容器は台所にあるもので足りる
カイワレ大根は土を使わないので、深さ五センチほどの容器と、種を受ける台があれば育ちます。専用の栽培容器を買わなくても、豆腐の空き容器やガラスの保存瓶で十分に穫れます。まずは手元にあるもので一度試してみてください。
選ぶ目安は、水を一日二回入れ替えられる形かどうかです。口の狭い瓶は水の入れ替えが楽ですが収穫のときに取り出しにくく、底の平らな容器は切り取りやすい代わりに水がよどみやすくなります。
| 容器 | 向いている点 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| ガラスの保存瓶 | 水の入れ替えが楽で中が見える | 口が狭く収穫しにくい |
| 食品の空き容器 | 底が広く種を並べやすい | 水がよどむので毎回捨てる |
| 水切りかご付きの容器 | 水が切れて傷みにくい | 網目が粗いと種が落ちる |
| 専用の栽培容器 | 水位が決まっていて失敗しにくい | 置き場所を取る |
種は重ならないように一面に敷く
使うのはカイワレ大根用またはスプラウト用として売られている種です。畑にまく大根の種は消毒の薬がついていることがあり、生で食べる芽には向きません。袋に「スプラウト用」「食用」と書かれたものを選びます。
種は容器の底に一粒ずつ並ぶ密度が目安です。重なると下の種が水に沈んだままになって腐ります。十センチ四方の容器なら小さじ二杯ほど、量が分からないときは底が見え隠れするくらいで止めておきます。
- 種を六時間ひたす
- まく前に種をぬるま湯にひたして吸水させます。六時間から十二時間が目安で、皮がふくらんで少し割れたら引き上げます。
- 容器に水を張る
- 底から五ミリほどの深さに水を入れます。種が水に浮かんで泳ぐほど入れると、まいたあとで片寄ってしまいます。
- 一面に薄く広げる
- 吸水した種を指で押し広げ、重なりをなくします。二段に重なった場所があれば、その分を別の容器に移します。
- ふたをして暗くする
- アルミの箔や厚手の紙をかぶせて光を遮ります。密閉はせず、湿った空気が抜ける隙間を残しておきます。
吸水させずにまいても発芽しますが、そろい方が悪くなります。半日ひたしておくだけで、芽の高さがきれいにそろいます。
暗くする三日で茎が伸びる
発芽してからの三日は光を当てません。暗い中で育てると茎が光を探して上へ伸び、店で売られているような長く白い姿になります。ここで光を当ててしまうと、背が低いまま葉だけ開いた形で止まります。
室温は二十度から二十五度が育てやすい範囲です。冬に十五度を下回ると倍の日数がかかり、逆に三十度を超えると種が傷んで異臭が出ます。台所の棚や段ボール箱の中がちょうどよい置き場所になります。
- 一日目から遮光する
- まいた日から箱をかぶせるか、光の入らない戸棚に入れます。日に一度だけ開けて水を替え、すぐ戻します。
- 茎が五センチで確かめる
- 三日ほどで茎が五センチほどに伸びます。指で触ってみて張りがあり、白く立っていれば順調です。
- 四日目に光へ出す
- 茎が八センチから十センチに伸びて双葉が黄色いころ、明るい場所へ移して緑にします。
水は朝と夜の二回替える
土がない分、水の管理がそのまま育ちを決めます。同じ水をためたままにすると一日で濁り、ぬめりと酸っぱいにおいが出ます。朝と夜の二回、容器を傾けて古い水を捨て、新しい水道水を同じ深さまで入れ直します。
水は根が届く深さだけあれば足ります。茎や葉が水につかると、そこから茶色く傷んで一気に広がります。夏は水温が上がるので、三回に増やすか、涼しい部屋へ移して育てます。
| 時期 | 水の替え方 | 見るところ |
|---|---|---|
| 1日目〜3日目 | 朝と夜に全部捨てて入れ直す | 水が濁っていないか |
| 4日目〜6日目 | 朝と夜、根だけつかる深さに | 茎が水につかっていないか |
| 7日目以降 | 収穫まで同じ回数を続ける | 根元にぬめりがないか |
夏に水が生ぬるくなるときは、冷蔵庫で冷やした水ではなく常温の水を使います。冷たすぎる水は生育をいったん止めます。
生で食べる分、清潔に育てる
カイワレ大根は加熱せずに食べることが多いので、育てる場所と道具の清潔さが味と安全を分けます。容器は使う前に洗剤で洗ってよくすすぎ、まき直すたびに同じように洗います。前の回の種が残っていると、そこから傷みが広がります。
手も種に触れる前に洗います。生ごみの近くや流しの真下は、はねた水がかかるので置き場所として向きません。棚の上など、水しぶきの届かない場所を選びます。
- 容器を洗ってから使う
- 洗剤で洗い、湯ですすいで乾かします。前の回の種のかけらが隅に残っていないかを指でなでて確かめます。
- 水は飲める水を使う
- 水道水をそのまま使います。汲み置きの水や一度沸かして放置した水は雑菌が増えるので使いません。
- 収穫したら早めに食べる
- 切ったあとは冷蔵庫に入れ、二日から三日で食べ切ります。長く置くと根元から傷みます。
芽が出ないときの切り分け
カイワレ大根は失敗が少ない部類ですが、つまずくとしたら水の量と温度、そして種の古さです。まき直しても一週間で穫れるので、原因を確かめてからやり直します。
- 二日たって芽が出ない
- 室温が低い可能性が高いです。十五度を下回っていないか確かめ、暖かい部屋へ移します。四日待って動かなければまき直します。
- 種がぬめって異臭がする
- 水が多すぎて種が沈み、腐っています。全部捨てて容器を洗い、水位を五ミリまで下げてやり直します。
- 背丈がばらばらになる
- 種が重なっていた場所は遅れて伸びます。次からは吸水させてから一面に広げ、二段に重なった分を減らします。
- 白い綿のようなものが出た
- 根から出る細い毛か、かびのどちらかです。水を替えて数時間で消えれば根毛、残って異臭があればかびなので処分します。
種まきの手順
カイワレ大根は、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
カイワレ大根の種まきでよくある質問
カイワレ大根の種はいつまく?
地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
カイワレ大根の種はどうやってまく?
本文の手順を確認が目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
カイワレ大根の種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
カイワレ大根の種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
カイワレ大根は何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
カイワレ大根の種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
カイワレ大根の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はカイワレ大根の育て方にまとめています。
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