症状から原因を絞る
フキの不調は、虫によるもの、病気によるもの、環境によるものの三つに分かれます。まず葉の裏と葉柄の根元を見て、虫がいるかどうかを確かめてください。虫がいなければ、水切れか日ざしか肥料の偏りを疑います。
葉が大きいので、遠目には元気に見えても裏側で被害が進んでいることがあります。週に一度、屈んで葉裏をのぞく習慣をつけると、手遅れになる前に気づけます。
| 症状 | 考えられる原因 | その場ですること |
|---|---|---|
| 新芽に小さな虫が群れる | アブラムシ | 水で流し、密なら野菜用の殺虫剤 |
| 葉柄に穴があき中が空洞 | 茎に潜る虫 | その葉柄を株元から切って処分 |
| 葉に白い粉がふく | うどんこ病 | 傷んだ葉を切り風通しを作る |
| 葉の縁が茶色く枯れる | 水切れか強い日ざし | 水やりと敷きわら、午後の日を切る |
| 夜のうちに葉が食われる | ナメクジ | 夕方に見回り、株元の物をどける |
アブラムシは春の新芽につく
四月から五月、伸び始めた葉柄や若い葉の裏に、緑や黒の小さな虫が並んでつきます。放っておくと数日で数が増え、葉が縮れてべたつきます。数が少ないうちなら、勢いのある水をかけて流すだけで十分減ります。
アリが株元を行き来していたら、アブラムシがいる合図です。アリはアブラムシの出す甘い汁を求めて集まるので、アリの道をたどると発生場所が見つかります。
- 葉裏を毎週見る
- 4月から6月は週に一度、新しい葉の裏と葉柄の付け根を見ます。数匹のうちに見つければ手間がかかりません。
- 水で流す
- ホースの先を細くして、葉裏に下から水を当てて流します。葉を傷めないよう、勢いは中くらいにします。
- 増えたら薬を使う
- 葉が縮れるほど増えたら、野菜用の殺虫剤を使用回数の範囲で使います。収穫前の日数の決まりを必ず守ります。
茎に潜る虫は入り口を探す
元気だった葉柄が一本だけ急にしおれたら、中に虫が入っている疑いがあります。株元に近い部分をよく見ると、小さな穴と、そこから出た粉のようなふんが付いています。中で食い進むため、薬をかけても届きません。
見つけたらその葉柄を株元から切り取り、畑に置かずに処分します。一本切っても株は弱りません。放っておくと隣の葉柄に移り、被害が広がります。
- しおれた1本を探す
- ほかの葉は元気なのに1本だけ垂れている葉柄を探します。株全体がしおれているなら水切れの疑いです。
- 株元の穴を確かめる
- 地際から20センチほどの間を指でなぞり、小さな穴と粉状のふんがないか見ます。あれば中に虫がいます。
- 切って持ち出す
- その葉柄を株元から切り、袋に入れて処分します。畑の隅に置くと中の虫が育って翌年また出ます。
葉の斑点とうどんこ病
梅雨と秋の長雨のころ、葉に褐色の斑点が出ることがあります。広がる前に傷んだ葉を切り取り、株元の風通しをよくすれば止まります。混み合った株ほど出やすいので、数年に一度の株分けが予防にもなります。
夏の終わりには白い粉をふいたようになるうどんこ病が出ます。日照不足と乾き気味の環境で増えるので、葉を減らして風を通し、水は株元に与えて葉を濡らさないようにします。
- 傷んだ葉を落とす
- 斑点や白い粉の出た葉を株元から切り、袋で処分します。切った葉を株元に落としたままにしません。
- 風の通り道を作る
- 混んだ葉を3割ほど間引き、株の中まで風が抜けるようにします。混みすぎが病気のいちばんの元です。
- 水は株元へ
- 葉の上から水をかけず、株元の土に与えます。夕方の水やりは葉が夜まで濡れるので朝に回します。
ナメクジと夏の葉焼け
湿った半日陰はナメクジにとっても居心地がよい場所です。夜のうちに若い葉やフキノトウが食われ、朝には光る筋が残ります。敷きわらを厚く敷きすぎない、鉢や板を株元に置かないだけでも被害は減ります。
夏の葉焼けは病気ではありません。西日が強く当たる場所で、葉の縁から茶色く枯れ込みます。株そのものは生きているので、傷んだ葉を切り、光を弱めて水を切らさなければ秋に新しい葉が出ます。
- 夕方に見回る
- 日が落ちてから懐中電灯で株元を照らし、見つけたナメクジを取り除きます。数日続けると目に見えて減ります。
- 隠れ場所を減らす
- 株元に置いた鉢や板、厚すぎる敷きわらをどけます。昼に隠れる場所がなくなると寄りつかなくなります。
- 西日を弱める
- 株の南西側によしずや寒冷紗を立て、午後の直射を弱めます。完全に暗くはせず、朝の光は入れます。
何年も同じ場所で出るときは株を疑う
毎年同じ症状がくり返されるなら、株そのものが古くなっている可能性があります。地下茎が混み合った株は葉が小さく病気に弱くなり、薬や肥料では戻りません。三年から四年に一度の掘り上げが根本の手当てになります。
掘り上げたときに地下茎が黒く腐っていたら、その部分は捨てて健全な白い部分だけを植え直します。植える場所も一メートルほどずらすと、土に残った病原を避けられます。
- 春に掘り上げる
- 3月の芽が動く前に株を掘り、地下茎の色と詰まり具合を見ます。白くて張りのある部分だけを残します。
- 黒い部分は捨てる
- 黒ずんで柔らかい地下茎は切り離して処分します。少しでも残すと植え直した先で同じことが起きます。
- 場所をずらす
- 元の位置から1メートルほど離して植え直します。土を入れ替えられない庭では、これが現実的な手当てです。
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