育てる場所に直接まく
チャービルは細い直根(まっすぐ下に伸びる一本の根)を持ち、これが傷むと株が止まります。ポットで育ててから植え替えるより、プランターや畑に直接まいたほうが確実です。苗を買う場合も、根鉢をいっさい崩さずに植えます。
種は細長く、光を好むので覆土(かぶせる土)はごく薄くします。二ミリから三ミリで、種が隠れる程度です。発芽まで七日から十四日かかり、この間に乾かすと発芽しません。新聞紙や不織布で表面を覆うと乾きを防げます。
- まき溝を浅く作る
- 深さ五ミリほどの浅い溝を、条間十五センチで作ります。プランターなら六十センチの長さに二列が目安です。
- 一センチ間隔ですじまき
- 種を一センチ間隔で溝に落とします。細長い種は転がらないので、指先で並べるように置けます。
- 二ミリから三ミリで覆土
- 溝の両側の土を指でつまんで薄く寄せ、種が隠れる程度にします。厚くかぶせると光が届かず発芽が揃いません。
- 不織布をかけて待つ
- たっぷり水を与えたあと不織布を直接かけ、表面が乾いたら霧吹きで湿らせます。芽が見えたら外します。
チャービルの種は寿命が短く、一年で発芽率が半分ほどに落ちます。買った年のうちにまき切り、翌年に持ち越す種は倍の量をまきます。
苗から始めるなら根鉢を崩さない
春先には苗も売られます。ポットの中で根が回っている株は避け、葉の色が明るい緑で、株元がぐらつかないものを選びます。植えるときは根鉢を崩さず、ポットと同じ深さに置くだけにし、周りの土を軽く寄せます。
植え付け直後は日陰で三日ほど養生し、しおれが止まってから半日陰に移します。植えてすぐ日なたに出すと、直根が動いていない状態で葉から水が抜けて回復できません。
- 葉が明るい緑の苗を選ぶ
- 葉が黄ばんだり、株元が茶色くなったりしている苗は根が傷んでいます。葉が小さくても色のよいものを選びます。
- ポットと同じ深さに置く
- 植え穴を根鉢と同じ大きさに掘り、根鉢を触らずに置きます。深植えすると株元が腐り、浅植えすると乾きます。
- 三日は日陰で養生
- 植えた直後はたっぷり水を与え、日陰に三日置きます。朝に葉が立っていれば根が動き始めた合図です。
土は水はけと保水の両方が要る
チャービルは乾きすぎても湿りすぎても弱ります。地植えなら完熟堆肥を混ぜて水持ちをよくし、水がたまる場所は避けます。プランターなら野菜用の培養土でよく、鉢底石を必ず入れます。肥料は控えめで、元肥(前もって入れる肥料)は培養土に入っている分で足ります。
半日陰で育てる場所を決めるのも種まきの一部です。真夏以外は日なたでも育ちますが、五月以降は午後の日ざしが当たらない場所のほうが葉が柔らかく、とう立ちも遅れます。
- 二週間前に堆肥を混ぜる
- 一平方メートルに完熟堆肥を二キロ混ぜ、深さ二十センチまで耕します。直根が伸びるので固い層を残しません。
- プランターは深さ二十センチ以上
- 鉢底石を三センチ敷き、培養土を縁から三センチ下まで入れます。浅いプランターは直根が底に当たって止まります。
- 午後の日ざしを避ける場所へ
- 東向きか、午後は建物の影になる場所に置きます。夏は五十パーセントの遮光ネットで代わりにします。
間引きは二回、最終株間は十五センチ
発芽したら本葉の枚数に合わせて二回に分けて間引き(込みすぎた株を抜くこと)をします。一度に広く抜くと残った株が乾きやすいので、様子を見ながら段階的に広げます。間引くときは隣の根を動かさないよう、抜くより地際ではさみで切るほうが安全です。
最終の株間は十五センチです。もっと詰めても育ちますが、蒸れて下葉が黄ばみやすくなります。間引き菜はそのまま食べられ、香りは本葉が四枚ほどのころがいちばん柔らかいです。
| 回数 | 時期 | 残す株間 |
|---|---|---|
| 1回目 | 本葉2枚のころ | 5センチ |
| 2回目 | 本葉4〜5枚のころ | 15センチ |
秋まきか春まきか、最初に決める
チャービルは涼しい気候を好み、暑さと強い日ざしに弱いハーブです。関東の露地なら九月下旬から十月にまく秋まきが安定し、冬を小さな株で越して三月から五月に長く収穫できます。春まきは三月から四月にまき、五月末から六月のとう立ち(花茎が伸びて葉が硬くなること)までの短い勝負になります。
室内やベランダの半日陰なら時期を選びません。ただし夏の高温では発芽しないので、六月から八月のまきつけは避けます。まず、いつ収穫したいかから逆算してまき時を決めます。
| 時期 | 収穫できる期間 | 向き不向き |
|---|---|---|
| 9月下旬〜10月 | 11月と、翌3月〜5月 | いちばん長く採れる。初めてならこれ |
| 3月〜4月 | 5月〜6月上旬 | 短期。とう立ち前に採り切る |
| 11月〜2月(室内) | まいて二か月後から | 窓辺のプランターなら可能 |
| 6月〜8月 | 発芽しにくい | 避ける |
種まきでつまずいたときの切り分け
芽が出ない、出てもすぐしおれる、植え替えたら止まった。チャービルの種まきの失敗は、乾き、覆土の厚さ、根を動かしたことの三つでほとんど説明できます。株の姿から原因を確かめてからまき直します。
- 二週間たっても芽が出ない
- 乾いたか、覆土が厚いか、気温が二十五度を超えています。土を掘って種を確かめ、涼しい時期に薄い覆土でまき直します。
- 芽が出たあと次々に倒れる
- 湿りすぎで株元が腐っています。水やりを表面が乾いてからに変え、込んだ場所を早めに間引いて風を通します。
- 植え替えたら成長が止まった
- 直根が傷んでいます。抜いて確かめず、日陰でたっぷり水を与えて二週間待ちます。新しい葉が出れば回復します。
- 春まきなのに五月に花が咲いた
- 気温が上がってとう立ちしました。仕方がないので柔らかい葉を採り切り、次は秋まきに切り替えます。
種まきの手順
チャービルは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
チャービルの種まきでよくある質問
チャービルの種はいつまく?
地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
チャービルの種はどうやってまく?
すじまきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
チャービルの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
チャービルの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
チャービルは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
チャービルの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
チャービルの種まきに使うもの
ハーブの種は小さく、光を好むものが多いので、土をほとんどかけません。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ないもの。
粗い土だと、細かい種が粒の隙間に落ちて深く埋まってしまいます。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいもの。
土をかけない種は、ジョウロだと流れます。発芽までは霧で与えます。
- 浅い育苗箱・セルトレイ探す言葉「セルトレイ 育苗 128穴」
- 規格の目安
- 深さ 5cm 前後の浅い箱か、128 穴のセルトレイ。
種が小さいうちは深い容器は要りません。浅いほうが地温も上がりやすくなります。
- 苗を買って育てるなら、種まきの資材は要りません。多年草のハーブは苗のほうが早いです。
- ポットに直まきできる大きさの種なら、セルトレイは要りません。
チャービルの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はチャービルの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。