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ブドウの病害虫と障害

ブドウの病害虫と生理障害|黒とう病と晩腐病の見分けと対策

ブドウの栽培イメージ

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ブドウで最も多い黒とう病、べと病、晩腐病と、実の障害の見分け方を症状の写真代わりの表で整理し、予防の手順を説明します。

症状から病気を見分ける

ブドウの病気は梅雨に集中します。葉や実の症状で見分けができれば、対策の的が絞れます。まず表で当てはまるものを探してから手当てに移ります。

家庭のブドウでは、農薬の回数を減らしたいという方が多いはずです。基本は冬の片付け、発芽前の予防、雨よけ、袋かけの四つで、これを続ければ薬に頼る場面はかなり減ります。それでも梅雨明けまでは週に一度は葉の裏まで見て回ります。

症状考えられる病気出やすい時期
葉や新梢に黒い小さな斑点、実に黒いくぼみ黒とう病5月〜梅雨
葉の表に黄色い斑、裏に白いかびべと病梅雨〜秋
葉や実に白い粉をまいたような膜うどんこ病5月〜7月の乾いた時期
熟した実が茶色く腐り、粒に赤い点晩腐病8月〜収穫期
枝の一部が急に枯れ、内側が変色枝枯れ病、つる割れ

黒とう病の予防と手当て

黒とう病は前年の枝や落ち葉で越冬した菌が、雨で跳ね上がって広がります。芽が出る前の予防が最も効きます。発生してからでは止めにくいので、冬の片付けと発芽前の対策を毎年続けます。

冬に病枝と落ち葉を処分する
黒い斑点の出た枝は剪定で切り落とし、落ち葉と一緒に処分します。畑の隅に積むと翌年の菌の元になります。
発芽前に予防剤をかける
3月の芽が動く前に、果樹用の殺菌剤を幹と枝全体にかけます。この一回が一年の発生量を大きく左右します。
雨よけと袋かけで雨を避ける
梅雨の雨を葉と実に当てないことが予防です。棚の上のビニールと、実の袋かけで発生はかなり減ります。
出たら病葉を取り除く
斑点の出た葉と実は見つけ次第取って処分し、周りに殺菌剤をかけます。広がりが止まらないときは、殺菌剤の種類を替えます。

べと病とうどんこ病

べと病は葉の裏に白いかびが出て、ひどいと葉が落ちて実が太らなくなります。うどんこ病は反対に乾いた時期に出て、若い実の表面に粉がかかったようになります。どちらも風通しの悪さが引き金です。

枝を間引いて風を通す
房のない枝や副梢を整理し、葉が重ならないようにします。棚の下に立って空が見える程度が目安です。
べと病は葉裏を確かめる
梅雨に入ったら週に一度葉の裏を見て、白いかびがあれば葉を取り、殺菌剤をかけます。
うどんこ病は早めに
粉のような膜を見つけたら、実に広がる前に殺菌剤をかけます。発生初期なら重曹を薄めた水でも抑えられます。

殺菌剤は同じ種類を続けて使うと効きにくくなります。系統の違う二〜三種類を交互に使い、収穫前の使用制限日数を必ず守ります。

晩腐病と実の腐り

晩腐病は収穫直前に実が茶色く腐り、粒の表面に赤い点が出ます。菌は春から実に付いていて、糖度が上がると発症するので、収穫期の対処では遅れます。開花前後の予防と袋かけで抑えます。

袋をかけた後も油断はできません。袋の中で腐りが広がると、外からは分からないまま一房全部を失います。8月に入ったら二週間に一度は袋の底を開けて中の粒を確かめる習慣にします。

時期予防の内容ポイント
開花前殺菌剤をかける菌が実に付く前が肝心
実が大豆大袋かけ袋の口をしっかり閉じる
収穫期腐った粒を早めに除く房の中で広がる前に

腐った粒は指でつまんで取らず、はさみで切り取ると隣の粒を傷めません。

主な害虫

ブドウの害虫で被害が大きいのは、幹に食い入るブドウトラカミキリと、春の芽を食べるブドウスカシバ、新梢に群がるアブラムシ、夏の葉を食べるブドウスズメガです。幹に入る虫は株を枯らすこともあるので、木くずを見つけたらすぐに対処します。

見た目害虫対処
幹や枝に小さな穴と木くずカミキリムシ、スカシバの幼虫穴に針金を入れて突き刺すか、専用の殺虫剤を注入
新梢の先に緑や黒の小さな虫アブラムシ水で洗い流すか野菜用の殺虫剤
葉が一晩で食べられ、大きな緑の幼虫スズメガ、イラガ見つけ次第捕殺。イラガは素手で触らない
熟した実に穴、汁を吸われるコガネムシ、スズメバチ、カメムシ袋かけで防ぎ、夜間の防虫ネット

幹に虫の穴を見つけたら、木くずの新しさで今いるかどうかを判断します。湿った新しい木くずなら中に幼虫がいるので、その日のうちに対処します。

実の生理障害と見分け

病気や虫ではなく、環境や管理が原因の障害もあります。実が割れる裂果、粒が縮む縮果、色がつかない着色不良は、手当てが病気とは違うので、まず病気でないことを確かめます。

症状原因戻し方
粒の皮が裂ける乾燥後の大雨で急に水を吸ったマルチで土の湿りを一定にし、袋をかける
粒が小さく硬いまま房を多く残しすぎた、粒の間引き不足一枝一房にし、粒数を減らす
色がつかず黄緑や薄い赤のまま夜温が高い、葉が多すぎる房周りの葉を少し取り、実を過剰に残さない
房の一部がしなびて落ちる肥料過多で花が落ちた翌年は追肥を減らし、開花前の摘心を行う

ブドウの収穫までのコツは作物ページに

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