採りどきは葉の枚数と草丈で決める
チャービルは種まきから六十日から七十日、本葉が七枚から八枚になったころが最初の収穫です。草丈でいえば十五センチほどで、それより小さいうちに採ると株が育ちません。葉が柔らかく明るい緑のうちに採り、濃い緑で硬くなった葉は香りが落ちています。
秋まきなら十一月に少し採り、冬は休ませて三月から五月に本格的に採ります。春まきは五月の一か月が収穫の中心で、六月のとう立ち(花茎が伸びて葉が硬くなること)で終わります。
| 株の姿 | 判断 | すること |
|---|---|---|
| 本葉5枚以下、草丈10センチ以下 | まだ早い | 待つ。間引き菜だけ使う |
| 本葉7〜8枚、草丈15センチ | 採り始め | 外葉を二枚から三枚摘む |
| 葉が込んで株が広がる | 盛り | 週に一回、外葉を摘む |
| 中心から太い茎が伸びる | 終わりが近い | 柔らかい葉を採り切る |
外葉を葉柄ごと摘む
収穫は株ごと刈るのではなく、外側の葉を一枚ずつ葉柄(葉の付け根の軸)ごと摘みます。一度に採るのは株の三分の一までにし、中心の若い葉を残します。中心を残せば二週間ほどで次の葉が育ち、株が枯れるまで繰り返し採れます。
摘むのは朝のうちがいちばん香りが強く、しおれにくいです。雨のあとは葉が濡れて傷みやすいので、乾いてから採ります。採ってすぐ使わないなら、水にくぐらせて冷蔵庫に入れるところまでを一続きにします。
- 朝に外側の葉を選ぶ
- 株の外側で、大きく開いた葉を選びます。黄ばみかけた葉は先に取り除いて捨て、明るい緑の葉だけを収穫に回します。
- 葉柄の付け根で切る
- はさみか指で、葉柄を株元近くで切り取ります。軸を残すとそこから腐るので付け根まで取ります。
- 三分の一までにする
- 一度に採るのは株全体の三分の一までです。中心の三枚は必ず残し、二週間空けて次を採ります。
- 採ったら水にくぐらせる
- 採った葉をボウルの水に軽く振って土や虫を落とし、キッチンペーパーで水気を取ります。
株ごと刈り取ると、チャービルはチャイブのようには再生しません。外葉摘みを守ることが長く採る唯一の方法です。
使うのは生のまま、仕上げに
チャービルの香りは穏やかで、加熱するとほとんど飛びます。刻んで料理の仕上げに散らすか、生のままサラダやスープに使います。卵料理、白身魚、じゃがいもとの相性がよく、パセリのような使い方で香りがずっと柔らかいです。
刻むのは使う直前にします。刻んで置くと十分ほどで香りが抜け、色も黒ずみます。葉と細い茎の両方が使え、太い茎は硬いので除きます。
- 使う直前に刻む
- 洗って水気を取った葉を、使う直前に包丁で粗く刻みます。細かく刻むほど香りが早く飛びます。
- 火を止めてから加える
- スープやオムレツには火を止めたあとに散らします。煮込むと香りも色も失われるので、鍋に入れるのは最後の最後です。
- 太い茎は除く
- 葉柄の太い部分は硬く筋があるので取り除きます。細い茎は香りがあるのでそのまま刻んで使えます。
保存は三日の冷蔵か、バターに練り込む
チャービルは乾燥させると香りがほぼ消えるので、乾燥保存には向きません。生で保存するなら湿らせたキッチンペーパーで包み、密閉容器で冷蔵して三日以内に使います。それ以上置くなら、刻んでバターやオイルに混ぜて冷凍するのが香りを保つ方法です。
冷凍する場合は氷の型に刻んだ葉と水を入れて凍らせ、スープに落として使います。解凍すると葉がしんなりするので、生の彩りには使えません。
| 保存の方法 | 日持ちの目安 | 向く使い方 |
|---|---|---|
| 湿らせた紙で包んで冷蔵 | 三日 | 生でサラダや仕上げに |
| コップの水に立てて袋をかぶせ冷蔵 | 五日 | 生で。水は毎日替える |
| バターに混ぜて冷凍 | 一か月 | パン、魚、じゃがいもに |
