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イチジクの病害虫と対策

イチジクの病害虫と対策|カミキリムシ・疫病・実の腐りを防ぐ

イチジクの栽培イメージ

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イチジク最大の敵は幹を食うカミキリムシです。株元の木くずの見つけ方と、梅雨の実腐れ、さび病の対策をまとめます。

症状から原因を見分ける

イチジクの害は、幹に出るもの、葉に出るもの、実に出るものの三つに分けると原因を絞りやすくなります。まず症状の出ている場所を見て、表で当たりを付けてから対策に進みます。

症状考えられる原因最初にやること
株元に木くずがたまるカミキリムシの幼虫穴を探して針金で刺す
実が茶色く腐って落ちる疫病か灰色かび病腐った実を取り除き雨よけ
葉裏に黄色い粉さび病病葉を取り、風通しを改善
実に穴があいてアリが集まる熟れすぎか鳥の食害毎朝早めに収穫
葉が縮れて新芽が伸びないアブラムシかハダニ葉裏を洗い流す

夏に枝が突然しおれて葉が茶色になったら、まず幹の根元を見ます。カミキリムシが幹を食い切ると、枝ごと枯れます。

カミキリムシは株元を毎月見る

イチジクに最も被害を与えるのがキボシカミキリとゴマダラカミキリです。成虫は六月から九月に幹の低い位置に産卵し、幼虫が幹の内部を食い進みます。放置すると二、三年で木全体が枯れます。早期発見が唯一の対策です。

木くずを見つけたら穴を探す
株元や枝の付け根に湿った木くずがたまっていたら、その上に小さな穴があります。木くずを払ってから穴を探します。
針金を差し込んで刺す
穴に細い針金を差し込み、奥まで押して幼虫を刺します。手ごたえがなければ食入用の殺虫剤を穴に注入し、粘土でふさぎます。
成虫を見つけたら捕殺する
六月から八月の朝夕に幹や葉の上で成虫を見つけたら捕まえて処分します。一匹で数十個の卵を産みます。
幹の低い位置を守る
地上50センチまでの幹に不織布や麻布を巻くと産卵を減らせます。冬に外して、幹の傷を確かめてから巻き直します。

被害が幹の半分以上に及んでいたら、株元の元気なひこばえを次の主幹に育てて木を更新します。

梅雨と秋雨の実腐れ

梅雨と秋の長雨の時期には、実が茶色く水っぽくなって腐る疫病や、灰色のかびに覆われる灰色かび病が出ます。地面から雨のはね返りで菌が上がるため、株元の実と下葉から発生します。

腐った実は毎日取り除く
腐った実を木に残すと胞子が広がります。落ちた実も拾って袋に入れて捨て、地面に残さないようにします。
株元を覆って跳ね返りを防ぐ
わらやバークチップで株元を覆うと、雨で泥が跳ねて実に付くのを防げます。梅雨前に敷いておきます。
下枝を上げて風を通す
地面から30センチ以内の枝と実は取り除きます。風が通ると実の表面が乾き、菌が付いても広がりにくくなります。
鉢は雨の当たらない場所へ
熟期に鉢植えを軒下やベランダの内側に移すだけで被害は大きく減ります。実が割れるのも同時に防げます。

発生が続くなら、梅雨前に果樹用の殺菌剤を葉と実に散布します。収穫前の使用日数の表示を必ず守ります。

さび病と葉の害虫

夏から秋にかけて葉の裏に黄色から茶色の粉のような斑点が出るのがさび病です。ひどくなると早く落葉し、実が熟す前に葉を失って甘くなりません。風通しが悪く、雨が続く年に出やすい病気です。

症状原因対策
葉裏に黄色い粉の斑点さび病病葉を摘み取って袋で捨て、混んだ枝を間引く
新芽が縮れて葉がべたつくアブラムシ水で洗い流すか野菜用の殺虫剤
葉がかすれて白っぽいハダニ葉裏に朝夕水をかけて流す
葉の縁が食われるハマキムシやコガネムシ見つけ次第捕殺、巻いた葉は葉ごと取る

さび病で落ちた葉は翌年の伝染源になります。落葉を集めて捨て、冬に石灰硫黄合剤を幹と枝にかけると発生を減らせます。

鳥とアリの食害

熟した実は鳥やアリ、スズメバチにとってもごちそうです。熟す直前に実の先端が割れると匂いで寄ってくるので、人間が先に採るのが基本の対策です。

色づき始めたら網をかける
実が色づき始めたら木全体に防鳥網をかけます。目合いは2センチ以下にし、枝から浮かせて張ると鳥がくちばしを入れられません。
毎朝収穫する
前日に固かった実も朝には熟しています。熟した実を木に残す時間を短くするだけで、アリとハチの被害はかなり減ります。
アリの道を断つ
幹に粘着テープを巻くと登るアリを止められます。熟した実にアリが入っていたら早めに採って水につけます。

スズメバチが集まっているときは無理に収穫せず、夕方ハチが減ってから採ります。刺されたら病院へ。

枯れ込んだときの立て直し

病害虫で枝が枯れても、株元が生きていれば回復します。イチジクは強い萌芽力があり、幹を地際で切っても翌年には新しい枝が伸びます。どこまで生きているかを確かめてから切る位置を決めます。

樹皮を削って緑を探す
枯れたと思う枝の樹皮を爪で少し削り、下が緑なら生きています。茶色なら枯れているので、緑が出る位置まで下げて切ります。
生きた芽の上で切り戻す
緑の部分にある芽の上5ミリで切り、癒合剤を塗ります。夏の切り戻しなら一か月で新芽が出ます。
更新枝を育てる
株元から出るひこばえのうち、太く真っすぐな一本を残して次の幹にします。旧幹は翌冬に地際で切ります。

幹の内部がスカスカで押すとへこむなら、カミキリムシの被害が進んでいます。更新を優先して判断します。

イチジクの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はイチジクの育て方にまとめています。

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