花の形と咲く時期
レンゲの花は、蝶のような形の小さな花が7〜10個ほど輪になって集まり、一つの花の房を作ります。紅紫色の花が中心で、まれに白い花が混ざることもあります。関東では4月に咲き始め、5月にかけて見ごろが続きます。
名前の由来は、輪になって咲く花の姿が仏様の座る蓮の花に似ていることからといわれます。地面を這うように広がった茎の先から花茎が立ち上がり、一面に咲くと紅紫色のじゅうたんのようになります。
花の房は日が当たると開き、曇りや雨の日には少し閉じぎみになります。晴れた日の昼前後に眺めると、色も形もいちばんよく見えます。
| 時期 | 株の様子 | 見どころ |
|---|---|---|
| 3月 | 茎が伸び始める | 葉が増えて地面を覆う |
| 4月 | 咲き始める | 花茎が立ち上がり房が開く |
| 4月下旬〜5月 | 満開 | 一面が紅紫色に染まる |
| 5月下旬〜6月 | さやが黒く熟す | 種採りやすき込みの時期 |
花数を増やすための条件
春の花数は、秋から冬にかけてどれだけ株を大きくできたかでほぼ決まります。春になってから肥料を足しても、花はあまり増えません。花を楽しみたいなら、秋の準備に力を入れます。
もう一つ大切なのが、冬の間に株を傷めないことです。霜柱で根が浮いたり、長雨で根が傷んだりすると、春に茎を伸ばす力が残りません。冬の見回りは地味な作業ですが、春の花に直結しています。
- 秋の早めにまく
- まき時の前半にまいて、冬までに葉を広げさせます。冬を越す株が大きいほど、春に伸びる茎の数が増え、それぞれの先に花の房が付きます。
- 日当たりを確保する
- 日陰では茎が間延びして花が少なくなります。半日以上日の当たる場所を選び、背の高い草が覆いかぶさらないように周りを刈っておきます。
- 根粒菌を働かせる
- 根粒菌が付いた株は葉の色が濃く、茎もよく伸びます。酸度を整え、初めての土では菌を補っておくことが、結果として花数を増やします。
蜜蜂を呼ぶ蜜源の花
レンゲは蜜をたっぷり出す花で、古くから養蜂の大切な蜜源でした。レンゲの蜜から作られるはちみつは、くせが少なく淡い色をしています。庭や畑に咲かせると、蜜蜂やハナバチが盛んに訪れ、周りの野菜や果樹の受粉にも一役買います。
- 花の時期は薬剤を控える
- 花が咲いている間に殺虫剤を使うと、訪れた蜂にも害が及びます。虫の手当ては花が咲く前に済ませ、開花中は手で取るなどの方法にとどめます。
- 刈るのは満開を過ぎてから
- 蜂を迎えたいなら、満開の盛りに刈らず、花の勢いが落ちてから刈ります。一度に全部刈らず、一部を残して時期をずらす方法もあります。
花後にすき込んで緑肥にする
レンゲを土に混ぜ込むと、根粒菌が取り込んだ窒素や、茎葉の有機物が土に戻ります。これが緑肥と呼ばれる使い方です。土に入れる窒素が最も多くなるのは満開のころで、それより遅れると茎が硬くなって分解に時間がかかります。
- 満開のころに刈り倒す
- 花が盛りを迎えたら、草刈り鎌や刈払機で株元から刈り倒します。長い茎は数か所で切っておくと、土に混ぜやすく分解も早く進みます。
- 数日置いてからすき込む
- 刈った茎葉をその場で数日しおれさせてから、鍬やスコップで土に混ぜ込みます。しおれさせると量が減り、土になじみやすくなります。
- 次の作物まで間を空ける
- すき込んだ直後は分解が始まったばかりで、根を傷めることがあります。次の作物は3週間から1か月ほど空けて、茎葉の形が崩れてから植えます。
すき込む量が多すぎると分解が追い付かず、土の中が酸欠ぎみになります。茂りすぎたときは一部を刈り取って堆肥に回します。
すき込みと種採りの段取り
花を眺める、緑肥にする、種を採るの三つは、刈る時期が重なり合います。全部を一か所でやろうとせず、目的ごとに場所を分けると段取りが組みやすくなります。
狭い庭なら、花壇の端の一角だけを種採り用に残し、残りを満開のころに刈ってすき込むと、花と緑肥と種の三つの楽しみ方を一度に味わえます。
| 目的 | 刈る時期 | ポイント |
|---|---|---|
| 花を楽しむ | 花が終わるまで刈らない | 蜂のためにも開花中は残す |
| 緑肥にする | 満開のころ | 数日しおれさせて混ぜ込む |
| 種を採る | さやが黒く熟してから | 一部の株だけ残しておく |
咲かない、花が少ないときの原因
花が少ない年は、秋から春までのどこかで株の育ちがつまずいています。まき時、日当たり、根粒菌、水はけの順に振り返り、症状と照らし合わせて次の秋の準備に生かします。
| 症状 | 考えられる原因 | 次の手直し |
|---|---|---|
| 株が小さいまま | まき時が遅れた | まき時の前半にまく |
| 茎が間延びして花が少ない | 日当たりが足りない | 日の当たる場所に移す |
| 葉が黄ばんで花が少ない | 根粒菌がいない、酸性の土 | 菌を補い石灰で直す |
| 咲く前に枯れ込む | 菌核病、根腐れ | 水はけを直し厚まきを避ける |
よくある質問
いつ?
3月: 茎が伸び始める。4月: 咲き始める。4月下旬〜5月: 満開。5月下旬〜6月: さやが黒く熟す。
よくある失敗と戻し方は?
花が少ない年は、秋から春までのどこかで株の育ちがつまずいています。まき時、日当たり、根粒菌、水はけの順に振り返り、症状と照らし合わせて次の秋の準備に生かします。
レンゲの花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
レンゲの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はレンゲの育て方にまとめています。
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