一年の流れを表で見る
コーヒーノキの一年は、五月に屋外へ出して育て、十月中旬に室内へ戻して守る流れです。作業が集中するのは五月から七月で、植え替えと剪定をこの時期に済ませます。下の表は関東平野部を前提にしており、寒冷地では屋外の期間を一か月短く、暖地では長くします。
表の水やり間隔は目安で、実際には土の表面の乾きと葉の張りで決めます。コーヒーノキは水切れに弱いので、日数より葉の姿を優先します。
| 月 | 主な作業 | 水やりと肥料の目安 |
|---|---|---|
| 1〜2月 | 十度以上を保つ。葉水と葉拭き | 七〜十日に一回。肥料なし |
| 3〜4月 | 窓辺で日を取り込む。害虫の点検 | 五〜七日に一回。肥料なし |
| 5月 | 屋外へ段階的に出す。植え替え | 三〜五日に一回。二週間後から置き肥 |
| 6〜7月 | 剪定、挿し木。花が咲く株は受粉 | 二〜三日に一回。液体肥料を二週間に一回 |
| 8月 | 午後の日陰を確保。腰水も可 | 毎日。肥料は続ける |
| 9月 | 最後の肥料。実の色づきを待つ | 二〜三日に一回。月初に置き肥で終わり |
| 10月 | 中旬までに室内へ。間隔を空け始める | 五日に一回。肥料なし |
| 11〜12月 | 冬の置き場所へ。赤い実の収穫 | 七日前後に一回。肥料なし |
春(4〜5月)に生育期へ切り替える
最低気温が十五度を超えて安定したころが生育期の始まりです。新芽が動き出したのを見てから水やりの間隔を縮め、五月に入ったら屋外へ段階的に出します。植え替えが必要な株は、屋外に慣れた五月中旬以降に行います。肥料は植え替えの二週間後、または新葉が開いてから始めます。
- 新芽の動きを確かめる
- 枝先の芽が膨らんで小さな葉が見えたら生育期です。水やりの間隔を冬の半分に縮めます。
- 段階的に屋外へ
- 最低気温十五度を超えたら、日陰から始めて二週間かけて午前の日が当たる場所へ移します。
- 植え替えと肥料
- 根詰まりの合図があれば五月中に植え替え、二週間後から置き肥を始めます。植え替えない株は新葉が開いたら置き肥を始めます。
夏(6〜9月)は水と光の両立
夏はコーヒーノキが最もよく育つ時期ですが、日本の真夏は自生地の高地より暑く、三十五度を超える日は生長が鈍ります。午後の直射日光を避けた場所で、水を切らさず育てます。剪定と挿し木は六月から七月に済ませます。数年育てた株は六月ごろに白い花を咲かせ、秋に実が赤く色づき始めます。
夏の間に伸びた枝は、秋までに硬く締まって翌年の花芽を付けます。光と肥料が足りていれば、九月ごろに枝先の葉の付け根に小さな膨らみが見えます。
- 朝の水やりを欠かさない
- 毎朝、土の表面を確かめて乾いていれば与えます。夕方に葉が垂れていればもう一度与えます。
- 六〜七月に剪定
- 伸びすぎた枝を切り戻して形を整えます。切った枝は葉を半分に切って挿し木に使えます。真夏の剪定は株を弱らせるので七月までに済ませます。
- 九月に最後の肥料
- 九月上旬の置き肥でその年の肥料は終わりです。遅れて与えると冬に根が傷み、春の芽出しが遅れます。液体肥料も九月中に止めます。
秋(10〜11月)に室内へ戻す
最低気温が十五度を下回り始める十月中旬までに室内へ戻します。遅れると取り込んだあとに一気に落葉します。取り込む前に葉の裏と土の表面を点検し、カイガラムシやナメクジを持ち込まないようにします。水やりの間隔は二週間ごとに一〜二日ずつ空けて、冬に慣らします。
| 時期 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 10月上旬 | 室内へ戻す準備。害虫の点検 | 最低気温が十八度を切ったら |
| 10月中旬 | 室内の明るい窓辺へ | 最低気温十五度を切る前に |
| 11月 | 冬の置き場所に落ち着ける | 七日前後に一回。肥料なし |
冬(12〜3月)は落葉させずに守る
