花が咲く株かを確かめる
コーヒーノキは若いうちは花を付けず、種から育てて三〜四年、高さ五十センチから一メートルほどになってから、葉の付け根にジャスミンに似た香りの白い花を咲かせます。花は二〜三日でしぼみ、そのあとに緑の実が付き、六〜八か月かけて赤く熟します。まず自分の株がどの段階かを下の表で確かめます。
| 株の姿 | 花の見込み | 今やること |
|---|---|---|
| 高さ三十センチ以下の小苗 | まだ咲かない | 光と肥料で大きく育てる |
| 高さ五十センチ以上、枝が横に広がる | 咲く可能性がある | 春から秋は屋外で光を多めに |
| 葉の付け根に白いつぼみが見える | まもなく咲く | 水を切らさず、風で花を落とさない |
| 緑の実が付いている | 熟すまで半年 | 肥料を続け、冬は十度以上で守る |
花を付けるための光と肥料
花芽は前年から当年にかけて伸びた枝の葉の付け根に付きます。光が足りないと枝は伸びても花芽ができないため、春から秋は屋外の半日陰で、室内より強い光に当てます。肥料はリン酸を多めに含むものを生育期に与え、枝が充実してから花芽が付くのを待ちます。冬に十度以上を保って落葉させないことも、翌年の花に直結します。
花芽が付いたかは、九月から十月ごろに枝先の葉の付け根を見て確かめます。小さな緑の膨らみが数個ずつ並んでいれば、翌春から初夏に咲く花芽です。
- 春から秋は屋外で
- 五月から十月は屋外の半日陰か、午前の日が当たる場所に置きます。室内だけでは花芽が付きにくくなります。
- リン酸多めの肥料
- 生育期の置き肥を、花や実向けのリン酸が多い配合に替えます。液体肥料も同様の配合を二週間に一回与えます。
- 冬に落葉させない
- 冬に葉を落とすと翌年の花芽が付きません。十度以上の明るい窓辺で守り、水切れも避けます。
受粉を助けて実を付ける
コーヒーノキ(アラビカ種)は自分の花粉で実が付く自家受粉の植物で、一本でも実が付きます。屋外なら風と虫が受粉を助けますが、室内で咲いた場合は筆で花粉を移すと実付きが安定します。花は朝に開いて二〜三日でしぼむため、開いた日のうちに行います。
- 開花の朝に行う
- 花が開いた日の午前中に、柔らかい筆か綿棒で花の中心を軽くなでます。同じ筆でほかの花にも触れます。
- 二〜三日繰り返す
- 花は次々に開くので、咲いている間は毎朝繰り返します。株を軽く揺すって花粉を飛ばすだけでも効きます。
- 花の間は風と水切れを避ける
- 強風や水切れで花が落ちます。開花中は屋外の風の弱い場所か室内に置き、土を乾かしません。
実が熟すまでの管理
受粉すると花の跡に緑の小さな実が付き、夏の間に大きくなって、秋から冬にかけて黄色、赤と色を変えます。熟すまで六〜八か月かかり、途中で冬に入るため、十度以上を保って落葉させないことが収穫の条件です。実が付いている間は肥料を続け、水切れで実を落とさないよう気をつけます。
| 時期 | 実の姿 | やること |
|---|---|---|
| 6〜7月 | 花の跡に緑の小さな実 | 肥料と水を続ける。実の数が多すぎれば間引く |
| 8〜10月 | 実が一センチほどに膨らむ | 十月中旬までに室内へ。落果に注意 |
| 11〜1月 | 黄色から赤へ色づく | 十度以上を保つ。深い赤になったら収穫 |
小さな株に実を付けすぎると株が弱ります。一枝に五〜六個を目安に、若い実のうちに間引きます。
収穫と種の扱い
実が深い赤になり、指で押して少し柔らかくなったら収穫です。果肉の中に二つの種が向かい合って入っており、これがコーヒー豆の元です。果肉を取り除いて水で洗い、薄い殻を乾かして取ると生豆になります。家庭で採れる量は数十粒程度で、フライパンで煎って味わうか、新しい株を育てる種にします。
- 赤く柔らかい実から摘む
- 実は一斉に熟さないので、深い赤になったものから順に手で摘みます。ヘタの部分をひねると簡単に外れます。
- 果肉を取って洗う
- 実を指でつぶして種を取り出し、水で果肉のぬめりを洗い落とします。一日水に浸けると落ちやすくなります。
- 種まきなら乾かさずに
- 新しい株を育てるなら、種を乾かさずすぐに湿らせた土にまきます。乾燥すると発芽率が落ちます。
花が咲かない、実が落ちるときの原因
株が十分に大きいのに花が咲かないときは、光不足か、冬の落葉で枝が充実していないことがほとんどです。屋外で光を強め、冬の管理を見直して翌年を待ちます。実が途中で落ちるのは、水切れ、急な環境の変化、実の付けすぎが原因で、原因を取り除けば残った実は熟します。
| 場面 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 大株なのに花が咲かない | 光不足、冬の落葉 | 春から秋は屋外で。冬に十度以上を保つ |
| つぼみが開かずに落ちる | 水切れ、強風 | 開花前後は土を乾かさず風を避ける |
| 緑の実が次々に落ちる | 水切れ、実の付けすぎ | 水を切らさず、一枝五〜六個に間引く |
| 実が赤くならない | 温度不足 | 十五度以上の場所に置いて待つ |
コーヒーノキの花を咲かせるのに使うもの
鉢ものが咲かない原因は、たいてい光の不足か、休ませ方です。肥料を足す前にそこを確かめます。
- 植物育成ライト探す言葉「植物育成ライト 白色 クリップ」
- 規格の目安
- 白色(フルスペクトル)。株から 30〜50cm、1 日 8〜12 時間。
花芽が付くには、葉を保つより多くの光が要ります。葉は元気なのに咲かないなら、まず光量を疑います。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いもの。
窒素が効きすぎていると葉ばかり茂ります。つぼみの上がる時期は窒素を控えます。
- 温湿度計探す言葉「温湿度計 デジタル 最低最高」
- 規格の目安
- 最低・最高を記録できるもの。
花芽を付けるのに、一定期間の低温が要る植物があります。何度まで下がったかが分からないと再現できません。
- 開花促進剤より、光量と休眠期の温度のほうが効きます。
- 窓辺で十分な光が取れるなら、育成ライトは要りません。
コーヒーノキの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はコーヒーノキの育て方にまとめています。
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