種類別のふやし方
ふやし方は根の性質で決まります。太い根がまっすぐ下へ伸びる直根性の種類は株を割れないので、タネでふやします。株がよく広がるヒルザキツキミソウだけは株分けができます。短命な種類や、一度咲くと枯れる種類もあるので、タネを採って世代をつなぐ習慣をつけておくと安心です。
| 種類 | 根や株の性質 | ふやし方 |
|---|---|---|
| ヒルザキツキミソウ | 株がよく広がる多年草 | 株分け、タネ |
| ユウゲショウ | 直根性 | タネ |
| マツヨイグサ | 直根性、比較的短命 | タネ |
| オオマツヨイグサ | 咲いて実を結ぶと枯れる | タネ |
| ヒナマツヨイグサ | 小型 | タネが効率的 |
| マクロカルパ、アコーリス | 直根性 | タネ |
タネを採る株を決める
タネは花期のうちに採る株を決めておくと迷いません。一日花が次々に咲いては実を結んでいくので、咲き終わった花の下に細長い実がふくらんでいくのを目で追えます。元気がよく、花つきのよい株から採ります。
咲き終わった花は赤みを帯びてしぼみ、その下で実が少しずつ太っていきます。花期が長い種類は、早く咲いた花ほど早く実が熟します。採りどきがそろわないので、熟したものから何回かに分けて採るつもりでいると取りこぼしが減ります。
- よい株に目印をつける
- 花期のうちに、よく咲いて倒れにくい株を選び、支柱にひもを結ぶなどして目印をつけます。弱った株から採ったタネは苗の育ちも劣りがちです。
- 咲き終わりの実を残す
- タネを採る株は、しぼんだ花のあとをそのまま残して実を太らせます。花がらを摘み取ると、そこには実がつきません。
秋に実が熟したら採る
タネ採りは秋に行います。実が緑から茶色に変わり、乾いてきたら採りどきです。本来の月見草であるツキミソウの実は、水にぬれると開いてタネを飛ばす性質があるので、熟したら雨が降る前に採り終えておきます。
- 茶色く乾いた実を摘む
- 実が茶色くなり、触ると乾いた感触になったら、はさみで一つずつ摘み取ります。晴れが続いた日の日中に採ると、実が湿っていません。
- 紙袋で乾かす
- 摘んだ実は紙袋に入れ、風通しのよい日陰に数日置いて乾かします。十分に乾くと実が割れ、細かいタネが袋の底にたまります。
- ごみを取り除く
- 袋の底のタネを白い紙に広げ、実の殻やごみを取り除きます。殻が混じったままだと、保存中に湿気を吸ってかびる原因になります。
冷蔵庫で春まで保存
採ったタネは、翌年の2〜3月にまくまで冷蔵庫で保管します。月見草の仲間のタネは発芽率がよいので、乾燥と低温を保てば春まで元気に持ちます。種類ごとに分けて名前を書いておくと、まくときに迷いません。
採ったタネを常温で置いておくと、夏の暑さや湿気で発芽の力が落ちていきます。冷蔵庫に入れておけば、まく日まで乾いた低温の状態を保てます。まく日は容器ごと室温に戻してから開け、結露でタネが湿らないようにします。
- 封筒に入れて名前を書く
- タネを小さな封筒か紙袋に入れ、種類の名前と採った日付を書いておきます。夜咲きと昼咲きは見た目では区別がつきません。
- 密閉容器で冷蔵する
- 封筒を乾燥剤と一緒に密閉容器へ入れ、冷蔵庫の野菜室などで保管します。湿気が入ると発芽の力が落ちるので、ふたはしっかり閉めます。
ヒルザキツキミソウの株分け
ヒルザキツキミソウは株がよく広がり、周りに新しい株を増やしていきます。この性質を生かして、広がった株を掘り分ければ、タネをまかずに花の咲く株をふやせます。広がりすぎた株を整理するついでに行うと手間が省けます。
- 芽が動く前に掘る
- 株分けは春の芽出し前か、花の終わった秋に行います。株の周りにスコップを深く入れ、根を広く付けたまま掘り上げます。
- 芽を付けて分ける
- 掘り上げた株を、それぞれに芽と根が付くように手かはさみで分けます。小さく分けすぎると、植えたあとの育ちが遅れます。
- 日なたに植え直す
- 分けた株は、盛り土をした日当たりのよい場所にすぐ植えます。植えたらたっぷり水を与え、根付くまでは土が乾ききらないように見守ります。
増やした株が育たないときの原因
ふやした株がうまく育たないときは、タネの保存か、根の扱いに原因があることがほとんどです。次の年に同じ失敗を繰り返さないよう、原因を確かめておきます。
タネから育てた苗は、鉢上げで根を切ると急に育ちが止まります。株分けした株は、根が少ないと植えたあとに水を吸いきれずしおれます。どちらも根を傷めないことが一番の対策で、これは月見草の仲間を育てるときの共通の心得です。
| 症状 | 考えられる原因 | 次にすること |
|---|---|---|
| タネが芽を出さない | 保存中の湿気、未熟な実 | よく乾かし冷蔵、茶色い実から採る |
| 実が空になっていた | 雨で実が開いた | 熟したら雨の前に採る |
| 株分けした株が枯れた | 根が少ない、小さく分けすぎ | 根を広く付けて大きめに分ける |
| 直根性の株を分けて枯れた | 株分けできない種類 | タネでふやす |
よくある質問
よくある失敗と戻し方は?
ふやした株がうまく育たないときは、タネの保存か、根の扱いに原因があることがほとんどです。次の年に同じ失敗を繰り返さないよう、原因を確かめておきます。
月見草(ツキミソウ)の挿し芽・株分けに使うもの
挿し芽は、肥料分のない清潔な土に挿すのが基本です。培養土に挿すとうまくいかないのはそのためです。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒・鹿沼土)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用、または「挿し芽・種まき用」と書かれた土。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L、育苗箱 1 枚で 2L 前後。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土であることが条件です。
- 発根促進剤探す言葉「発根促進剤 挿し木」
- 規格の目安
- 粉末を切り口に付けるタイプか、液に浸すタイプ。
根の出にくい種類で成功率が変わります。出やすい草花なら無くても十分です。
- よく切れるはさみ・カッター探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。斜めに一度で切るのが基本です。
- 3 号ポット・育苗箱探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)のポットか、浅い育苗箱。
根が出るまでは小さい容器のほうが管理しやすく、乾き具合も見えます。
- 発根しやすい草花なら、発根促進剤は要りません。水に挿すだけで根が出るものもあります。
- 密閉できる容器があれば、挿し芽用の温室は要りません。
月見草(ツキミソウ)の長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は月見草(ツキミソウ)の育て方にまとめています。
スマホのカメラで読み取ると、ストアが開きます
iPhone 対応。Android 版はベータ版テスター募集中 (Premium 6 か月の特典つき)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。