白い綿は根毛かかびか
根の周りに白くふわふわしたものが見えると、多くの人がかびだと思って捨ててしまいます。ところがその大半は根から出る細い毛で、健康な証拠です。見分けは水をかけたときの動きと、においの二つで付きます。
根毛は水をかけると寝てなくなり、数時間で元に戻ります。かびは水をかけても形が変わらず、糸を引くように広がり、かび特有のにおいがします。迷ったら水を替えて半日待って見比べます。
| 見た目 | 根毛 | かび |
|---|---|---|
| 生えている場所 | 根の全体に均一 | 種のかけらや一か所に集中 |
| 水をかけたとき | 寝て見えなくなる | 形が変わらない |
| におい | 青くさいだけ | かび臭い、酸っぱい |
| 日がたつと | 根と一緒に伸びる | 灰色や黒に変わる |
傷みは水の停滞から始まる
カイワレ大根の傷みは、ほぼ全部が水の入れ替え不足から始まります。同じ水をためたままにすると細菌が増え、根元がぬめり、そこから茶色く広がります。半日でも放置すると、においがはっきり出ます。
水位も大事です。茎まで水につかると、その部分から必ず傷みます。根が届く五ミリから一センチの深さを守り、伸びてきたら少しずつ浅くしていきます。
- 毎回全部捨てる
- 継ぎ足さず、古い水を捨ててから新しい水を入れます。継ぎ足しではぬめりのもとが残ります。
- 容器の内側をなでる
- 水を捨てたあと、指で内側をなでてぬめりを落とします。ぬるつきを感じたら洗剤で洗い直します。
- 水位を下げていく
- 茎が伸びるにつれて水面から遠ざけます。茎が水につかっていたら、その場で水を減らします。
- 夏は回数を増やす
- 室温が二十八度を超える日は一日三回にします。水温が上がるほど傷みが早くなります。
水を捨てるときに芽をつかんで持ち上げると、根の土台が崩れます。容器を置いたまま傾けて流すのが安全です。
混みすぎが蒸れを呼ぶ
種をたくさんまくほど収穫は増えそうですが、実際には混みすぎると内側が蒸れて全体が傷みます。一面に一粒ずつ並ぶ密度が上限で、二段に重なった場所があれば必ずそこから茶色くなります。
収穫量を増やしたいときは、容器を増やすほうが確実です。同じ容器に詰め込んでも、傷んだ分を捨てることになって結局は減ります。
- 重なりをなくす
- まいたあと指で押し広げ、二段になった場所を平らにします。余った種は別の容器へ移します。
- 中央を確かめる
- 生育の途中で中央に指を入れ、蒸れて熱くなっていないかを見ます。生温かければ密度が高すぎです。
- 容器を増やす
- 量が足りないと感じたら、詰め込まずに同じ容器をもう一つ用意します。世話の手間はほとんど変わりません。
虫はほとんど付かない
室内で十日以内に穫り切るので、畑の野菜のような虫の被害はまず起きません。まれに小さなコバエが寄ってくることがありますが、それは水がよどんで発生源になっている合図です。水を替えれば止まります。
生ごみ入れや観葉植物の鉢の近くに置くと、そこからコバエが移ってきます。置き場所を離すだけで解決します。虫よけの薬は、食べるものなので使いません。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 小さなコバエが寄る | 水がよどんでいる | 水を替え生ごみから離す |
| 白い粉が浮く | 水道水のカルキか細菌 | 全部替えて容器を洗う |
| 水が緑がかる | 光が当たりすぎて藻が出た | 直射日光を避ける |
食べられるかどうかの見分け
生で食べるものなので、迷ったら食べないのが原則です。判断の基準をはっきりさせておくと、無駄に捨てることも、無理に食べることもなくなります。においと色の二つで決めます。
- 青くさいにおいなら食べる
- 大根らしいすっとしたにおいなら問題ありません。水を替えた直後に鼻を近づけて確かめます。
- 酸っぱいにおいは捨てる
- 水を替えても酸っぱさやかび臭さが残る場合は、全部処分します。一部だけ取り除いても戻りません。
- 茶色く変わった部分は除く
- 根元が茶色い芽は、周りごと箸で取り除きます。残りが白く張りがあれば、よく洗って食べられます。
- 洗ってから食べる
- 収穫後は流水で振り洗いし、種の皮を落とします。皮は口当たりが悪いだけで害はありません。
次の回で失敗を減らす
同じ失敗を繰り返さないためには、変える点を一つに絞ります。水の回数、種の量、置き場所を同時に変えると、何が効いたのか分からなくなります。まき直しは一週間でできるので、一つずつ試せます。
うまくいった回の条件を紙に書いて容器に貼っておくと、季節が変わっても同じ味に近づけられます。特に夏と冬で水の回数が変わるので、その二つは分けて記録します。
- 変えるのは一つだけ
- 水の回数を増やすなら、種の量と置き場所はそのままにします。次の回で結果を見てから、もう一つを変えます。
- うまくいった条件を書く
- 種の量、水位、置き場所、収穫までの日数を紙に残します。季節ごとに一枚あれば十分です。
- 容器を替えてみる
- 何度やっても傷むなら、容器の形が合っていません。水切りのできる形に替えるだけで直ることがあります。
カイワレ大根の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はカイワレ大根の育て方にまとめています。
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