症状から原因を見分ける
チャービルの被害は虫と蒸れの二つがほとんどです。虫はアブラムシと、パセリやニンジンと同じセリ科を食べるキアゲハの幼虫、まれにハモグリバエが来ます。病気は梅雨時の株元の腐れと、うどんこ病です。まず葉と株元を見て、表で原因を絞ります。
食べる葉に薬をかけたくないハーブなので、増える前に手で取る、風を通す、水を控えるの三つを基本にします。週に一回、葉の裏と株の中心をのぞく習慣があれば、大半は小さいうちに見つかります。
| 症状 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 新芽や葉裏に小さな虫が密集 | アブラムシ | 水で流す。多ければ葉ごと切る |
| 葉が太い糞とともに大きく食われる | キアゲハの幼虫 | 見つけ次第つまんで取る |
| 葉に白い曲がった線 | ハモグリバエ | 線のある葉を切って捨てる |
| 株元が茶色く柔らかく葉が抜ける | 蒸れによる腐れ | 傷んだ部分を取り、乾かす |
| 葉に白い粉 | うどんこ病 | 病葉を取り、風を通す |
| 葉先が茶色く枯れる | 乾き、強い日ざし | 半日陰へ移し、朝に水 |
アブラムシは春の新芽に来る
三月から五月、柔らかい新芽と葉裏にアブラムシが群がります。少ないうちは水で流すか指でつぶし、増えたら付いている葉を葉柄(葉の付け根の軸)ごと切り取ります。チャービルは株ごと刈ると再生しないので、葉単位で取り除くのがこつです。
アブラムシは肥料が多く葉が柔らかすぎる株に付きやすいです。液体肥料を月一回に抑え、風通しをよくすると減ります。テントウムシがいれば放っておいても構いません。
- 週に一回、葉裏と中心を見る
- 三月から週に一回、葉の裏と株の中心をのぞきます。緑や黒の小さな粒が動いていたらアブラムシです。
- 少ないうちは水で流す
- 霧吹きやジョウロの水を葉裏に当てて洗い流します。数日おきに繰り返すと減ります。指でつぶしても構いません。
- 増えた葉は葉柄ごと切る
- 密集した葉は葉柄の付け根から切り取り、袋に入れて捨てます。中心の若い葉は残します。
- 薬は登録のあるものだけ
- どうしても使うなら、ハーブや野菜に登録のある殺虫剤を選び、収穫前日数を守ります。使った葉はよく洗います。
キアゲハの幼虫は見つけたら取る
セリ科を食べるキアゲハは、五月から九月にチャービルに卵を産みます。幼虫は緑と黒のしま模様で、数日で葉を食べ尽くします。薬より、見つけ次第つまんで取るのが確実です。黒い粒状の糞が葉の上にあれば、近くに幼虫がいます。
パセリやニンジン、ディルが近くにあると、そちらから移ってきます。防虫ネットをかければ産卵を防げますが、収穫のたびに開け閉めする手間がかかります。数株なら毎朝の見回りで足ります。
- 黒い糞を探す
- 葉の上に黒い粒状の糞があれば、その真上か近くの葉裏に幼虫がいます。小さいうちは緑一色で見つけにくいです。
- つまんで別の場所へ
- 幼虫をつまんで取り、離れた場所に放すか処分します。触ると臭いのある角を出しますが害はありません。
- 卵は葉裏の黄色い粒
- 直径一ミリほどの黄色い丸い粒が卵です。見つけたら葉ごと取るか、指でつぶします。三日ほどで幼虫になるので早めに見ます。
キアゲハは害虫ですが、数株だけ食べさせて蝶を見るという楽しみ方もあります。その場合は食べさせる株を決めて、収穫する株とは離します。
株元の腐れは梅雨の蒸れが原因
六月に入り雨が続くと、株元が茶色く柔らかくなり、葉が根元から抜けることがあります。込みすぎた株、地面に触れた下葉、受け皿にたまった水が原因の蒸れによる腐れです。病気というより環境の問題で、乾かせば止まります。
予防は株間十五センチを守ること、下葉を取って株元に風を通すこと、雨が続く時期は水を与えないことの三つです。プランターは雨の当たらない軒下に移すだけでかなり防げます。
- 傷んだ葉と茎を取る
- 茶色く柔らかい葉を葉柄の付け根から取り除きます。中心が硬く残っていれば株は助かります。
- 株元の土を乾かす
- 水やりを止め、株元の土を指で少しほぐして風を通します。プランターは軒下に移します。
- 広がったら抜いて次へ
- 中心まで柔らかくなった株は回復しません。抜いて処分し、六月ならそのまま片付けて秋まきに備えます。
生理障害は日ざしと水で起きる
虫も病気もないのに葉先が茶色く枯れる、葉が硬く小さくなる、全体が黄ばむ。こうした症状はチャービルの場合、強い日ざしと乾き、肥料の過不足で起きます。五月以降の午後の日ざしが原因のことがいちばん多く、半日陰へ移すだけで治まります。
肥料の過不足は葉の姿で判断します。新葉が黄緑で小さいなら足りず、葉が大きく濃いのに香りが弱いなら多すぎです。追肥(育ちの途中で足す肥料)は月一回を超えないようにします。
| 見た目 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉先が茶色く枯れる | 乾き、強い日ざし | 半日陰へ移し、乾く前に水 |
| 葉が硬く小さく、色が濃い | 日ざしが強い、とう立ち前 | 遮光。茎が伸びたら採り切る |
| 新葉が黄緑で小さい | 肥料切れ | 液体肥料を月一回 |
| 葉は大きいが香りが弱い | 肥料が多い | 肥料を二か月止める |
| 茎が長く間延び | 光不足 | 明るい場所へ移す |
被害が出たときの切り分け
葉に何か付いている、株が弱っている。原因が分からないときは、虫か、腐れか、環境かの順に確かめます。チャービルは株ごと刈ると再生しないので、葉単位で取り除きながら原因を絞るのが基本です。
- まず葉裏と葉の上を見る
- 動く小さな粒ならアブラムシ、黒い糞ならキアゲハ、白い線ならハモグリバエです。虫なら葉単位で取ります。
- 次に株元を触る
- 柔らかく崩れるなら腐れです。傷んだ葉を取り、水を止めて乾かします。硬ければ環境の問題です。
- 最後に置き場所と水を見直す
- 午後の日ざしが当たっていないか、受け皿に水がたまっていないかを確かめ、半日陰と朝の水やりに戻します。
- 中心が生きていれば待つ
- 中心の若い葉が硬く残っていれば回復します。二週間は水だけ与えて、新しい葉が出るのを待ちます。
チャービルの収穫までのコツは作物ページに
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