品種で花色と樹形が違う
ハナミズキは白花と赤花に大きく分かれ、さらに葉に斑が入るもの、樹高が低く抑えられるものがあります。花に見える部分は総苞(花を包む葉が変化したもの)で、本当の花はその中心の小さな粒です。庭の広さと、花のあとの紅葉や実まで楽しむかで品種を選びます。
| 品種 | 花の色と特徴 | 向く場所 |
|---|---|---|
| クラウドナイン | 白、花付きがよく若木から咲く | 狭い庭、シンボルツリー |
| チェロキーチーフ | 濃い赤、紅葉も鮮やか | 広めの庭、庭の主役 |
| レインボー | 白、葉に黄色の斑 | 花のない時期も葉で見せたい庭 |
| ジュニアミス | 淡い桃色、樹高が低め | 鉢植え、小さい庭 |
赤花の品種は白花より生育がやや遅く、若木のうちは花付きが控えめです。長い目で育てます。
苗は接ぎ木の充実したものを
園芸店の苗は接ぎ木苗が中心です。株元の接ぎ口がしっかり癒合していて、幹がまっすぐで太く、枝の配置が四方に広がっているものを選びます。花や葉に目が行きがちですが、幹の太さと根鉢の大きさが定植後の成長を決めます。
- 接ぎ口を確かめる
- 株元から10センチほど上にある接ぎ口が、段差が小さく皮がなめらかに覆っているものを選びます。裂け目や枯れ込みのあるものは避けます。
- 幹の太さと枝の向き
- 同じ高さなら幹が太い方が根も充実しています。枝が一方向に偏った苗は、植えてからの樹形づくりに時間がかかります。
- 根鉢の大きさを見る
- ポット苗なら根が白く底まで回っているもの、根巻き苗なら鉢が崩れていないものを選びます。根鉢が小さい大苗は根付きが悪くなります。
植え時は落葉期の11月から3月
ハナミズキの植え付けは、葉を落として休眠している11月から3月上旬に行います。根が動く前に植えると、春の芽吹きと同時に根が伸びて定着します。寒さの厳しい1月から2月上旬は避け、11月から12月か、2月下旬から3月上旬がよい時期です。ポット苗なら春の芽吹き後でも植えられますが、真夏は避けます。
| 時期 | 向き不向き | 理由 |
|---|---|---|
| 11月〜12月 | 最適 | 落葉直後で根が動く前 |
| 1月〜2月上旬 | 避ける | 土が凍り根が傷む |
| 2月下旬〜3月上旬 | 適 | 芽吹き前に根が動き始める |
| 4月〜6月 | ポット苗なら可 | 根鉢を崩さず、水切れに注意 |
植え穴は広く、深くしすぎない
ハナミズキは根が浅く横に広がる性質で、水はけの悪い場所や深植えを嫌います。植え穴は根鉢の直径の二倍から三倍の広さで、深さは根鉢と同じかやや浅めに掘ります。掘り上げた土に腐葉土を三割ほど混ぜて埋め戻し、株元が周囲の地面より少し高くなるように植えます。
- 穴は広く浅く掘る
- 根鉢の直径の二倍から三倍の穴を掘り、底を軽くほぐします。深さは根鉢の高さと同じにし、根鉢の上面が地面より少し高くなるようにします。
- 土に腐葉土を混ぜる
- 掘った土に腐葉土を三割ほど混ぜ、粘土質なら軽石か川砂も足します。元肥(植え付け前に土へ混ぜる肥料)は緩効性のものを少量、根に直接触れないよう穴の底の土に混ぜます。
- 水ぎめで隙間をなくす
- 土を半分戻したところで水をたっぷり入れ、泥状にして根の隙間を埋めます。水が引いたら残りの土を戻し、株元を軽く押さえます。
水はけの悪い場所は、周囲より20センチほど盛り土をして高植えにします。根が水に浸かると数年かけて弱ります。
支柱と植え付け後の水やり
植えたばかりの木は根が張っていないので、風で揺れると細い根が切れて根付きが遅れます。幹に添えて支柱を立て、麻ひもなどで幹が動かないように結びます。水は植え付け直後にたっぷり与え、その後は根付くまでの一年間、晴天が続いたら株元にたっぷり与えます。
- 支柱は斜めか三本
- 高さ1.5メートル以下なら斜めに一本、それ以上なら三本の支柱を三角に組んで幹を固定します。幹に当たる部分は布などで保護します。
- 根付くまで一年は水を見る
- 植えた年の春から夏は、晴天が一週間続いたら株元にバケツ一杯ほど与えます。二年目以降は真夏の乾燥時だけで十分です。
- 株元にマルチング
- 株元に腐葉土やバークチップを5センチほど敷いて乾燥と地温の上昇を防ぎます。浅い根を守るのにとくに効果があります。
植え付け後に元気がないときの原因と手当て
植えた年に葉が小さい、枝が伸びない、葉先が茶色く枯れる、という症状は、根がまだ張っていないための一時的なものが多いです。ただし夏に葉が丸まって落ちる、株元がぐらつく、という場合は水切れや根の傷みなので、原因を見て手当てします。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉が小さく枝が伸びない | 根付きの途中 | そのまま見守り、肥料は控える |
| 夏に葉が丸まり落ちる | 水切れか根の乾燥 | 株元にたっぷり水、マルチングを厚く |
| 葉先が茶色く枯れる | 西日と乾燥 | 午後の日ざしを遮り、水を増やす |
| 幹がぐらつく | 支柱の緩みか根の未定着 | 支柱を結び直し、株元を軽く踏み固める |
植えた年は花が咲かないか、咲いても少ないのが普通です。二年目から三年目に樹勢が戻ると本来の花数になります。
ハナミズキの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
ハナミズキの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はハナミズキの育て方にまとめています。
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