夜に咲く種類と昼に咲く種類
月見草の仲間の花は、ほとんどが一日でしぼむ一日花です。夕方に開いて翌朝しぼむ夜咲きの種類が多いものの、昼に開く種類もあります。どちらもめしべの先が十字に開くのが共通の特徴で、しぼむと花びらが赤みを帯びます。
| 種類 | 咲く時間 | 花色 | 草丈の目安 |
|---|---|---|---|
| ツキミソウ | 夜 | 白、しぼむとピンク | 小型で育ちがゆっくり |
| マツヨイグサ | 夜 | 明るい黄色 | 30〜100センチ |
| オオマツヨイグサ | 夜 | 明るい黄色 | 1〜1.5メートル |
| アコーリス | 夜 | 白、黄色もある | 10センチ強 |
| ヒルザキツキミソウ | 昼 | 白から桃色 | 30〜40センチ |
| ユウゲショウ | 昼 | むらのないピンク | 10〜40センチ |
| ヒナマツヨイグサ | 昼 | 黄色 | 15センチ前後 |
| マクロカルパ | 昼 | 黄色 | 20センチ前後 |
本来の月見草と黄色い月見草
植物の分類でツキミソウと呼ぶのは、夕方に白い花を開き、翌朝にはピンクに色を変えてしぼむ種類です。明治の中ごろから後期に観賞用として入ってきましたが、小型で育ちがゆっくりなうえ競争に弱く、野に広がることはほとんどありませんでした。
一方、同じころに入ったマツヨイグサの仲間は丈夫で、各地に野生化しました。夜に咲く黄色い花が月見草と呼ばれるようになったのはこのためです。太宰治が「富嶽百景」に書いた黄金色の月見草も、マツヨイグサかオオマツヨイグサだと考えられています。
| 呼び名 | 花色 | 日本での広がり |
|---|---|---|
| ツキミソウ(本来の月見草) | 白、朝にピンクへ | 野生化しにくく珍しい |
| マツヨイグサ | 黄色、しぼむと朱色 | 各地に帰化 |
| オオマツヨイグサ | 黄色、大輪 | 黄色い月見草の代表格 |
花数を増やす三つの条件
花数を左右するのは、日当たり、肥料の量、株の充実です。多くの種類はタネをまいた翌年に咲くので、一年目にしっかり日に当てて株を育てておくことが、そのまま翌年の花数になります。
咲き終わった花は赤みを帯びてしぼみ、しばらく茎に残ります。見た目が気になるときは摘み取ってかまいませんが、タネを採りたい株では一部を残して実を太らせます。どの株で採るかを先に決めておくと、花がら摘みで迷いません。
- 一日中日に当てる
- 日照が足りないと茎が間延びし、つぼみの数が減ります。建物の陰になる時間が長い場所なら、鉢ごと日当たりのよい場所へ移します。
- 肥料は控える
- 肥料が多いと葉と茎ばかりが茂り、花がつきにくくなります。庭植えは与えず、鉢植えも春から夏に少量を置く程度にとどめます。
- 一年目は株を育てる
- まいた年に花が少なくても心配はいりません。多くの種類は二年目に本格的に咲くので、一年目は根と葉を充実させることに集中します。
一日花を毎日楽しむ
マツヨイグサは一本の茎にたくさんのつぼみをつけ、一日に一輪ずつ開いていきます。夜咲きの種類は夕方から咲き始めるので、日が沈むころに見に行くと花が開いていく様子が楽しめます。ヒルザキツキミソウは昼に咲き、2〜3日しぼまずに残ります。
| 種類 | 見ごろ | 楽しみ方 |
|---|---|---|
| 夜咲きの種類 | 夕方から翌朝 | 夕暮れに開く様子を眺める |
| ヒルザキツキミソウ | 昼、2〜3日続く | 群れて咲く姿を花壇で楽しむ |
| ユウゲショウ | 昼 | 小鉢で盆栽風に仕立てる |
| ブラック・マジック | 夜 | 紫色の葉と黄色い花の対比 |
関東の平地では5月から9月が花期で、種類によって咲き始めと終わりが前後します。ヒルザキツキミソウは5月中旬ごろから咲き始めます。
倒れやすい種類は支柱で支える
マツヨイグサやオオマツヨイグサは背が高くなり、茎が倒れやすい種類です。風雨で倒れると茎が曲がって見栄えが落ちるうえ、花が地面について汚れます。茎が伸び始めたら、倒れる前に支柱を立てておきます。
ヒルザキツキミソウやユウゲショウ、ヒナマツヨイグサのような背の低い種類は、ふつうは支柱を立てなくても自立します。日照不足や肥料の与えすぎで茎が伸びて倒れるときは、支柱に頼る前に置き場所と肥料を見直します。
- 伸び始めに立てる
- 茎が伸び始めた段階で、株元から少し離して支柱を差します。直根を傷つけないよう、根元のすぐ近くには差さないようにします。
- ひもはゆるく結ぶ
- 茎と支柱をひもで8の字にゆるく結びます。きつく締めると、茎が太ったときに食い込んで傷みます。
- 背丈に合わせて足す
- オオマツヨイグサは1メートルを超えることがあるので、背丈に合わせて長い支柱に替えるか、結ぶ位置を上に足していきます。
咲かない、花が少ないときの原因
花が少ないときは、まず日当たりと肥料を見直します。月見草の仲間には短命な多年草や、花を咲かせてタネを結ぶと枯れる種類もあるので、株が弱っても病気とは限りません。
| 症状 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| まいた年に咲かない | 多くの種類は二年目に咲く | 株を育てて翌年を待つ |
| 葉ばかり茂る | 肥料の与えすぎ | 肥料をやめる |
| 茎が伸びて花が少ない | 日照不足 | 日当たりのよい場所へ移す |
| 花を見たことがない | 夜に咲いて朝にしぼむ | 夕方に見に行く |
| 咲いたあと株が枯れた | 寿命、オオマツヨイグサの性質 | 採ったタネでまき直す |
よくある質問
よくある失敗と戻し方は?
花が少ないときは、まず日当たりと肥料を見直します。月見草の仲間には短命な多年草や、花を咲かせてタネを結ぶと枯れる種類もあるので、株が弱っても病気とは限りません。
月見草(ツキミソウ)の花を咲かせ続けるのに使うもの
つぼみが上がってからやることは決まっています。摘む・支える・足す、の 3 つです。
- 液体肥料(リン酸多め)探す言葉「液体肥料 開花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。N-P-K の真ん中(P)の数字が高いもの。
つぼみを作る時期はリン酸が要ります。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり伸びて花が上がりません。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
種を作らせないことが、次の花を咲かせる条件です。花の下の節まで切り戻すのが基本です。
- 支柱(草花用)探す言葉「園芸支柱 草花 リング」
- 規格の目安
- 直径 8mm・長さ 90〜150cm の細い支柱か、株ごと囲むリング支柱。
花の重みで倒れると、そこから茎が折れます。咲いてから立てるのでは間に合わないので、つぼみのうちに。
- 誘引用の麻ひも探す言葉「麻ひも 園芸 誘引」
- 規格の目安
- 太さ 2mm 前後。目立たない色のもの。
きつく縛ると茎が食い込みます。8 の字にゆるく掛けて、茎が太る余地を残します。
- 開花促進剤は、肥料と日当たりが足りているなら急ぎません。
- リング支柱がなくても、細い支柱 3 本を株の周りに立てて麻ひもで囲めば同じことができます。
月見草(ツキミソウ)の長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は月見草(ツキミソウ)の育て方にまとめています。
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