乾かさない管理がいちばん効く
フキの葉柄が細く硬くなる原因のほとんどは水切れです。葉が大きい割に根が浅いところにあるため、地面の表面が乾くとすぐに影響が出ます。日中に葉が力なく垂れているようなら、その日のうちに水を与えてください。
夕方までに葉が起き上がるなら回復しますが、翌朝も垂れたままなら根まで乾いています。畑では一週間雨がなければ株元にたっぷり与え、プランターは春と秋で一日一回、真夏は朝夕の二回が目安です。
| 場面 | 水やりの目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 畑・春と秋 | 1週間雨がなければ与える | 株元にゆっくり与える |
| 畑・真夏 | 3日から4日に一度 | 朝のうちに与える |
| プランター・春秋 | 1日1回 | 鉢底から流れるまで |
| プランター・真夏 | 朝と夕方の2回 | 受け皿に水をためない |
敷きわらで地面の乾きを止める
水やりの回数を増やすより、乾かない状態を作るほうが確実です。株元にわらや落ち葉、刈った草を三センチから五センチ敷くと、土の表面が乾きにくくなり、夏の地温も下がります。フキの管理でいちばん効く手間です。
敷いたものは一年でくずれて土に返るので、春の芽出し前に新しく敷き直します。厚く敷きすぎるとナメクジの住みかになるので、株元から五センチほどは空けておくと被害が減ります。
- 春に敷き直す
- 芽が動く前に古い敷きわらをどけ、株元の枯れ葉を取り除いてから新しいわらを3センチから5センチ敷きます。
- 株元は空ける
- 芽の出る株元から5センチほどは敷かずに空けます。ふさぐと芽が持ち上がらず、ナメクジも寄ります。
- 梅雨明けに足す
- 夏の入りに薄くなっていれば足します。地温が下がり、8月の生育の止まりが軽くなります。
肥料は芽出し前と収穫後の二回
フキは何年も同じ場所で育つので、毎年少しずつ肥料を足します。回数は多くありません。春の芽が動く前と、葉柄を採り終えた夏の二回で足ります。冬に地上部が枯れたあと、堆肥を株元に置くのも効きます。
窒素が多いと葉ばかり大きくなって葉柄が水っぽくなり、香りが薄くなります。化成肥料は一株あたりひと握りまでにとどめ、足りない分は堆肥で補うほうが失敗しません。
| 時期 | 与えるもの | 量の目安 |
|---|---|---|
| 2月下旬から3月上旬 | 化成肥料 | 1株あたりひと握り |
| 6月下旬の収穫後 | 化成肥料 | 1株あたりひと握り |
| 11月から12月 | 完熟堆肥 | 株元に2センチほど置く |
夏の日ざしと冬の寒さへの備え
真夏は生育が鈍り、葉が焼けて縁から茶色くなることがあります。枯れたわけではないので、傷んだ葉だけを株元から切り、水と敷きわらを切らさずに秋を待ちます。午後の日が強い場所なら、よしずや寒冷紗で光を弱めます。
冬は地上部がすべて枯れますが、地下茎は生きています。枯れ葉を刈り取って株元に堆肥をかけておけば、寒い地域でも越します。刈った葉をそのまま積むと病気の元になるので、株元から離して処分してください。
- 傷んだ葉を切る
- 縁が茶色くなった葉は株元から切り取ります。株全体の半分以上は残し、一度に丸坊主にはしません。
- 午後の日を切る
- 西日が強い場所では、よしずや寒冷紗を株の南西側に立てて光を弱めます。風通しはふさがないようにします。
- 冬前に刈り込む
- 葉が黄色く倒れたら地際で刈り取り、株元に堆肥を2センチ置いて寒さと乾きから守ります。
プランターは水切れが早い
容器で育てる場合、いちばん多い失敗は真夏の水切れです。葉が大きいぶん水を吸い上げる量も多く、朝に与えても夕方には乾いていることがあります。土の表面ではなく、指を二センチ差し込んで湿り気を確かめてください。
二年目からは地下茎が容器いっぱいに回り、土の量に対して株が多すぎる状態になります。生育が落ちてきたと感じたら、春先に掘り上げて地下茎を減らし、新しい土に入れ替えると勢いが戻ります。
- 指で湿りを確かめる
- 土に人差し指を第二関節まで差し込み、湿り気がなければ与えます。表面の色だけでは中の乾きは分かりません。
- 受け皿の水を捨てる
- 水やりのあと受け皿にたまった水は捨てます。ためたままだと根が酸素不足になり、葉が黄ばみます。
- 2年に一度入れ替える
- 春の芽出し前に株を抜き、古い土を落として地下茎を3分の1ほど減らし、新しい培養土で植え直します。
生育が悪いときの原因の切り分け
同じ場所で数年育てていると、あるとき急に葉が小さくなることがあります。多くは肥料不足ではなく、地下茎が混み合って土の中で場所を取り合っているためです。掘ってみて茎がびっしり詰まっていれば、株分けの時期です。
肥料と混み具合を確かめても直らないときは、日ざしを疑います。周りの木が育って暗くなりすぎたか、逆に何かを切って日が当たりすぎるようになったかで、フキの姿は大きく変わります。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉柄が細く筋っぽい | 水切れが続いている | 敷きわらを足し、水やりの回数を増やす |
| 葉が黄色く小さい | 肥料切れか混みすぎ | 追肥(育ちの途中で足す肥料)をして、翌春に株分けする |
| 葉が大きいが香りが薄い | 窒素のやりすぎ | 1年は肥料を止め、堆肥だけにする |
| 葉の縁が茶色い | 夏の日ざしか乾き | 午後の日を切り、株元を覆う |
フキの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
フキの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はフキの育て方にまとめています。
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