三つの方法から選ぶ
ドクダミは種でも増えますが、家庭では地下茎を使う方法が確実で早く、品種の性質もそのまま受け継がれます。株分けが最も簡単で、鉢植えの植え替えを兼ねられます。地下茎の切り分けは少ない株から多くの苗を作れ、挿し芽は地下茎を掘れない場合の方法です。
どの方法でも時期の目安は、地表の芽が赤紫色で2〜3センチのころか、秋の彼岸ごろに葉がまだ緑を保っているころです。地下茎を触ってみて、硬く白ければ使えます。柔らかく黒ずんでいるなら傷んでいるので、その株からは増やしません。
| 目的 | 向く方法 | 時期 |
|---|---|---|
| 鉢を増やしたい、植え替えを兼ねたい | 株分け | 3〜4月、9〜10月 |
| 少ない株から多くの苗を作る | 地下茎の切り分け | 3〜4月、9〜10月 |
| 掘り上げずに増やす、もらった茎から育てる | 挿し芽 | 5〜6月、9月 |
| 斑入り・八重の性質を保つ | 株分けか挿し芽 | 春か秋 |
株分けは鉢から抜いて割るだけ
鉢植えの株は、鉢から抜くと地下茎が絡み合った塊になっています。手で二つから四つに割り、それぞれに芽と地下茎がついていれば、そのまま植えて育ちます。芽が赤紫色で2〜3センチのうちに行うと折れにくく、一か月で葉がそろいます。
- 鉢から抜いて古い土を落とす
- 鉢を横にして株元を持ち、抜きます。土をほぐして地下茎を見えるようにし、黒く柔らかい古い部分は切り捨てます。
- 芽を数えて割る
- 一つの株に芽が三つ以上つくように、手かはさみで分けます。芽が一つだけでも育ちますが、鉢がそろうまで時間がかかります。
- 新しい土で浅く植える
- 地下茎を横に寝かせ、深さ3〜5センチに埋めます。植えたら鉢底から流れるまで水を与え、一週間は日陰で落ち着かせます。
地下茎の切り分けで苗を量産する
太く白い地下茎を10センチほどに切り、節を二つ以上つけて埋めるだけで芽が出ます。一株から十本以上の苗が取れるので、地面を覆いたいときや人に分けるときに向きます。細く黒ずんだ地下茎は芽が出にくいので、太いものを選びます。
- 太い地下茎を10センチに切る
- 白くて鉛筆ほどの太さがあるものを選び、節を二つ以上残して切ります。切り口が黒ずんでいるものは腐り始めているので除きます。
- 浅い箱に並べて埋める
- 育苗箱やプランターに培養土を入れ、地下茎を横に寝かせて3センチほど土をかぶせます。間隔は5センチで足ります。
- 乾かさずに待つ
- 表面が乾いたら水を与え、明るい日陰に置きます。三〜四週間で芽が出そろうので、葉が3〜4枚になったら鉢に移します。
抜き取った地下茎が余ったら、乾かして処分します。土に混ぜたり堆肥にすると、そこで再生します。
挿し芽は水に挿しても根が出る
伸びた茎を節を含めて切り、土か水に挿すと節から根が出ます。地下茎ほど確実ではありませんが、もらった茎から育てるときや、地植えの株を掘り返したくないときに使えます。花のついていない若い茎を選ぶと根の出が早くなります。
- 節を二つ含めて10センチに切る
- 茎の先端から10センチほどを切り、下の節の葉を取ります。花やつぼみがついていれば切り落とし、根に力を回します。
- 水か湿った土に挿す
- コップの水に下の節を浸けるか、湿らせた培養土に節が隠れる深さまで挿します。水挿しは二〜三日ごとに水を替えます。
- 根が2センチ伸びたら植える
- 二週間ほどで節から白い根が出ます。水挿しは根が2センチほどになったら土に植え、一週間は日陰で慣らします。
斑入り品種を増やすときの注意
五色ドクダミなどの斑入り品種や八重咲き品種は、地下茎から緑一色の芽が出ることがあります。緑の芽は勢いが強く、放っておくと斑入りの株を押しのけて元の緑に戻ってしまいます。増やすときは斑がはっきり出た芽のついた地下茎だけを選びます。
斑入りは日ざしが強いと斑が焼け、暗すぎると斑が薄くなります。明るい日陰で育て、春の新葉が最もきれいに色づくので、その時期に選別します。
- 芽の色を見て選ぶ
- 株分けの際、赤や黄の斑が入った芽がついた地下茎を残し、緑一色の芽がついた部分は切り離して別に扱うか処分します。
- 緑の芽は見つけ次第抜く
- 育てている途中で緑一色の茎が出てきたら、地下茎ごとたどって抜きます。葉だけ摘んでも地下茎から再び出ます。
根付かないときの原因と直し方
| 症状 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 埋めた地下茎から芽が出ない | 細い地下茎、深植え、乾燥 | 掘って確かめ、白く硬ければ浅く埋め直して待つ |
| 地下茎が黒く溶けた | 切り口から腐った、過湿 | 健全な部分を切り出し、切り口を半日乾かして植える |
| 挿し芽が黒くなって枯れた | 花つきの茎、水の替え忘れ | 若い茎を選び、水は二〜三日ごとに替える |
| 斑入りが緑に戻った | 緑の芽を残した | 緑の茎を地下茎ごと抜き、斑入りの部分だけ植え直す |
ドクダミの挿し芽・株分けに使うもの
ハーブは挿し芽で増やしやすいものが多く、水に挿すだけで根が出る種類もあります。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土が条件です。
- よく切れるはさみ探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、管理も楽です。
- ミントやバジルのように水挿しで根が出るものは、用土も促進剤も要りません。
- 発根促進剤は、根の出にくい木質のハーブ以外では急ぎません。
ドクダミの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はドクダミの育て方にまとめています。
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