植え替えが必要かを確かめる
コーヒーノキは条件がよいと一年で三十センチ以上伸び、根も鉢の中ですぐいっぱいになります。一〜二年に一度の植え替えが目安ですが、下の項目に当てはまるなら時期を待たずに行います。買ったばかりの小苗は、小さなポットに詰まっていることが多く、一か月ほど環境に慣らしてから植え替えます。
- 鉢底から根が出ている
- 鉢底の穴から白や茶色の根が伸びていたら根詰まりです。鉢を持ち上げて底を見るだけで確かめられます。
- 水がすぐ抜ける、または乾きが速い
- たっぷり与えてもすぐ底から流れたり、夏に半日で乾いたりするなら、土より根の割合が多くなっています。
- 下葉が黄色くなって落ちる
- 水も光も足りているのに下葉が落ち続けるなら、根が詰まって水と養分を吸えていません。
- 株の割に鉢が小さい
- 株の高さが鉢の高さの三倍を超えると倒れやすく、根も窮屈です。バランスで判断します。
適期は五月から七月
植え替えの適期は気温が二十度を超えて安定し、新芽が動いている五月から七月です。この時期なら切れた根がすぐ再生し、夏の生長に間に合います。九月以降は根の回復が間に合わないまま低温期に入り、冬に落葉しやすくなります。真夏の猛暑日も株が弱るので避けます。
| 時期 | 可否 | 理由 |
|---|---|---|
| 3〜4月 | 室内で暖かければ可 | 屋外はまだ寒く回復が遅い |
| 5〜7月 | 最も適する | 根の再生が速く失敗が少ない |
| 8月 | できれば避ける | 高温で株が弱る |
| 9〜10月 | 緊急時のみ | 冬までに根が回復しない |
| 11〜2月 | 行わない | 根が動かず腐りやすい |
鉢と土の選び方
鉢は今より一回り、直径で三センチほど大きいものにします。大きすぎる鉢は土が乾かず根腐れの原因になります。土は水はけと水持ちのバランスがよい観葉植物用の土で十分で、赤玉土の小粒を二割ほど混ぜると水はけが安定します。コーヒーノキは弱酸性の土を好むため、石灰は混ぜません。
鉢を選ぶときは、今の株の高さと将来の大きさも考えます。コーヒーノキは室内でも一〜二メートルまで育つため、毎年一回りずつ大きくしていくと最終的に十号前後の鉢に落ち着きます。
| 鉢の材質 | 向き不向き | 使うときの注意 |
|---|---|---|
| プラスチック鉢 | 向く | 軽くて扱いやすいが乾きにくい。鉢底石を多めに |
| 素焼き鉢 | 向く | 乾きが速く夏の水切れに注意 |
| 釉薬付きの陶器鉢 | 使える | 重くて倒れにくい。穴の大きさを確かめる |
| 浅い鉢 | 不向き | 根が下へ伸びるので深さのあるものを |
植え替えの手順
コーヒーノキの根は比較的丈夫で、根鉢の外側を軽くほぐして古い土を三分の一ほど落とせます。ただし太い根を切りすぎると回復に時間がかかるので、傷んだ根と鉢底で渦を巻いた根だけを整理します。作業の前日に水を与え、土を湿らせておきます。
- 鉢から抜く
- 鉢を横に倒し、縁を軽く叩いて隙間を作ってから株元を持って引き抜きます。抜けないときは鉢の内側にへらを差し込みます。
- 根鉢の外側をほぐす
- 肩と底の古い土を手で落とし、渦を巻いた根を軽くほぐします。黒く柔らかい根は清潔なはさみで切ります。
- 新しい鉢に据える
- 鉢底石を二〜三センチ入れ、株の高さが元と同じになるように土で調整します。深植えすると幹の根元が腐ります。
- 隙間に土を詰める
- 割り箸で周囲を突きながら土を入れ、根と土の間の空気を抜きます。ウォータースペースを二〜三センチ残します。
- たっぷり水を与える
- 鉢底から流れるまで与え、濁った水が透明になるまで繰り返します。その後は明るい日陰で二週間養生します。
植え替え後の管理
植え替え直後は根が水を吸う力が落ちているため、表面が乾いてから与え、葉水を毎日行って葉からの蒸発を補います。直射日光と風を避けた明るい日陰に二週間置き、その後に元の場所へ戻します。肥料は新芽が動き出してから、規定量の半分で再開します。この間に下葉が一〜二枚落ちるのは普通の反応です。
| 時期 | 水やりと葉水 | 置き場所と肥料 |
|---|---|---|
| 二週間まで | 表面が乾いたら。葉水は毎日 | 明るい日陰。肥料なし |
| 三〜四週間 | 通常の間隔へ | 元の場所へ。肥料なし |
| 新芽が動いてから | 通常どおり | 置き肥を半量から再開 |
植え替え後に弱ったときの立て直し
植え替えのあとに葉が垂れたり下葉が次々に落ちたりするのは、根を多く傷めたか、鉢が大きすぎて土が乾かないかのどちらかです。土の湿りを確かめ、湿ったままなら水を止めて風通しのよい場所で乾かします。乾いているのに垂れるなら根が水を吸えていないので、葉水を増やし、日陰で根の回復を待ちます。
| 症状 | 考えられる原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 土が湿ったまま下葉が落ちる | 鉢が大きすぎる、過湿 | 水を止めて乾かす。改善しなければ小さい鉢に戻す |
| 土は乾くのに葉が垂れる | 根を切りすぎた | 葉水を増やし、日陰で一か月待つ |
| 幹の根元が黒く柔らかい | 深植えか根腐れ | 抜いて腐った部分を切り、乾いた土に植え直す |
コーヒーノキの植え替えに使うもの
植え替えは鉢を大きくする作業ではなく、根と土を新しくする作業です。同じ鉢に戻す選択もあります。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 鉢(ひと回り大きいもの)探す言葉「植木鉢 8号 スリット」
- 規格の目安
- 直径で 3cm(1 号)だけ大きいもの。スリット鉢は根が鉢底で回りません。
急に大きくすると、根の届かない土が湿ったまま残り、根腐れの原因になります。1 号ずつが原則です。
- 培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 観葉植物用、または多肉・サボテン用。水はけ重視の配合。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L、10 号鉢で約 15L。
古い土は粒が潰れて水はけが落ちています。土を替えることが植え替えの目的の半分です。
- 鉢底石探す言葉「鉢底石 ネット入り」
- 規格の目安
- 軽石。ネット入りなら次の植え替えでそのまま取り出せます。
鉢底の穴が土でふさがらないようにするためです。ネット入りは繰り返し使えます。
- 根切りばさみ・割り箸探す言葉「根切りばさみ 園芸」
- 規格の目安
- 刃の厚いはさみ。根鉢をほぐすのは割り箸や竹串で足ります。
固まった根鉢は、外側を切ってほぐさないと新しい根が出ません。土をかむので、普通のはさみは傷みます。
- 同じ鉢に戻すなら、新しい鉢は要りません。根を整理して土を替えるだけで十分です。
- 鉢底ネットは、スリット鉢なら要りません。
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