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ネギの月別の作業

ネギの月別作業カレンダー|春まき・秋まきと葉ネギの一年

ネギの栽培イメージ

読むのに約 3

何月に何をするかを作型ごとの表にまとめ、地域による前後のずらし方まで示します。

三つの作型を並べて把握する

ネギの一年は作型ごとに山が違う。春まき根深は春が育苗、夏が定植、秋が土寄せ(株元へ土を寄せること)、冬が収穫。秋まき根深は秋が育苗で春が定植。葉ネギは春から秋まで随時まいて随時刈る。自分がどれをやっているかで、同じ月の作業が変わる。

作型を混ぜると月ごとの指示が矛盾する。まずどの列を見るかを決め、その一列だけを追う。二種類を同時に作る場合も、畝を分けて別の作物として扱ったほうが管理の失敗が減る。

作型作業の山収穫期
春まき根深ネギ3月播種・7月定植・9月〜11月土寄せ11月〜翌2月
秋まき根深ネギ9月播種・4月定植・6月〜8月土寄せ9月〜12月
葉ネギ3月〜10月に随時播種まき後60〜120日

春まき根深ネギの月別作業

家庭菜園でもっとも作りやすいのがこの作型である。3月に種をまき、7月に植え、9月から11月に土寄せを重ね、霜が降りてから掘る。夏の高温期にやることが少ないので、他の作物と作業が重なりにくい。

作業ねらい
1月収穫・畝の土を補う凍結を防ぎ軟白部を守る
2月収穫を終える・苗床の準備石灰と堆肥を入れて土を作る
3月種まき(中旬〜下旬)低温期を避けてとう立ちを防ぐ
4月間引き1回目・追肥株間1センチにして徒長を止める
5月間引き2回目・葉切り株間2〜3センチ、草丈25センチで切る
6月植え溝を掘る・苗を選別深さ25〜30センチの溝を用意する
7月定植(下旬まで)葉鞘径5〜8ミリの苗を立てかける
8月わらの補充・かん水は控えめ高温期は土寄せせず活着を待つ
9月土寄せ1回目・追肥草丈25〜30センチで3センチ上げる
10月土寄せ2〜3回目・追肥2〜3週間おきに5センチずつ
11月最終土寄せ・試し掘り霜前に葉の分かれ目の下まで上げる
12月収穫本番霜に当てて甘みが乗る

この表は中間地の目安である。定植が7月下旬を過ぎた年は、土寄せを1回減らして軟白部25センチで折り合いをつける。

秋まき根深ネギの月別作業

作業ねらい
9月種まき(中旬〜10月上旬)越冬できる大きさに合わせる
10月間引き・追肥徒長させず短く太く育てる
11月〜12月防寒・追肥肥料切れで低温に当てない
1月〜2月苗床の管理雪や霜で浮いた苗を押さえ直す
3月植え溝を掘る春の伸び出しに間に合わせる
4月定植(上旬〜5月上旬)径10ミリ以上の太い苗は外す
5月〜6月土寄せ1〜2回目・追肥梅雨前に株元を安定させる
7月〜8月土寄せ3〜4回目高温期は軟白部25センチにとどめる
9月〜12月収穫太った株から順に掘り上げる

秋まきは苗の太さの管理がすべてである。冬前に太らせすぎると春にとうが立つので、越冬時の葉鞘径は5ミリ前後に抑える。

葉ネギの月別作業

作業ねらい
3月〜4月播種・株分けした株の定植気温の上昇に合わせて伸ばす
5月〜6月1回目の刈り取り・追肥株元3〜5センチ残して再生させる
7月〜8月刈り取り・株元にわら高温乾燥でアザミウマが増える
9月〜10月播種・株分け・追肥秋の株分け適期に更新する
11月〜12月刈り取り・寒さで甘くなる霜に当てて葉を厚くする
1月〜2月収穫を控えて株を休ませる低温期は再生が遅く刈りすぎに注意

葉ネギは1か月ずらして二回まくと切れ目なく穫れる。1回の播種で穫り続けようとすると、刈りすぎて株が細る。

地域による前後のずらし方

表の月は中間地を基準にしている。暖地は播種と定植を1週間から2週間早め、収穫を後ろへ伸ばせる。寒冷地は春の播種を2週間から3週間遅らせ、初霜までに掘り終える組み立てにする。

地域春まきの播種定植収穫の終わり
暖地3月上旬〜4月上旬6月下旬〜7月上旬翌2月まで
中間地3月中旬〜4月中旬6月下旬〜7月中旬翌1月まで
寒冷地4月上旬〜5月上旬6月下旬〜7月下旬12月まで

寒冷地で収穫を翌春に持ち越す場合は、株を掘り上げて寝かせて土をかぶせる。立てたまま越冬させると凍害で軟白部が傷む。

月をまたいで忘れやすい作業

失敗の多くは、月別表に書かれていない準備の遅れから起きる。溝掘り、追肥(育てている途中で足す肥料)の打ち切り、畝の補修は、どれも締め切りのある作業でありながら、目に見えて困るまで気づきにくい。

6月の溝掘り
定植の直前に掘ろうとすると梅雨で土が重い。6月の晴れ間に掘っておくと、7月の定植が半日で終わる。
8月の何もしない期間
真夏は土寄せも追肥もしない。この時期に手を入れると軟腐病が出るので、わらの補充と草取りだけにとどめる。
10月の追肥の締め切り
追肥は収穫の1か月前で打ち切る。遅くまで効かせると葉ばかり伸び、軟白部が締まらず日持ちも落ちる。
2月の株分けの準備
葉ネギの株分けは3月からだが、2月に植え直す場所へ堆肥を入れておくと、掘り上げたその日に植えられる。
11月の畝の補修
霜柱で畝の肩が崩れ、軟白部が露出することがある。11月と12月に一度ずつ畝を見て、崩れた分の土を足しておく。

作型が違えば同じ月の作業も逆になる。春まきの8月は待つ月、秋まきの8月は土寄せの月である。自分の作型の列だけを見る。

作業が遅れたときの立て直し

月別表どおりに進む年はまれである。遅れても取り返せる作業と、時期を過ぎたら別のやり方へ切り替える作業を分けておけば、遅れに気づいたときの判断が速くなる。

遅れた定植
植えるのが遅れた年は軟白部の目標を25センチに下げる。回数を無理に増やすと株元が腐る。
遅れた土寄せ
一度に高く埋めるのは禁物である。葉の分かれ目の少し下までを守り、間隔を詰めて回数で取り返す。
収穫が遅れたとき
採り遅れた株は畑でそのまま越冬できる。春のとう立ちが始まる前に採り切るよう予定を組み直す。
遅れた作業いつまでなら間に合うか過ぎたときの代わり
播種春まきは4月上旬まで苗を買って定植に切り替える
定植8月上旬まで土寄せを一回減らし短めに仕上げる
土寄せ収穫の30日前まで軟白部が短いまま採り葉も使う
追肥収穫の30日前まで与えず締まった株のまま収穫する

遅れが二か月を超えたら、その作型は諦めて次の作型にまき直すほうが早い。押し込むと次の畝が空かなくなる。

ネギの栽培に一年を通して使うもの

作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。

数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。

  • 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
    規格の目安
    牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。

    土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。

  • 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
    規格の目安
    粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。

    日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。

    出典: 農林水産省「土壌改良資材量のもとめ方」(施肥基準)

  • 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
    規格の目安
    窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
    数量の目安
    元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。

    種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。

    出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」

  • 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
    規格の目安
    幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
    数量の目安
    畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。

    地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
  • 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。

ネギの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はネギの育て方にまとめています。

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