目的から候補を絞る
コニファーはヒノキ科やマツ科の針葉樹をまとめた呼び名で、二十センチで止まる矮性種から十メートルを超える高木まで幅があります。買ってから大きすぎたと気づく失敗が最も多いので、シンボルツリーにするのか、寄せ植えの脇役にするのか、目隠しに並べるのかを先に決めて、それに合う大きさの品種を選びます。
| 目的 | 向く品種の例 | 十年後の高さの目安 |
|---|---|---|
| 玄関のシンボルツリー | ゴールドクレスト、ブルーアイス、エレガンテシマ | 三〜五メートル |
| 目隠し・生け垣 | エメラルドグリーン、ヨーロッパゴールド、レイランディ | 二〜四メートル (刈り込みで抑える) |
| 花壇の彩り・低木 | ブルースター、ゴールドライダー、フィリフェラオーレア | 五十センチ〜一・五メートル |
| 寄せ植え・鉢 | ゴールドクレストウィルマ、ブルーパシフィック | 鉢で三十〜八十センチ |
| 地面を覆う | バーハーバー、ブルーカーペット | 高さ二十〜三十センチで横に広がる |
品種名は流通名で書いています。同じ名前でも産地によって性質に幅があるので、購入時にラベルの最終樹高を確かめます。
暑さに強いかどうかで選ぶ
関東平野部の露地で最も多い失敗は、夏の蒸し暑さで下葉が枯れ上がることです。ゴールドクレストは寒さには強いのに蒸れに弱く、風通しの悪い場所では数年で内側が茶色くなります。一方でニオイヒバ系やビャクシン系は日本の夏に比較的よく耐えます。暖地ほど蒸れに強い系統を、寒冷地ほど寒さに強い系統を優先します。
| 系統 | 暑さ・蒸れ | 寒さ | 特徴 |
|---|---|---|---|
| モントレーイトスギ系 (ゴールドクレスト) | 弱い | 強い | 香りがよく人気だが蒸れで下葉が枯れやすい |
| ニオイヒバ系 (エメラルドグリーン等) | やや強い | 強い | 生け垣向き、刈り込みに耐える |
| ビャクシン系 (ブルースター等) | 強い | 強い | 乾燥に強く、青い葉色が保てる |
| ヒノキ・サワラ系 (フィリフェラオーレア等) | 強い | 強い | 日本の気候に最もなじむ |
| トウヒ・モミ系 | 弱い | とても強い | 寒冷地向き、関東の夏は苦手 |
葉色で組み合わせる
コニファーの葉色は黄金色、青緑、濃い緑、冬に銅色に変わるものなどがあります。同じ色を並べると単調になるので、黄金色と青緑を隣り合わせるなど、色の違うものを組み合わせます。黄金色の品種は日当たりが悪いと緑に戻り、青緑の品種は日が強すぎると色がくすむので、置き場所の日照も色の決め手になります。
- 黄金色は日なたに
- ゴールドクレストやヨーロッパゴールドは、一日五時間以上日が当たる場所で本来の色が出ます。半日陰では黄緑になり、締まりのない姿になります。
- 青緑は乾き気味の場所に
- ブルーアイスやブルースターは、水はけがよく乾き気味の土で青みが強く出ます。湿った土では葉色がくすみ、根も傷みます。
- 冬の色変わりを知っておく
- バーハーバーやミクロビオータは冬に葉が紫がかった銅色に変わります。枯れたと勘違いしやすいですが、春に緑へ戻ります。
樹形で選ぶ
細長い円錐形、丸くまとまる球形、横に広がるほふく形の三つが基本の姿です。円錐形は一本で目を引き、球形は花壇のアクセントに、ほふく形は地面を覆って雑草を抑えます。将来どの形になるかは品種でほぼ決まっていて、剪定で別の形にするのは難しいので、置き場所に合う形の品種を選びます。
| 姿 | 向く場所 | 品種の例 |
|---|---|---|
| 細い円錐形 | 玄関脇、狭い通路 | エメラルドグリーン、スカイロケット |
| 広い円錐形 | 庭の主木、広い場所 | ゴールドクレスト、ブルーアイス |
| 球形・半球形 | 花壇の前列、寄せ植え | ゴールデンモップ、ブルースター |
| ほふく形 | 斜面、石組みの隙間 | バーハーバー、ブルーカーペット |
苗の状態で選ぶ
苗は葉の色がそろい、株元まで葉が付いているものを選びます。内側の葉が茶色くなっている苗は、店頭で蒸れたか水切れした跡です。ポットの底穴から太い根が出ている苗は根詰まりで、植え付け後に伸びが止まります。小さめの若い苗の方が植え付け後の伸びがよく、値段も手頃です。
- 株元の葉を見る
- 枝を少し広げて中を見て、株元近くの葉が緑なら健全です。内側が茶色く落ちていたら、植え付けても元に戻らないので避けます。
- 根鉢の締まりを確かめる
- ポットを軽く持ち上げ、株がぐらつかず根鉢が締まっていることを確かめます。土がぼろぼろ崩れる苗は根が少なく、活着に時間がかかります。
- 枝先の新芽を見る
- 春から秋なら枝先に明るい色の新芽が出ているかを見ます。新芽が出ていれば根が働いている目安で、植え付け後もよく伸びます。
選び方で失敗したときの直し方
植えた品種が大きくなりすぎた、色が出ない、夏に枯れ込んだといった失敗は、品種の性質と置き場所が合っていないことが原因です。移植で直せるのは若い株のうちで、大きくなった株は移植で枯れやすいので、剪定で抑えるか、思い切って別の品種に替える判断も必要です。
| 状態 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 数年で建物より高くなった | 高木性の品種を狭い場所に植えた | 毎年芯を止めるか、若いうちに移植する |
| 黄金色が緑に戻った | 日照が足りない | 日なたに移すか、周囲の枝を払う |
| 夏に内側が茶色く枯れた | 蒸れに弱い品種を風の通らない場所に | 枯れ枝を抜き、翌年は蒸れに強い品種へ |
| 冬に葉が紫色になった | 冬に色変わりする品種 | 病気ではないので春まで待つ |
コニファーの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はコニファーの育て方にまとめています。
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