増やし方は種が基本
レンゲは一度花を咲かせると夏前に枯れる越年草なので、株を残して翌年も咲かせることはできません。毎年の花は、種から育て直すことでつないでいきます。種を採って秋にまく方法と、こぼれた種に任せる方法の二つがあります。
| 増やし方 | 手間 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 種を採って秋にまく | やや多い | 場所を決めて確実に咲かせたい |
| こぼれ種に任せる | 少ない | 同じ場所で毎年咲かせたい |
| 市販の種を買い足す | 少ない | 広い場所にまく、初めての土 |
種を採る株を花の時期に決める
緑肥としてすき込む場合でも、一部の株を残しておけば種が採れます。花が咲いているうちに、元気がよく花付きのよい場所を選んで、刈らずに残す範囲を決めておきます。
レンゲは虫に花粉を運んでもらって種を付けます。蜜蜂やハナバチがよく訪れる場所の株ほど、さやがたくさん付きます。開花中に薬剤を使わないことが、種採りの面でも大切です。
- 元気な場所を選ぶ
- 葉の色が濃く、花の房がたくさん付いている場所を選びます。病気の出た場所や、虫の被害が目立つ場所の株は種採りに使いません。
- 目印を付けて残す
- 刈り倒すときに間違えないよう、支柱やひもで残す範囲に目印を付けます。株がまとまっている方が、後でさやを採り入れやすくなります。
- 花後も刈らずに待つ
- 花が終わってもしばらくは刈らずに置き、さやが育つのを待ちます。この間は水はけだけ気を付けて、ほかの手入れはほとんど要りません。
さやが黒く熟したら採る
花が終わると、花の房があった場所に細長いさやがいくつも付きます。初めは緑色ですが、熟すと黒くなって乾きます。熟しすぎるとさやが割れて種がこぼれるので、黒くなったものから順に採り入れます。
さやが熟すのは、関東では5月下旬から6月ごろです。梅雨に入ると雨でさやが傷みやすくなるので、晴れの続く日を選んで、天気を見ながら何回かに分けて採り入れます。
- 黒いさやを摘む
- 黒く乾いたさやを、花茎ごと摘み取るか、さやだけを手でしごいて集めます。緑色のさやはまだ中身が熟していないので残しておきます。
- 日陰で乾かす
- 集めたさやを紙袋やざるに広げ、風通しのよい日陰で1〜2週間ほど乾かします。湿ったまましまうとかびが生えるので、しっかり乾かします。
- さやを割って種を出す
- 乾いたさやを袋の中でもむと、小さな種が出てきます。ふるいや風を使って殻やごみを取り除き、種だけを集めます。
種の保存は乾燥と涼しさ
採った種は秋のまき時まで保存します。湿気と暑さが種の大敵で、条件が悪いと芽の出る力が落ちていきます。乾いた状態を保ち、涼しい場所に置いておきます。
保存した種は、翌年の秋にまくのが基本です。年数がたつほど芽の出る力は落ちていくので、採った種は早めに使い切るつもりで量を決めます。
- 紙袋に入れて名前を書く
- よく乾いた種を紙袋や封筒に入れ、採った年と場所を書いておきます。来年まくときに、どの種がよく育ったかを比べる手がかりになります。
- 乾燥剤と一緒に密閉する
- 紙袋ごと乾燥剤を入れた密閉容器にしまい、直射日光の当たらない涼しい場所に置きます。冷蔵庫の野菜室に入れておく方法もあります。
自家採種した種には根粒菌が付いていません。前の年と同じ場所にまくなら土に菌が残っていますが、新しい場所では菌を補います。
こぼれ種で毎年咲かせる
熟したさやから自然にこぼれた種は、夏を土の中で過ごし、秋の涼しさとともに芽を出します。同じ場所で毎年咲かせたいなら、こぼれ種に任せるのがいちばん手軽です。ただし、夏の間の土の扱いで芽の出方が変わります。
- さやを熟すまで残す
- こぼれ種で増やしたい場所は、さやが黒く熟して割れるまで刈らずに置きます。種がこぼれ落ちてから、枯れた茎を片付けます。
- 夏は深く耕さない
- 種は土の浅いところにあるので、深く耕すと埋もれて芽が出にくくなります。夏に別の作物を植える場合も、表面を軽く整える程度にとどめます。
- 秋に芽の様子を見る
- 9月から10月に芽が出てきたら、生え方を確かめます。まばらな場所には、保存しておいた種をまき足してむらをならします。
採った種が育たないときの原因
自分で採った種がうまく育たないときは、採り方や保存のしかた、まく場所の条件に原因があります。次の種採りに生かせるよう、症状と照らし合わせておきます。
| 症状 | 考えられる原因 | 手直し |
|---|---|---|
| 芽がほとんど出ない | 未熟なさやを採った、湿気で傷んだ | 黒く熟したさやだけを採り、よく乾かす |
| 芽がばらばらに出る | 硬い種が水を吸っていない | まく前に一晩水に浸ける |
| 新しい場所で葉が黄ばむ | 根粒菌がいない | 菌の資材や前作の土を混ぜる |
| こぼれ種の芽が出ない | 夏に深く耕して種が埋もれた | 夏は表面だけを整える |
よくある質問
よくある失敗と戻し方は?
自分で採った種がうまく育たないときは、採り方や保存のしかた、まく場所の条件に原因があります。次の種採りに生かせるよう、症状と照らし合わせておきます。
レンゲの挿し芽・株分けに使うもの
挿し芽は、肥料分のない清潔な土に挿すのが基本です。培養土に挿すとうまくいかないのはそのためです。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒・鹿沼土)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用、または「挿し芽・種まき用」と書かれた土。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L、育苗箱 1 枚で 2L 前後。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプか、液に浸すタイプ。
根の出にくい種類で成功率が変わります。出やすい草花なら無くても十分です。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。斜めに一度で切るのが基本です。
- 3 号ポット・育苗箱探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)のポットか、浅い育苗箱。
根が出るまでは小さい容器のほうが管理しやすく、乾き具合も見えます。
- 発根しやすい草花なら、発根促進剤は要りません。水に挿すだけで根が出るものもあります。
- 密閉できる容器があれば、挿し芽用の温室は要りません。
レンゲの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はレンゲの育て方にまとめています。
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