| 刻んで水と一緒に氷にする | 一か月 | スープや煮物の仕上げ |
| 乾燥 | 向かない | 香りがほぼ消える |
とう立ち前に採り切り、種は残す
五月下旬に気温が上がると、株の中心から太い茎が伸びます。ここからは葉が硬くなる一方なので、柔らかい葉を全部採って使い切ります。種を取りたい株は二株ほど残して咲かせ、六月から七月に茶色く乾いた種を採ります。
採った種はその年の秋にまけます。チャービルの種は一年で発芽率が落ちるので、翌年以降に持ち越さず、秋まきで使い切るのがいちばん確実です。こぼれ種で勝手に生えた株もそのまま育てられます。
- 茎が伸び始めたら採り切る
- 中心の茎が十センチほど伸びたら、柔らかい葉を全部摘んで使うか、バターに練り込んで保存します。
- 種取り株を二株残す
- 花を咲かせる株を二株選び、水だけ与えて放っておきます。白い小さな花のあとに細長い種ができます。
- 茶色く乾いたら花茎ごと切る
- 種が茶色くなったら花茎ごと切り、紙袋に入れて一週間乾かします。袋を振ると種が落ちます。
- 秋にまき切る
- 封筒に入れて冷暗所に置き、九月下旬から十月にまきます。翌年に持ち越す種は倍の量をまきます。
収穫でつまずいたときの切り分け
採ったら株が弱った、香りがしない、すぐしおれる。収穫の悩みは採る量と採り方と時間帯でほぼ説明が付きます。株の姿を見て原因を確かめてから次の収穫を調整します。
- 採ったあと新しい葉が出ない
- 中心の芽まで採っています。残った葉で株を養い、二週間は触らずに水だけ与えます。次からは中心三枚を残します。
- 香りがほとんどしない
- 採ってから時間がたったか、肥料が多い株です。朝に採って直前に刻み、液体肥料を止めます。
- 採った葉が数時間でしおれる
- 日中の暑い時間に採っています。朝に採り、すぐ水にくぐらせて湿らせた紙で包み、冷蔵します。
- 葉が硬くて苦い
- とう立ちが始まっています。その株は種取りに回し、柔らかい葉は別の株から採ります。
チャービルの収穫と乾燥に使うもの
ハーブは穫るところより、乾かしてしまうところで香りが決まります。早く乾かすほど香りが残ります。
- 収穫用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ ハーブ 収穫」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、ステンレス製。細い茎を切るので小さいもので足ります。
手でちぎると茎が裂けて、そこから枯れ込みます。節のすぐ上で切ると、そこから新しい枝が出ます。
- 乾燥ネット(三段)探す言葉「ハーブ 乾燥ネット 三段」
- 規格の目安
- 直径 45cm 前後の三段。畳めるものが置き場所を取りません。
風の通る日陰に吊るします。直射日光に当てると、香りの成分が飛んで色も抜けます。
- 密閉できる保存瓶探す言葉「保存瓶 密閉 スパイス」
- 規格の目安
- 遮光性のある瓶か、暗い場所に置ける透明瓶。100〜200ml。
完全に乾いてから入れます。少しでも湿りが残っているとカビます。手で揉んで砕けるまでが目安です。
- ラベル探す言葉「ラベルシール 手書き 保存瓶」
- 規格の目安
- 瓶に貼れるシール。品種名と乾かした日を書きます。
乾いたハーブは見分けが付きません。日付があれば、香りが落ちる前に使い切れます。
- 風通しのよい日陰があるなら、乾燥ネットは無くても麻ひもで吊るせます。
- 食品乾燥機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
チャービルの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はチャービルの育て方にまとめています。
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