十一月から十二月に穫るのが基本の作型です。春どりもできますが、寒さに当たったあと気温が上がると花蕾が緩みやすく、家庭菜園には向きません。
秋どりでも、適期の幅は二週間ほどしかありません。遅れると寒さで花蕾が育たず、早すぎると暑さで株が傷みます。まずはこの一つの作型を確実にこなすことを目標にします。
| 作型 | 植え付け | 収穫 | 難しさ |
|---|---|---|---|
| 秋どり | 8月下旬〜9月上旬 | 11月〜12月 | いちばん作りやすい |
| 冬どり | 9月中旬 | 1月〜2月 | 寒さよけが要る |
| 春どり | 2月〜3月 | 5月〜6月 | 花蕾が緩みやすい |
月別のやることカレンダー
関東平野の露地を目安にした一覧です。暖地では二週間遅らせ、寒冷地では二週間早めます。植え付けの適期が狭いので、種まきの日から逆算して予定を立てます。
収穫までの日数は品種の札に書かれています。植え付けの日にその日数を足した日を手帳に書いておくと、覆う時期と穫る時期の見当が付きます。
| 月 | 主な作業 | ねらい |
|---|---|---|
| 7月下旬 | 種まき、畝の準備と石灰 | 涼しい場所で苗を作る |
| 8月下旬〜9月上旬 | 植え付け、寒冷紗と防虫ネット | 暑さと虫から守って根を張らせる |
| 9月中旬 | 一回目の追肥、土寄せ | 葉数を増やす |
| 10月 | 二回目の追肥、下葉の整理 | 外葉を大きくする |
| 10月下旬〜11月 | 花蕾を確かめて葉で覆う | 白い花蕾に仕上げる |
| 11月〜12月 | 収穫、遅れた株に霜よけ | 適期を過ぎる前に穫る |
七月の種まきから始める
苗を買わずに種からまく場合は、植え付けの三十日前が種まきの日です。関東なら七月下旬から八月上旬になります。真夏の種まきなので、直射日光の当たらない明るい日陰にポットを置き、朝夕に水を与えます。
同じ時期に畑の準備も進めます。苦土石灰は植え付けの二週間前、堆肥と元肥(前もって入れる肥料)は一週間前が目安です。苗ができてから畑を作り始めると、適期の二週間を逃します。
| 時期 | 苗の作業 | 畑の作業 |
|---|---|---|
| 7月中旬 | — | 苦土石灰をまいて耕す |
| 7月下旬 | ポットに種をまく | — |
| 8月上旬 | 本葉が出たら1本に間引く | 堆肥と元肥を入れて畝を立てる |
| 8月下旬 | 本葉4〜5枚で植え付け | 黒い覆いをかけて穴を開ける |
八月と九月は暑さとの勝負
植え付けの時期はまだ真夏です。この時期の作業は夕方に限り、植えたあとの一週間は毎朝水をやります。寒冷紗で日ざしを和らげると、活着の成否がはっきり変わります。
虫の飛来もいちばん多い時期です。植えた日に防虫ネットをかけ、裾を土で押さえて隙間をなくします。ここで手を抜くと、九月の間に外葉を食われて取り返しがつきません。
- 夕方に植える
- 日が傾いてから植え穴に水を注ぎ、水が引いてから苗を置きます。日中の植え付けは避けます。
- その日にネットをかける
- 植えたその日に防虫ネットか寒冷紗をかけます。翌日に回すと、その一晩で卵を産み付けられます。
- 二週間後に追肥
- 新しい葉が出て根付いたのを確かめてから、葉先の下に化成肥料を一握り施して土と混ぜます。
植え付けが九月中旬を過ぎると、寒さで花蕾が大きくならないまま冬を迎えます。遅れたときは早生の品種に替えます。
十月から十一月は花蕾を見る時期
外葉が十五枚以上そろい、中心が盛り上がってきたら花蕾ができ始めた合図です。この時期は週に二回、葉をかき分けて中心をのぞきます。見落とすと、日に当たって黄ばんだ花蕾になります。
追肥(育ちの途中で足す肥料)はこの時期には行いません。花蕾ができ始めてからの肥料は、葉ばかり伸ばして花蕾を緩ませます。やることは覆いと、防虫ネットを閉じ続けることの二つだけです。
| 状態 | 時期の目安 | すること |
|---|---|---|
| 外葉が15枚以上 | 10月中旬 | 追肥を止めて中心を見張る |
| 中心に卵大の花蕾 | 10月下旬〜11月上旬 | 外葉を折って覆う |
| 覆って10〜20日 | 11月〜12月 | 直径15センチで収穫する |
十二月以降に持ち越したときは
収穫が十二月後半までずれ込むと、霜に当たって花蕾の表面が茶色く傷むことがあります。遅れた株は不織布をかけて霜よけをし、暖かい日の昼に穫ります。凍ったまま切ると、解けたときに崩れます。
- 不織布をかける
- 株ごと覆うように不織布をかけ、裾を押さえます。日中は光が通るので、かけたままで構いません。
- 昼に穫る
- 朝は花蕾が凍っています。気温が上がった昼過ぎに切ると、崩れずにそのまま持ち帰れます。
- 茶色い部分を落とす
- 霜で傷んだ表面は薄く削り落とせば食べられます。全体が茶色く崩れる株は処分します。
- 残りは早めに穫り切る
- 年内に穫り切る予定を立てます。畑に置いたままにすると、花蕾が緩んで味が落ちます。
地域でずれる時期の目安
上の表は関東平野の露地を基準にしています。暖地は全体に二週間遅らせ、寒冷地は二週間早めます。寒冷地では十一月に霜が降りるので、早生の品種を選んで十月中に穫り切る計画にします。
同じ地域でも標高と日当たりで一週間は前後します。植えた日と初収穫の日を毎年記録しておくと、翌年は自分の畑の数字で予定が立てられます。
| 地域 | 種まき | 植え付け | 収穫 |
|---|---|---|---|
| 暖地 | 8月上旬〜中旬 | 9月中旬 | 12月〜1月 |
| 中間地 | 7月下旬〜8月上旬 | 8月下旬〜9月上旬 | 11月〜12月 |
| 寒冷地 | 7月中旬 | 8月中旬 | 10月〜11月 |
カリフラワーの栽培に一年を通して使うもの
作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
- 規格の目安
- 牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。
土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。
- 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
- 規格の目安
- 粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。
日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
- 規格の目安
- 窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
- 数量の目安
- 元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。
種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
- 規格の目安
- 幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。
地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。
- 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
- 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。
カリフラワーの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はカリフラワーの育て方にまとめています。
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