一年の作業を月で見る
コニファーは常緑で一年中姿が変わらないため、作業の時期を忘れがちです。剪定は春と秋、肥料は二月、蒸れ対策は梅雨前と、それぞれの時期に短時間の作業を済ませることで、大きく崩れずに保てます。下の表を目安に、新芽の伸びと葉の色で前後させます。
| 月 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 1月 | 雪落とし、観察 | 積もったら早めに落とす |
| 2月 | 寒肥、植え付けの準備 | 根が動く前に肥料を埋める |
| 3月 | 剪定、芯止め、植え付け、植え替え | 新芽が伸びる直前に |
| 4月 | 植え付け、鉢の置き肥 | 新芽が伸び始める |
| 5月 | 水やり、新芽の観察 | 枝先の色で伸びを見る |
| 6月 | 内側の掃除、軽い透かし、害虫観察 | 梅雨前に風を通す |
| 7月 | 水やり、ハダニ観察 | 鉢は日陰側へ |
| 8月 | 水やり、葉水 | 剪定はしない |
| 9月 | 秋の刈り込み、置き肥、植え替え | 残暑が過ぎてから |
| 10月 | 植え付け、刈り込みの仕上げ | 秋の植え付け適期 |
| 11月 | 枯れ枝取り、雪囲いの準備 | 強い剪定はしない |
| 12月 | 円錐形のひも縛り、雪対策 | 雪の前に縛る |
春 (二月〜四月) の作業
二月に寒肥を埋め、三月に形を作る剪定と芯止め、植え付けと植え替えを済ませます。四月は新芽が伸び始めるので、剪定は終えておきます。新芽が伸びてから切ると切り口が目立ち、勢いも落ちます。
春は害虫の動き出す時期でもあります。四月にミノムシの袋が枝に残っていないか、ビャクシン類なら赤星病の黄色い塊が出ていないかを見て、見つけたら枝ごと取り除きます。
- 剪定は芽が動く前に
- 枝先の色が明るく変わり始めたら芽が動く合図です。それより前の三月上旬から中旬に、形を作る剪定を終えます。
- 植え付けは三月〜四月
- 春の植え付けは根が張る時間が長く取れ、夏を越しやすくなります。根鉢を崩さず、深植えにしないよう高さを確かめます。
- 鉢の置き肥は四月に
- 鉢植えは四月に緩効性の固形肥料を鉢の縁に置きます。地植えは二月の寒肥だけで足ります。
夏 (五月〜八月) の作業
梅雨前の六月に内側の枯れ葉を払い、混んだ枝を軽く透かして風を通します。この作業を省くと夏に内側が蒸れて茶色くなります。真夏は剪定を休み、水やりとハダニの観察に専念します。鉢植えは午後に日陰になる場所へ移し、朝に葉水をかけます。
- 六月に内側を掃除する
- 枝を広げ、内側にたまった枯れ葉を手で払い落とします。落ち葉は根元に残さず集めます。混んだ枝は一方を付け根で抜きます。
- ハダニを葉裏で確かめる
- 葉が細かく黄ばんで白い斑点が出たらハダニです。白い紙の上で枝を叩いて動く点があれば確定で、葉裏に水をかけて流します。
- 真夏は切らない
- 七月から八月の剪定は切り口が日焼けし、蒸れの引き金になります。伸びすぎが気になっても九月まで待ちます。
秋 (九月〜十一月) の作業
残暑が過ぎた九月下旬から十月に、夏に伸びた分を整える刈り込みをします。この時期は秋の植え付けと植え替えの適期でもあります。十一月に入ったら強い剪定はせず、枯れ枝を取り除く程度に留めて冬に備えます。
- 刈り込みは残暑の後
- 最高気温が三十度を切るころに刈り込みます。台形を守り、葉のある所で止めます。刈りかすは枝の間から払い落とします。
- 秋の植え付けは十月まで
- 秋に植えるなら十月中に済ませ、根が張る時間を確保します。十一月以降の植え付けは寒風で葉が傷みやすくなります。
冬 (十二月〜一月) の作業
雪の多い地域では、十二月に円錐形の品種を麻ひもで螺旋状に軽く縛り、雪で枝が開くのを防ぎます。関東平野部でも湿った雪が積もると枝が広がるので、積もったら棒で落とします。鉢植えは氷点下の夜が続くなら軒下に寄せ、水やりは暖かい日の午前中に行います。
- 雪は積もった当日に落とす
- 雪の重みで開いた枝は、放置すると戻りません。積もった日のうちに、棒で下から突いて落とします。
- 冬の色変わりは待つ
- 葉が紫や銅色に変わる品種は病気ではありません。春に緑へ戻るので、切ったり肥料を足したりせず待ちます。
- 鉢は軒下に寄せる
- 鉢土が凍ると細根が傷みます。氷点下の予報が続くなら鉢を壁際や軒下に寄せ、鉢の周りを段ボールや不織布で覆って凍結を防ぎます。
作業が遅れたときの立て直し
春の剪定を逃して新芽が伸びた、梅雨前の掃除を忘れて夏に内側が枯れた、といった遅れはよく起きます。焦って時期外れに強く切ると、切り口が傷んで枯れ込みが広がるので、次の適期まで待つのが基本です。それぞれの遅れに対する戻し方を表にまとめます。
| 場面 | 原因 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 新芽が伸びてから剪定したくなった | 三月の剪定を逃した | 指で枝先を摘む程度にし、秋に整える |
| 夏に内側が茶色く枯れた | 梅雨前の掃除と透かしを省いた | 九月に枯れ葉を払い、翌年は六月に行う |
| 秋の刈り込みが十一月にずれた | 残暑で先延ばしにした | 軽く整える程度に留め、春に本格的に |
| 雪で枝が開いたまま戻らない | 雪を落とすのが遅れた | 春に麻ひもで内側へ縛り、一年かけて戻す |
コニファーの栽培に一年を通して使うもの
木の作業は冬と夏に固まります。冬に剪定と寒肥、生育期に袋かけと防鳥。この 4 つを季節の前にそろえておきます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 果樹」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜6cm、直径 2cm 程度まで切れるもの。バイパス式(刃が交差するもの)。
アンビル式は枝を潰します。生きた枝を切るならバイパス式で、切り口が滑らかなほど早くふさがります。
- 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm」
- 規格の目安
- 刃渡り 24cm 前後の折込式。生木用の刃(目の粗いもの)を選びます。
直径 2cm を超える枝は、はさみで切ろうとすると枝も刃も傷めます。工作用ののこぎりは生木で目が詰まります。
- 有機質肥料(寒肥用)探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合肥料。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に 1〜2kg。樹冠(枝の広がり)の外周に沿って埋めます。
冬に入れて、春に効き始めるのを狙う肥料です。ゆっくり分解するので、休眠期のうちに入れておきます。樹種と樹齢で必要な量は変わるので、詰めたいときは施肥基準を見てください。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- 防鳥ネット探す言葉「防鳥ネット 目合い25mm」
- 規格の目安
- 目合い 20〜25mm。小鳥まで防ぐなら 15mm。
- 数量の目安
- 高さ 2m の木 1 本を覆うのに 4m × 4m 程度。
色づく直前にかけます。目合いが大きすぎると小鳥が入り、細かすぎると風で煽られて枝を傷めます。
- 高枝切りばさみは、木が背を越してからで十分です。低く仕立てるならずっと不要です。
- チェーンソーは家庭の果樹には要りません。剪定のこぎりで足ります。
コニファーの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はコニファーの育て方にまとめています。
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