GadeninEnglishアプリを入れる
栗の植え付け

栗の植え付け|二品種を五メートル以上離して落葉期に植える

栗の栽培イメージ

読むのに約 4

栗は一本では実がなりません。開花期の合う二品種を選び、大きく育つ前提で場所を決めるところから始めます。

まず庭の広さで植え方を決める

栗は放っておくと高さ十メートルを超える落葉高木です。家庭で育てるなら、剪定で三メートル前後に抑えるか、鉢で小さく育てるかを植える前に決めておきます。二本必要なことも含めて、庭の広さと相談してから苗を買います。

場所本数と株間向き不向き
広い庭(八メートル四方以上)二本を五〜七メートル離す本来の姿で育ち、収穫量も多い
普通の庭(五メートル四方)二本を三〜四メートル離し低く仕立てる毎年の剪定が必須になる
狭い庭・ベランダ十号以上の鉢に二本実は少ないが管理しやすい
隣家との境界近く境界から三メートル以上枝とイガの落下で苦情になりやすい

近所に栗の木があれば、その花粉で受粉することもあります。ただし開花期がずれると当てになりません。自分の庭に二品種植えるのが確実です。

受粉相性のよい二品種を選ぶ

栗は自分の花粉では実がなりにくい性質(自家不和合性)があるので、別の品種を近くに植えます。ポイントは開花期が重なることです。早生と晩生を組むと花の時期がずれ、受粉できない年が出ます。

初心者には、渋皮が手でむける「ぽろたん」と、その受粉樹として相性のよい「丹沢」「筑波」の組み合わせが育てやすいです。「利平」は味がよい分やや暑さに弱く、「銀寄」は大粒で関西以西向きと、品種ごとに癖があります。

品種収穫期特徴
丹沢九月上旬〜中旬早生で作りやすい。受粉樹に向く
ぽろたん九月中旬〜下旬加熱すると渋皮がぽろっとむける
筑波九月下旬〜十月上旬収量が安定し栽培面積が最も多い
利平九月下旬〜十月上旬甘みが強い。虫害にやや弱い
銀寄十月上旬〜中旬大粒で扁平。晩生で寒地向きでない

「ぽろたん」の実を取りたいなら、ぽろたんの木に他品種の花粉が付けばよいので、相方は普通の品種で構いません。相方の実は普通の栗になります。

苗は接ぎ木の一年生か二年生を選ぶ

栗は実生(種から育てた木)だと親と同じ品種にならず、実がなるまで七年から十年かかります。園芸店で売られている接ぎ木苗なら三年から四年で初収穫が目安です。買うときは接ぎ口がしっかりつながっているかを確かめます。

接ぎ口を見る
根元から十センチ前後にある接ぎ口が、こぶになって癒合しているものを選びます。接ぎ口の上下で太さが極端に違う苗やテープの下が黒ずんでいる苗は避けます。
根の量を確かめる
ポット苗は鉢から抜いて白い根が見えるか、裸苗は細い根が多く残っているかを見ます。太い根一本だけの苗は根付きが遅れます。
品種札を必ず残す
二品種を植えるので、どちらがどの品種かを後で忘れます。札を付けたまま植え、植え付け図も書き残しておくと剪定や収穫の判断で役立ちます。

地植えの植え方

植え付けの適期は葉が落ちた十一月から翌二月です。寒さの厳しい地域では春先の三月に植えます。栗の根は深く伸びるので、穴を大きく掘って土を柔らかくしておくと、その後の生育がまったく違います。

穴を掘る
直径と深さがそれぞれ六十センチ前後の穴を掘ります。掘り上げた土に腐葉土か堆肥を二十リットル前後混ぜ、粘土質なら川砂も足して水はけを作ります。
元肥を仕込む
穴の底に元肥(植えるとき最初に入れておく肥料)として緩効性の化成肥料か油かすを一握りほど入れ、上に土をかぶせて根に直接触れないようにします。
接ぎ口を出して植える
根を広げて置き、接ぎ口が地面より上に出る高さで土を戻します。深植えすると接ぎ木の上から根が出て品種の性質が薄れます。
水鉢を作って潅水
株の周りに土手を作ってバケツ二杯の水をゆっくり注ぎ、土と根をなじませます。仮支柱を立て、幹を八の字に結んで風で揺れないようにします。

植えた年の春に、幹を地上五十〜六十センチの高さで切り戻します。低い位置から枝を出させることが、後の低い仕立てにつながります。

鉢植えの植え方

鉢なら根の広がりが抑えられ、木の高さも二メートル前後に収まります。ただし実の付き方は地植えよりずっと少ないと割り切ります。十号鉢から始めて、二年ごとに一回り大きくしていきます。

用土を用意する
赤玉土六に腐葉土三、川砂一を混ぜた水はけのよい土を使います。市販の果樹用培養土でも構いません。栗は過湿に弱いので鉢底石をしっかり敷きます。
根を軽くほぐして植える
根鉢の周りの根を軽くほぐし、鉢の縁から三センチ下の高さに土面がくるよう植えます。接ぎ口は土に埋めません。
支柱と置き場
支柱を立てて固定し、一日六時間以上日が当たる場所に置きます。二本の鉢は花粉が届くよう二メートル以内に並べます。

植えて三年の育て方

植え付けから三年間は木を作る期間です。この間に付いた花や実は取ってしまい、枝と根を育てます。焦って実をならせると木が弱り、その後の収穫量が伸びません。

年数やること目安の姿
一年目幹を五十〜六十センチで切り、出た枝から三〜四本残す枝が一メートル伸びれば順調
二年目残した枝の先を三分の一切り戻し、内向きの枝を取る骨格の枝が四方に広がる
三年目花が付いても取り、枝先を軽く切る高さ二メートル前後で枝数が増える
四年目以降実をならせ始める初年は十〜二十個から

根付かないときの原因の切り分け

春になっても芽が動かない、葉が出てもすぐしおれるという場合は、植え方に原因があることが多いです。掘り返す前に、株元と枝の様子から何が起きているかを見分けます。

症状考えられる原因手当て
五月になっても芽が出ない根の乾燥か深植え枝を削って緑なら待つ。茶色なら植え直し
葉が出た後にしおれる水切れか根が土となじんでいない株元を足で踏み固めて水をたっぷり
接ぎ口の下からだけ芽が出る接ぎ穂が枯れたその苗は台木しか残らないので買い直す
葉が黄色く小さい水はけが悪く根腐れ周囲に溝を掘って水を逃がす

植えた年の夏は、土の表面が乾いたら水をやります。二年目以降の地植えは、よほどの日照りでなければ水やりは要りません。

栗の植え付けに使うもの

木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。

数量は苗木 1 本を単位にしています。

  • 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
    規格の目安
    バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
    数量の目安
    植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。

    穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。

  • 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
    規格の目安
    直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。

    根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。

  • 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
    規格の目安
    幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。

    幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。

  • 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
    規格の目安
    粒状で長く効くタイプ。
    数量の目安
    植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。

    植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
  • 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。

栗の収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は栗の育て方にまとめています。

iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。

この記事は広告を含みます。

次に読む

栗について、続けて読むならこちら。

Gadenin 栽培記録アプリ・無料アプリを入れる