冬は剪定と寒肥と植え付け
12月から2月は落葉していて枝が見え、根も休んでいるので、剪定、寒肥、植え付けと大きな作業をまとめて行える時期です。花芽が枝先にあるので、剪定は花芽を確かめながら不要な枝を抜く程度にします。土が凍る日の作業は避けます。
表の日付は関東平野部の目安で、その年の気温で二週間ほど前後します。剪定は暦より枝先の芽の様子を見て、丸い花芽が確かめられるようになってから始めると失敗しません。
| 月 | 主な作業 | 目安と注意 |
|---|---|---|
| 12月 | 落葉後の剪定、植え付け | 花芽(丸い芽)を残す |
| 1月 | 寒肥 | 枝先の真下に有機質肥料を埋める |
| 2月 | 剪定の仕上げ、寒肥の続き | 土が凍る日は作業しない |
| 2月下旬〜3月上旬 | 植え付けの最終期 | 芽が動く前に終える |
春は開花と根付きの水
3月に芽が動き出し、4月中旬から5月上旬に葉より先に花が開きます。関東平野部ではサクラの二週間ほど後が見ごろです。花の時期は作業がほとんどなく、植えたばかりの木の水やりと、花後のお礼肥の準備が主になります。
花の時期に葉が少ししか出ていないのは正常です。ハナミズキは花のあとに葉が展開するので、花の時期に葉が出ないことを心配する必要はありません。
| 月 | 主な作業 | 目安と注意 |
|---|---|---|
| 3月 | マルチングを足す、鉢の植え替え | 芽が動き始めたら肥料はまだ |
| 4月中旬〜5月上旬 | 開花、若木の水やり | 花の時期は切らない |
| 5月下旬 | お礼肥、伸びすぎた枝を軽く整える | 緩効性肥料を株の周りに |
| 6月 | うどんこ病の見回り | 混んだ枝を抜いて風を通す |
夏は水と花芽づくりを守る
7月から8月は翌年の花芽が作られる大切な時期で、同時に乾燥で葉が傷みやすい時期でもあります。この時期は枝を切らず、株元の乾燥を防ぎ、若木と鉢植えには水を切らさないようにします。アメリカシロヒトリなどの毛虫が出るので、葉の食害を見回ります。
夏の見回りでは、葉裏の毛虫、葉の縁の丸まり、株元のマルチングの厚さの三点を確かめます。追肥(育ちの途中で足す肥料)はこの時期には与えず、花芽づくりを肥料で急がせないようにします。
| 月 | 主な作業 | 目安と注意 |
|---|---|---|
| 7月 | 乾燥時の水やり、毛虫の見回り | 枝を切らない(花芽ができる時期) |
| 8月 | 水やり、西日対策 | 葉が丸まったら株元にたっぷり |
| 9月 | 台風対策、支柱の確認 | 実が色づき始める |
秋は紅葉と実、落ち葉の片付け
10月から11月は葉が赤く色づき、赤い実が熟します。実は鳥が食べに来ますが、人が食べるものではありません。紅葉が終わって葉が落ちたら集めて処分し、うどんこ病や炭疽病の胞子を翌年に持ち越さないようにします。落葉後は剪定と植え付けの時期に戻ります。
落ち葉を片付けるついでに、幹の株元に木くずが出ていないか、枝に白い綿や殻が付いていないかを確かめます。冬の剪定で対処する箇所を、この時期に目星を付けておくと作業が早いです。
| 月 | 主な作業 | 目安と注意 |
|---|---|---|
| 10月 | 紅葉と実の観賞 | 実は鳥に任せる |
| 11月 | 落ち葉の片付け、植え付け開始 | 病気の葉は株元に残さない |
| 11月下旬〜12月 | 落葉後の剪定 | 花芽を確かめてから |
地域による前後の目安
この表は関東平野部を基準にしています。暖地では開花が一週間から二週間早く、寒冷地では二週間から三週間遅くなります。寒冷地は冬の寒さでハナミズキの枝先が傷むことがあるので、植え付けは春に行い、若木には冬の寒風よけをします。
寒冷地では冬の乾いた寒風で枝先が枯れ込むことがあります。若木のうちは冬に幹と枝先を寒冷紗で覆うか、風の当たらない建物の南側に植える場所を選ぶと傷みが減ります。
| 地域 | 開花 | 植え付けの適期 |
|---|---|---|
| 暖地 | 4月上旬〜中旬 | 11月〜3月上旬 |
| 中間地(関東) | 4月中旬〜5月上旬 | 11月〜12月、2月下旬〜3月上旬 |
| 寒冷地 | 5月上旬〜下旬 | 雪解け後の3月下旬〜4月 |
作業が遅れたときの立て直し
剪定が春にずれた、寒肥を忘れた、夏に枝を切ってしまった、という遅れは毎年起こります。ハナミズキは成長がゆっくりな分、一年の遅れが翌年に響きますが、木そのものが弱ることは少ないので、次の適期に仕切り直せば戻ります。
どの遅れでも共通するのは、取り返そうとして次の適期以外に手を加えないことです。ハナミズキは一年に一度しか動かせない木だと考えると、判断を誤りません。
- 剪定が春にずれたら
- 芽が動き出していたら、枯れ枝と混み合った枝だけを抜き、太い枝を切るのは翌年の落葉期に回します。花芽を切らなければ花は咲きます。
- 寒肥を忘れたら
- 3月中なら緩効性の化成肥料を株の周りにばらまいて代わりにします。4月以降は与えず、花後のお礼肥で補います。
- 夏に枝を切ってしまったら
- 切った枝の翌年の花はなくなりますが、切らなかった枝には花芽が付きます。翌年は花が少ないことを承知で、夏に追加で切らないようにします。
ハナミズキの栽培に一年を通して使うもの
咲かせるための買い物は、野菜とは比率が違います。窒素を効かせすぎると葉ばかり茂って花が減るので、そこを外さないものを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、14〜25L の袋。水はけを重視した配合のもの。
- 数量の目安
- 直径 24cm(8 号)の鉢 1 個で約 8L、65cm プランター 1 個で 12〜15L。
野菜用の土は肥料分が多く、草花では葉ばかり伸びることがあります。袋の表示で用途を確かめます。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 草花 置き肥」
- 規格の目安
- 粒状で 2〜3 か月効くタイプ。リン酸の比率が高い「花用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 10〜15g(大さじ 1 強)を 2〜3 か月ごと。
置いておくだけで少しずつ溶けるので、水やりのたびに考えなくて済みます。夏の高温期は効きが強く出るので量を控えます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸(P)の数字が高いものが花向きです。
つぼみが上がる時期だけ、週 1 回のペースで足します。効きが早いぶん、切れるのも早いのが液肥です。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
咲き終わった花を残すと種を作りに養分が回り、次の花が減ります。摘み続けられるかどうかで花期の長さが変わります。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。肥料を与えているなら急ぎません。
- 「花用」「野菜用」で土を分けるのは、両方を育てるようになってからで十分です。
ハナミズキの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はハナミズキの育て方にまとめています。
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