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ブドウの収穫と保存

ブドウの収穫と保存|色だけで決めず味見で判断する

ブドウの栽培イメージ

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ブドウは収穫後に甘くなりません。色と粒の張り、味見で熟度を確かめてから切り、冷蔵で長持ちさせる方法を説明します。

熟したかを見分ける

ブドウは木から切ると糖度が上がらないため、収穫のタイミングが味を決めます。色がついても酸が抜けていないことが多く、品種の色になってから一〜二週間待つのが目安です。最後は房の下の粒を一つ食べて確かめます。

品種ごとに色の出方が違い、シャインマスカットのような緑系は色で判断しにくいので、粒の張りと香り、軸の色を合わせて見ます。粒を指で軽く押して弾力があり、房全体から甘い香りが立てば熟しています。

見た目熟度判断
色づき始めで粒が硬い未熟そのまま待つ
全体が品種の色で、軸が茶色くなり始めた食べごろ下の粒を味見して酸が弱ければ収穫
粒に白い粉が厚く、香りが強い完熟早めに全部収穫する
粒がしなび軸がしおれた過熟収穫して加工に回す

房の下の粒が一番遅く熟します。下の粒が甘ければ房全体が食べごろです。

収穫のしかた

収穫は涼しい朝のうちに、房の軸をはさみで切ります。粒に触ると白い粉が取れて日持ちが落ちるので、軸を持って扱います。ブドウは一房ずつ熟すので、一度に全部を切らず、熟したものから数回に分けます。

軸を持って切る
房の軸を持ち、枝との付け根を清潔なはさみで切ります。袋をかけてあるなら袋ごと切って、家に入れてから外します。
傷んだ粒を外す
収穫した房は裂けた粒や腐った粒をはさみで切り取ります。そのまま置くと隣に広がります。
直射日光を避けて運ぶ
収穫した房を日なたに置くと急に傷みます。かごに入れて日陰に置き、早めに冷やします。

収穫が近づくと鳥とスズメバチが集まります。袋の底が破られていたら、残りは早めに収穫するか、防鳥ネットをかけます。

保存のしかた

洗わずにポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。洗うと白い粉が落ちて傷みが早まるので、食べる直前に洗います。巨峰系は冷蔵で一週間前後、デラウェアは五日ほどが目安です。

冷蔵するときは房ごと新聞紙で包んでから袋に入れると、乾きと結露の両方を防げます。粒を外して保存するなら、軸を二〜三ミリ残して切ると切り口から汁が出ず、傷みにくくなります。

保存方法日持ちの目安向く使い方
冷蔵 (袋に入れて野菜室)5〜10日そのまま食べる
冷凍 (粒を外して)1〜2か月シャーベット、スムージー
ジャム、ジュース冷蔵で2〜3週間過熟や割れた実の活用
干しぶどう数か月種なし品種を天日か食品乾燥機で

収穫量の目安と摘房

一本の木に実らせる房の数は、葉の数で決めます。目安は房一つに葉が十五枚から二十枚です。房を残しすぎると小さく酸っぱい実になり、翌年の花芽も減ります。植えて二年目までは房を付けずに木を育て、三年目から数房ずつ収穫します。

一枝一房にする
一つの新梢に二〜三の房が付くので、最も形のよい一つを残して他は開花前に切ります。
木の年数で房数を決める
3年目は3〜5房、4年目は10房前後、成木でも鉢植えは10〜15房までが目安です。地植えの成木は棚面積一平方メートルあたり4〜6房です。
翌年の枝を確かめる
収穫後、その年の枝が鉛筆より太く育っていれば房数はちょうどよかった証拠です。細いなら翌年は減らします。

房数を減らすのはもったいなく感じますが、粒の大きさと甘みは房数を減らした分だけはっきり上がります。

収穫後の木の手当て

収穫が終わっても葉は落葉まで光合成を続け、翌年の花芽を作ります。収穫直後にお礼肥えを与え、袋と傷んだ房を片付け、葉を落とさないように水を切らさず管理します。

葉は翌年の実の元です。収穫後に急いで葉を落とす必要はなく、自然に黄色くなって落ちるまで待ちます。9月以降に病気で葉が早く落ちた年は、翌年の花が少なくなるので、冬の元肥を少し多めにして力を戻します。

お礼肥えを与える
収穫後すぐに追肥(育ちの途中で足す肥料)として有機肥料をひとにぎり、鉢は大さじ一杯を株元から離して置きます。遅れると効きが冬にずれ込みます。
袋と落ちた実を片付ける
残った袋と地面に落ちた実は病気と虫の元になるので、その日のうちに集めて処分します。

甘くならないときの原因と直し方

ちゃんと色づいたのに酸っぱい、粒が小さいという失敗は、収穫時期と房数の問題がほとんどです。原因ごとに翌年の直し方が違うので、その年の記録を残しておきます。

失敗の姿原因翌年の直し方
色づいたが酸っぱい色だけで早く切った着色後2週間待ち、味見で決める
粒が小さく数が多い房数と粒数を残しすぎた一枝一房、粒の間引きを徹底
房の中で熟度がばらつく肥料と水の多さで枝が伸びすぎた追肥を減らし、摘心を早める
収穫前に実が落ちる過熟か、鳥やスズメバチの被害袋の底を確かめ、熟したら早く収穫

ブドウの収穫に使うもの

木の実は、落として拾うと傷みます。高さのあるところから、傷めずに下ろすための道具です。

  • 収穫ばさみ(先丸)探す言葉「収穫ばさみ 果樹 先丸」
    規格の目安
    刃先が丸く、刃渡り 5cm 前後。

    引っぱって穫ると、枝が裂けて翌年の芽まで落ちます。軸を残して切るのが基本です。

  • 高枝切りばさみ(採果器付き)探す言葉「高枝切りばさみ 採果」
    規格の目安
    伸ばして 2〜3m。切った実を受ける籠の付いたもの。

    脚立で無理な姿勢を取るより安全です。籠付きなら、切った実がそのまま落ちません。

  • 収穫かご・コンテナ探す言葉「収穫かご 果樹 コンテナ」
    規格の目安
    20L 前後。浅めのものは実を重ねずに済みます。

    深い容器に積むと、下の実が自分の重さで傷みます。柔らかい果実ほど浅い容器で。

  • 保存用の緩衝材探す言葉「果物 緩衝材 ネット」
    規格の目安
    果実用のネットキャップか、新聞紙。

    一つずつ包むと、傷んだ実から隣へ移りません。長く置く実ほど効きます。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 手の届く高さに仕立てているなら、高枝切りばさみは要りません。低く保つほうが管理も楽です。
  • 専用の収穫かごでなくても、浅い箱に新聞紙を敷けば足ります。

ブドウの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はブドウの育て方にまとめています。

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