伏せ込む場所を選ぶ
伏せ込みに必要なのは、暗さと十五度から二十度ほどの温度、そして根が乾かない湿り気です。この三つがそろえば場所は問いません。押し入れ、床下、暗くした段ボール箱の中でも芽球はできます。
光が当たると芽が緑色になり、苦みが強くなります。完全な暗闇にするのが理想で、箱に入れて布をかぶせるだけでも十分です。温度が低すぎると芽が出ず、高すぎると緩んで開いてしまいます。
伏せ込みは冬の室内でできる作業なので、畑仕事の少ない時期の楽しみになります。場所を変えて時期をずらせば、十二月から二月まで途切れずに収穫を続けられます。
| 場所 | 温度の目安 | 向き不向き |
|---|---|---|
| 暗くした室内の箱 | 十五〜二十度 | いちばん扱いやすい |
| 床下や物置 | 十度前後 | 芽球ができるが日数がかかる |
| 屋外の穴に埋める | 外気しだい | 凍らない地域なら可能 |
| 暖房の効いた部屋 | 二十五度以上 | 緩んで開く。向かない |
根の掘り上げと選別
十一月、外葉が倒れ始めたら掘り上げます。根は太さ三センチから五センチ、長さ二十センチほどのものが扱いやすく、芽球もよく締まります。細い根からは小さい芽球しかできません。
- 周りから掘る
- 株から二十センチ離れた場所にスコップを入れ、根を切らないように持ち上げます。折れた根は使えません。
- 葉を切り詰める
- 株元から二、三センチ残して葉を切ります。中心の芽を切ると芽球が出ないので、深く切りすぎません。
- 根の長さをそろえる
- 長い根は先を切って二十センチほどにそろえます。そろえておくと伏せ込んだときの高さが合います。
- 太さで分ける
- 太い根と細い根を分けて伏せ込みます。同じ箱に混ぜると、芽球の出る時期がばらばらになります。
掘り上げた根をすぐ伏せ込まないときは、湿った砂に埋めて冷暗所に置きます。乾かすと芽が出なくなります。
伏せ込みの手順
根を立てて並べ、隙間に土か砂を入れて安定させます。芽が出る株元だけを表に出しておくのが基本の形です。水は根が乾かない程度に与え、与えすぎると根が腐ります。
容器は深さがあるものを選びます。浅いと根が立たず、倒れて芽球が曲がります。使い古しの発泡箱や、底に穴を開けたバケツでも十分に間に合います。
- 容器に土を入れる
- 深さ二十五センチほどの箱や鉢に、湿らせた土か砂を五センチ入れて底を作り、水が抜ける穴も確かめます。
- 根を立てて並べる
- 根同士が触れる程度に詰めて立てます。詰めすぎず、間に指が入るくらいの隙間を残します。
- 隙間を埋める
- 土か砂を流し込んで根の周りを埋め、株元だけを出します。倒れないところまで入れれば十分です。
- 暗くして置く
- 布や板で光を遮り、十五度から二十度の場所へ置きます。二日おきに湿り気を確かめます。
芽球が出るまでの管理
伏せ込んでから三週間から四週間で芽球が育ちます。この間にすることは、暗さを保つことと、乾かさないことだけです。ときどき覗いて確かめたくなりますが、光を当てる時間は短くします。
温度が低い場所では六週間かかることもあります。日数で判断せず、芽球の大きさと締まり具合を見て穫るかどうかを決めてください。急がなければ、ゆっくり育ったもののほうがよく締まります。
| 時期 | 芽球の様子 | すること |
|---|---|---|
| 一週目 | 株元がふくらむ | 湿り気を保つ。光を入れない |
| 二〜三週目 | 芽が立ち上がる | そのまま待つ |
| 三〜四週目 | 長さ十センチ、締まって固い | 収穫する |
| 五週目以降 | 開いて緑がかる | 穫り遅れ。早めに穫る |
芽球を収穫する
芽球は長さ十センチから十五センチ、握って固く締まっていれば穫りどきです。手で握ってねじるように取るか、根の際に刃を入れて切ります。根を残しておくと、二番目の小さい芽球が出ることもあります。
穫ったあとの根はもう芽球を作りません。二番芽を狙うなら根を残しておきますが、小さいものしか出ないので、たいていは片づけて次の根と入れ替えます。
- 固さを確かめる
- 指で軽く握って、しっかり締まっていれば穫りどきです。緩いものは数日待つと締まります。
- 根の際で切る
- 包丁を根の付け根に当てて切り取ります。芽の付け根を残せば、小さい二番芽が出ることがあります。
- すぐ光を遮る
- 収穫した芽球は光に当たると緑に変わり苦くなります。穫ったらすぐ紙に包み、冷蔵庫の野菜室へ入れます。
芽球が出ない、緩いときの原因
伏せ込んだのに芽球が出ない、出ても緩くて開いてしまうときは、根の太さ、温度、光のどれかに原因があります。次の年に直せることばかりなので、条件を書き留めておくと役に立ちます。
うまくいった年の条件を書き留めておくと、翌年の再現が楽になります。置いた場所、温度、日数の三つを控えておくだけで、次の年は迷わず同じ結果が出せます。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 芽がまったく出ない | 葉を深く切って芽を落とした | 株元を二、三センチ残して切る |
| 芽球が緩んで開く | 温度が高すぎる | 十五度から二十度の場所へ移す |
| 芽球が緑がかって苦い | 光が入っていた | 布や板でしっかり覆う |
| 小さい芽球しかできない | 根が細かった | 株間を広げ、太い根を作ることから直す |
チコリの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
チコリの収穫までのコツは作物ページに
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