症状から原因を切り分ける
コニファーの葉が茶色くなる原因は、蒸れ、水切れ、根腐れ、日照不足、ハダニ、病気など多岐にわたります。まず葉のどこが、いつ、どのように変わったかを見て、下の表で当たりを付けます。虫や病気は全体の中では少なく、環境が原因のことが大半です。
| 症状 | 考えられる原因 | 急ぎ度 |
|---|---|---|
| 夏に内側の葉が茶色く枯れる | 蒸れ (最も多い) | 枯れ葉を払い、風を通す |
| 葉が細かく黄ばみ、白い斑点 | ハダニ | 早めに葉裏へ水をかける |
| 枝先から全体が急に茶色い | 水切れ、根の乾燥 | 水を与え、日よけをする |
| 土が湿ったまま全体が黄ばむ | 根腐れ、水はけ不良 | 水を止め、周囲を高くする |
| 葉が食われ、糸で綴られる | ミノガ (ミノムシ)、ハマキムシ | 見つけ次第取り除く |
| 枝に黄色い寒天状の塊 | 赤星病 (ビャクシン類) | 塊を切り取り処分 |
| 枝に白い綿状の付着物 | カイガラムシ | 歯ブラシで落とす |
蒸れによる枯れ込み
関東の梅雨から夏にかけて、枝の内側の葉が茶色くなって落ちるのは、湿った空気が枝の中にこもる蒸れが原因です。病気ではありませんが、内側の葉が減ると翌年以降も戻りません。予防は梅雨前の掃除と透かし、風通しのよい場所への植え付けです。特にゴールドクレストは蒸れに弱く、風の通らない場所では数年で内側が空洞になります。
- 六月に内側を払う
- 枝を広げて内側の枯れ葉を手で払い、根元に残さず集めます。混み合った枝は一方を付け根で抜き、風の通り道を作ります。
- 枯れた部分は秋に整理
- 夏に枯れ込んだ部分は、九月に枯れ枝を付け根から抜きます。緑の葉が残る枝は残し、周囲の枝で覆うように育てます。
- マルチと株元を見直す
- 根元に厚くマルチを敷いていたり、雑草が茂っていたりすると株元が蒸れます。薄くするか取り除き、株元に風を通します。
ハダニ
梅雨明けから秋にかけて、葉が細かく黄ばみ、色があせて見えたらハダニを疑います。目に見えないほど小さく、葉裏で汁を吸います。乾燥した場所で増えるので、朝の葉水で葉裏を濡らすと予防になります。白い紙の上で枝を叩き、赤や黄色の動く点があれば確定です。
- 葉裏に水をかける
- ホースの水を葉裏に当てて洗い流します。三〜四日おきに繰り返すと減ります。朝に行い、夜に濡れたままにしません。
- 増えたら殺ダニ剤
- 水で減らないなら、庭木用の殺ダニ剤を葉裏まで届くように散布します。同じ薬を続けると効かなくなるので、種類を替えます。
- 乾燥を防いで予防する
- ハダニは乾いた葉で増えます。梅雨明け後は朝の葉水を習慣にし、鉢植えは風の通る半日陰に置くと発生が減ります。
赤星病とビャクシン類
ブルースターやカイヅカイブキなどビャクシン類の枝に、春先に黄色や褐色の寒天状の塊が出るのが赤星病です。この菌はビャクシン類とナシやボケなどの間を行き来して増え、ビャクシン自体への害は軽いものの、近くのナシやリンゴ、ボケに大きな被害を出します。果樹を育てている庭では、ビャクシン類の植え付けを避けるのが最善の対策です。
- 春先に塊を探す
- 三月から四月の雨上がりに、枝に黄色い寒天状の塊がないか見ます。見つけたらその枝ごと切り取り、袋に入れて処分します。
- 果樹との距離を取る
- ナシやリンゴ、ボケ、カリンが庭にあるなら、ビャクシン類は植えないか、できるだけ離します。地域によっては条例で植栽が制限されています。
ミノムシ・ハマキムシ・カイガラムシ
ミノムシは葉や小枝で作った袋をぶら下げて葉を食べ、放置すると枝先が丸裸になります。ハマキムシは葉を糸で綴って中で食べます。どちらも見つけ次第、手で取り除くのが確実です。カイガラムシは枝に白い綿状か貝殻状の塊で付き、放置するとすす病で葉が黒くなります。
- 袋を見つけたら取る
- ミノムシの袋は秋から冬に目立ちます。枝からむしり取って処分します。数が多ければ春に庭木用の殺虫剤を散布します。
- カイガラムシは冬にマシン油
- 数が少なければ歯ブラシでこすり落とします。多いなら一月から二月に、庭木用のマシン油乳剤を規定の倍率で散布します。
病気ではない障害
虫も病気も見つからないのに弱る場合は、根の環境が原因のことが多いです。水はけの悪さによる根腐れ、深植え、鉢の根詰まり、強い西日による葉焼け、冬の乾いた寒風による葉の変色などです。原因ごとに手当てが違うので、土の状態と置き場所を見て判断します。
| 状態 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 下から順に黄ばんで落ちる | 根腐れ、水はけ不良 | 周囲を高くし、水を控える |
| 幹の根元が土に埋まっている | 深植え | 根元の土を取り除く |
| 水を与えてもすぐ流れ出る | 鉢の根詰まり | 一回り大きい鉢へ植え替え |
| 西側だけ茶色い | 西日による葉焼け | 日よけを立てるか、東側へ移す |
| 冬に葉先だけ茶色い | 乾いた寒風 | 春に新芽が出れば問題ない |
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