冬は室温十度以上を保ち、水やりは七〜十日に一回で足ります。暖房で乾燥する部屋では、水やりの代わりに葉水を増やして葉の乾燥とハダニを防ぎます。冬に下葉が数枚落ちるのは普通ですが、次々に落ちるなら温度か水の問題です。赤く色づいた実は十一月から一月に収穫できます。
- 暖かい日の午前に与える
- 冷え込む夕方に与えると夜間に鉢が冷えます。晴れた日の午前中に、室温に近い水で与えます。
- 夜は窓から離す
- 窓ガラスのそばは夜に外気並みに冷えます。カーテンを閉めるか、夜だけ部屋の中央へ移します。
- 月に一度は葉を拭く
- 濡らした柔らかい布で葉の付け根から先へ向かって拭き、ほこりを落としてカイガラムシの点検を兼ねます。冬は光が弱いので効果が大きい作業です。
切り替えを間違えたときの立て直し
季節の切り替えを誤って調子を崩したときは、原因の多くが取り込みの遅れと冬の水の与えすぎです。寒さで葉が落ちた株は、枝が緑で生きていれば春に新芽が出るので、暖かい場所で乾かし気味に春を待ちます。冬に水を与えすぎて根を傷めた場合は、水を止めて乾かし、五月に植え替えて傷んだ根を切ります。
| 場面 | 起きること | 戻し方 |
|---|---|---|
| 取り込みが遅れて寒さに当たった | 葉が黄色くなり一気に落ちる | 暖かい場所で乾かし気味に。枝が緑なら春に芽が出る |
| 冬に水を与えすぎた | 下葉が黄色くなり土が湿り続ける | 水を止めて乾かし、五月に植え替える |
| 春の屋外への移動が急すぎた | 葉の中央が茶色く焼ける | 日陰へ戻す。焼けた葉は残し、新葉を待つ |
コーヒーノキの栽培に一年を通して使うもの
鉢ものは、季節ごとに買い足すものがほとんどありません。年に一度の植え替えと、日々の水やりの判断を支えるものだけです。
数量は直径 24cm(8 号)の鉢 1 個を単位にしています。号数は直径 cm を 3 で割った数です。
- 観葉植物用の培養土探す言葉「観葉植物 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 水はけ重視の配合。多肉植物・サボテンならさらに粒の粗い専用土。5〜14L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、6 号鉢で約 3L。
室内では土が乾きにくく、水もちのよい土だと根が傷みます。用途の書かれた土を選ぶだけで失敗が減ります。
- 土壌水分計探す言葉「土壌水分計 観葉植物」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。乾き・適・湿の 3 段階が読めれば十分です。
鉢ものを枯らす原因の筆頭は水のやりすぎです。表面が乾いていても中は湿っていることが多く、測るのがいちばん確実です。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 観葉植物 置き肥」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。土の上に置くだけのもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を、生育期(春から秋)に 2〜3 か月ごと。
冬は生育が止まるので与えません。休眠中に肥料を置くと、吸われずに土に残って根を傷めます。
- サーキュレーター探す言葉「サーキュレーター 静音 小型」
- 規格の目安
- 小型で首振りのあるもの。植物に直接強い風を当てない置き方ができるもの。
室内は風がありません。空気が動かないと土が乾かず、ハダニやカイガラムシも増えます。弱い風を回すだけで変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 冬の間は、肥料も植え替えも要りません。水やりの回数を減らすだけです。
コーヒーノキの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はコーヒーノキの育て方にまとめています。
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