採りごろは太さと長さで決める
収穫の目安は、葉柄の太さが一センチ以上、長さが四十センチ以上になったころです。細いものを採っても食べる部分が少なく、株の力も減らします。太いものから順に一本ずつ抜いていく採り方が基本です。
採り遅れると筋が発達し、ゆでても硬いままになります。梅雨の後半、六月下旬を過ぎると急に硬くなるので、それまでに採り切るつもりで進めてください。
| 状態 | 見えること | 判断 |
|---|---|---|
| 太さ1センチ未満 | 葉がまだ小さい | 残して太らせる |
| 太さ1センチから2センチ | 葉が開ききっている | 採りごろ |
| 太さ2センチ以上で色が濃い | 根元が筋張る | 早めに採る |
| 折ると筋が糸のように残る | 採り遅れ | 細いものだけ選ぶ |
株を全部採らない
フキは多年草なので、その年の採り方が翌年の収量を決めます。一株の葉柄をすべて採ると光合成ができなくなり、地下茎に養分がたまらず、翌春の芽が細くなります。三分の一以上は必ず残してください。
植えた一年目は収穫しないのが安全です。二年目から数本、三年目以降に本格的に採る、という進め方にすると、株が長く続きます。
- 本数を数える
- 採る前に1株の葉柄の本数を数え、3分の1を残す本数を決めます。決めてから採ると採りすぎを防げます。
- 外側から採る
- 株の外側の古い葉柄から採り、中心の若い葉は残します。中心を採ると次の葉が出にくくなります。
- 1年目は採らない
- 植えた年は収穫を我慢し、葉を茂らせて地下茎を太らせます。翌年からの太さがはっきり違ってきます。
採り方は株元でねじって折る
包丁で株元を切ると、残った切り株から水が入って腐りやすくなります。葉柄の根元を持って横にねじり、付け根から外すように折り取ると、株を傷めずにきれいに外れます。慣れると片手でできます。
採ったらその場で葉を切り落とします。葉を付けたままにしておくと、葉から水分が抜けて葉柄がしおれます。葉柄はできるだけ早く下処理に回してください。
- 根元をつかむ
- 地際から5センチほどのところを親指と人差し指でしっかりつかみます。中ほどを持つと途中で折れます。
- 横にねじる
- 引き上げずに横へねじると、付け根からすっと外れます。抜けにくいときは反対側へもひねります。
- その場で葉を切る
- 葉柄の上端で葉を切り落とし、葉は畑に置かず持ち帰るか処分します。置くとナメクジと虫を呼びます。
- 早めに下処理へ
- 採った当日のうちにゆでます。1日置くと水分が抜けて筋が目立ち、皮もむきにくくなります。
アク抜きは板ずりとゆでこぼし
フキはそのままでは強いえぐみがあり、生では食べません。塩をふってまな板の上で転がす板ずりをしてから、たっぷりの湯で三分から五分ゆで、すぐ冷水にとって皮をむくのが基本の流れです。
ゆで時間は太さで変えます。細いものは三分、太いものは五分が目安で、ゆですぎると煮くずれます。冷水にとった直後は皮が浮いているので、端から爪でつまんで引くと筋ごとするりと取れます。
- 鍋に入る長さに切る
- 採った葉柄を鍋の直径に合わせて切ります。まっすぐな部分と曲がった部分を分けておくと後で扱いやすくなります。
- 塩で板ずり
- まな板にのせて塩をひとつまみふり、手のひらで押しながら転がします。色が鮮やかになり、皮がむけやすくなります。
- 3分から5分ゆでる
- 沸いた湯に塩ごと入れ、細いものは3分、太いものは5分ゆでます。竹串がすっと通れば止めます。
- 冷水にとって皮をむく
- すぐ冷水に移して10分さらし、端から皮をつまんで引きます。皮と一緒に筋が取れ、口当たりがよくなります。
アク抜きをせずに大量に食べるのは避けてください。ゆでこぼして水にさらす手順は味のためだけでなく、安心して食べるための工程です。フキノトウは特にえぐみが強いので、水にさらす時間を長めにとります。
フキノトウは開く前に採る
二月から三月に地際から出る丸いつぼみがフキノトウです。固く締まっているうちが香りがよく、花が開いて茎が伸びると苦みが強くなります。土から二センチほど頭を出したころを狙ってください。
採るときは根元にナイフを入れ、地下茎を傷つけないよう浅く切ります。全部採ると株が弱るので、半分は残して花を咲かせます。残した花は放っておいて構いません。
| 時期 | つぼみの様子 | 向く食べ方 |
|---|---|---|
| 2月上旬から中旬 | 固く閉じて丸い | てんぷら、ふきみそ |
| 2月下旬から3月上旬 | 先が少し緩む | ふきみそ、あえもの |
| 3月中旬以降 | 花が開き茎が伸びる | 苦みが強い。残して株の力にする |
えぐみが残るときの原因と直し方
ゆでたのにえぐみが残るという場合、原因はゆで時間ではなく水にさらす時間であることが多いです。ゆでたあとすぐ調理せず、冷水に十分から三十分さらすと、多くのえぐみは水に出ていきます。
硬くて筋が残るときは、採り遅れか皮のむき残しです。皮は薄いようで筋を含んでいるので、端からきれいに一周むけているかを確かめてください。ゆでたてで温かいうちのほうがむきやすくなります。
| 症状 | 原因 | 次に直すこと |
|---|---|---|
| えぐみが残る | 水にさらす時間が短い | 冷水に20分から30分さらす |
| 筋っぽく硬い | 採り遅れか皮のむき残し | 太さ2センチまでで採り、皮を一周むく |
| 色が黒ずむ | ゆでてから放置した | ゆでたらすぐ冷水に移す |
| 煮くずれる | ゆですぎ | 竹串が通ったらすぐ上げる |
フキの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
フキの収穫までのコツは作物ページに
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