症状から原因を見分ける
ハナミズキの葉の異常は、病気、虫、乾燥の三つに分かれます。葉の表面に白い粉なら病気、葉が糸で綴られて食われているなら虫、縁から茶色く丸まるなら乾燥と、見た目で大まかに分けられます。出た時期と葉の位置も合わせて確かめます。
見回りの回数は月に一回で十分ですが、5月から6月と8月から9月は病気と虫が同時に出やすいので、二週間に一回に増やします。
| 症状 | 考えられる原因 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 葉の表面に白い粉 | うどんこ病 | 5月〜6月と9月、新しい葉から出る |
| 葉に茶色の斑点、縁が枯れる | 炭疽病 | 雨の多い年、斑点が広がって落葉 |
| 葉が糸で綴られ食われる | アメリカシロヒトリ | 6月と8月、葉裏に毛虫の群れ |
| 葉の縁から茶色く丸まる | 乾燥と西日 | 真夏、病斑がなく株全体に出る |
うどんこ病は風通しで防ぐ
ハナミズキで最も多い病気がうどんこ病です。5月から6月と9月の乾燥した時期に、若い葉の表面に白い粉がまいたように出ます。枯れることはまれですが、葉が縮れて紅葉が汚くなり、樹勢も落ちます。予防は枝を混ませないことで、出たら早めに葉を取り、広がるなら庭木用の殺菌剤を使います。
- 混んだ枝を冬に抜いておく
- 落葉期の剪定で内側の枝を抜き、日と風が中まで通るようにしておくと発生が大きく減ります。うどんこ病の予防はほぼ剪定で決まります。
- 白い葉を早めに取る
- 出始めの白い葉を見つけたら摘み取り、袋に入れて捨てます。株元に落としたままにすると胞子が残ります。
- 広がるなら殺菌剤
- 新しい葉に次々出るときは、庭木用の殺菌剤を葉の表裏に散布します。一週間から十日おきに二回から三回続けます。
うどんこ病に強い品種も出ています。植える前なら耐病性の表記を確かめると、その後の手間が減ります。
炭疽病は雨の多い年に出る
梅雨や秋の長雨が続く年に、葉に茶色の斑点が出て広がり、早く落葉するのが炭疽病です。ひどい年は枝先まで枯れ込みます。落ち葉に病原菌が残って翌年に再発するので、秋の落ち葉を集めて処分することが予防の基本です。枝先が枯れたら、緑の部分まで戻して切ります。
- 落ち葉を残さない
- 秋に落ちた葉はすべて集めて処分します。堆肥にはせず、袋に入れて捨てます。株元のマルチングも病気の年は入れ替えます。
- 枯れた枝先を切る
- 枝先が茶色く枯れていたら、皮を削って緑色が出る位置まで戻して切ります。切ったはさみは消毒します。
- 芽吹き前に殺菌剤
- 前年に出た木は、3月の芽吹き前に庭木用の殺菌剤を枝全体に散布して、越冬した病原菌を減らします。
アメリカシロヒトリは巣を見つけて切る
6月と8月から9月の年二回、アメリカシロヒトリの幼虫が葉裏に群れて発生します。若い幼虫は葉を糸で綴った巣の中にかたまっているので、この段階で巣ごと枝を切り取れば被害を止められます。散らばってからは木全体に広がり、葉を食い尽くされることもあります。
- 6月と8月に葉裏を見回る
- 白い糸で綴られた葉や、葉が透けて白くなった部分を探します。見つけたら葉を裏返して幼虫のかたまりを確かめます。
- 巣のある枝ごと切る
- 幼虫が巣にかたまっているうちに枝ごと切り取り、袋に入れて踏みつぶすか密閉して捨てます。素手で触ると皮膚がかぶれることがあるので手袋をします。
- 散らばったら殺虫剤
- 木全体に広がったら、庭木用の毛虫向けの殺虫剤を葉裏まで届くように散布します。近くの庭木にも移るので周囲も確かめます。
カイガラムシとテッポウムシ
枝に白い綿状のものや茶色の殻が付いて樹勢が落ちるならカイガラムシ、株元におがくずのような木くずが出ているならテッポウムシ(カミキリムシの幼虫)が幹の中を食っています。どちらも早く見つけるほど被害が小さく、放置すると枝枯れや幹の空洞につながります。
| 見た目 | 正体 | 手当て |
|---|---|---|
| 枝に白い綿か茶色の殻 | カイガラムシ | 歯ブラシでこすり落とす、冬に機械油乳剤 |
| 株元に木くずと穴 | テッポウムシ | 穴に針金を入れるか、専用の殺虫剤を注入 |
| 幹の皮がはがれ樹液が出る | 幹の傷か凍害 | 傷口を清潔にし、癒合剤を塗る |
乾燥による葉焼けは病気ではない
真夏に葉の縁が茶色く枯れて内側に丸まる症状は、病気ではなく乾燥と西日による葉焼けです。株全体に一度に出て、葉に斑点や粉がないのが病気との違いです。手当ては水と株元の保護で、薬は要りません。数年続くと樹勢が落ちるので、植える場所と株元の管理を見直します。
- 斑点がないか確かめる
- 茶色の部分の周りに斑点や粉がなく、葉の縁から一様に枯れているなら葉焼けです。斑点があれば炭疽病を疑います。
- 株元にたっぷり水
- 晴天が続いたら株元にバケツ二杯から三杯の水をゆっくり与えます。葉にかけるより根元にしみ込ませます。
- マルチングと遮光を足す
- 株元の腐葉土を10センチほどに厚くし、西日が強いなら夏の間だけ遮光ネットで日ざしをやわらげます。
ハナミズキの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はハナミズキの育て方にまとめています。
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