栽培カレンダー
関東地方の目安です。地域と品種で前後します。実際の日付は記録に残しましょう。
9月のネギは「生育」の時期です。 9月の畑仕事を見る
ネギを詳しく知る
項目ごとに 1 ページで掘り下げています。いま知りたいところから読んでください。
記録しておきたいタイミング
植え付けた日と溝の深さ
長ネギは溝に立てて植え、生育に合わせて土を寄せます。最初の溝の深さを残すと、翌年の作業量が読めます。
土寄せの回数と日
軟白部の長さは土寄せの回数で決まります。何回・いつ寄せたかを残すと、仕上がりとの関係が分かります。
追肥の日
土寄せとセットで追肥するのが効率的。組み合わせた日を残しておきます。
収穫した日
必要なぶんだけ抜けるので、いつからいつまで採り続けられたかを残すと植える本数が決まります。
収穫までのコツ
ネギを育てるうえで、うまくいくかどうかを分ける勘所です。暦や病害虫の前に、ここだけ押さえておくと結果が変わります。
苗は溝の壁に立てかける
底に押し込まず、片側の壁に沿わせて根に軽く土をかけます。埋めすぎると生長点が土に隠れ、伸びが止まってしまいます。
植え溝にわらを敷いておく
根は空気を好みます。株元にわらや刈草を入れると通気が保たれ、根がよく張って夏の過湿にも耐えられるようになります。
土は葉の分かれ目までにする
分けつする部分を埋めると生長が止まります。葉がV字に分かれる位置より下までにとどめれば、白根だけが安全に伸びます。
真夏の土寄せは軽くとどめる
気温の高い時期に厚く土をかけると株元が蒸れます。夏はごく少量にして、涼しくなってから本格的に寄せていきます。
使う分だけ掘って畑に残す
一度に抜くと日持ちしません。必要な分だけ掘り、残りは畑に立てたままにしておくと、鮮度も甘みも保たれます。
ネギの栽培をはじめるのに用意するもの
これから育てるなら、まず次の 4 つがあれば始められます。作業ごとに要るものは、各解説のページにまとめています。
- 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
- 規格の目安
- 牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。
最初にやることは土づくりです。植え付けの 2〜3 週間前に入れて、土になじませます。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
- 規格の目安
- 粒状。1kg 袋なら一年ぶんの追肥に足ります。
- 数量の目安
- 元肥は 1 ㎡あたり 100g、追肥は 1 回 30〜50g。
元肥にも追肥にも同じものが使えます。まず 1 袋あれば十分です。
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm のステンレス製。柄と刃が一体のものは曲がりません。
種まきから植え付けまで、いちばん手に取る道具です。
- 防虫ネット探す言葉「防虫ネット 目合い1mm」
- 規格の目安
- 目合い 1mm、幅 180cm。トンネル支柱と合わせて使います。
薬を使わずに虫を防ぐなら、まずこれです。1mm で止まるのは蛾や蝶。アブラムシやアザミウマまで狙うなら 0.6mm 以下が要りますが、そのぶん風が通らなくなります。
- 道具のセット買いは要りません。使う場面が来てから 1 つずつ足すほうが無駄になりません。
- 苗から始めるなら、種まき用の資材は要りません。
ネギの病害虫(43)
症状・予防・対処が分かっているものを、重要度の高い順に並べています。「一般的な内容」と付いているものは、この作物にかぎった記述がまだ無く、病害虫そのものの説明を出しています。
さび病
主要病気
時期 春・秋(4〜6月、9〜11月)出る場所 葉出やすい条件 低温多湿。肥料切れ
症状 葉の表面に橙色の小さな盛り上がった斑点ができ、触ると粉がつきます。ひどいと葉全体が橙色になります。
予防 肥料切れの株に出やすいので、追肥を切らさないこと。密植を避け、水はけを良くします。
対処 発病葉を刈り取ると新しい葉が出ます。ネギは再生するので、思い切って刈るのが早い対処です。
春と秋の冷涼多湿期に多発
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Aecidium minoense、Aecidium quintum、Arthuriomyces peckianus ほか90
ネギアザミウマ
主要害虫
時期 春〜夏(4〜8月)出る場所 葉出やすい条件 高温乾燥
症状 葉に白いかすり傷が縦に走ります。乾燥が続くと急増します。
予防 周囲の除草と、乾燥時の潅水。青色粘着トラップで早期に気づけます。
対処 葉の付け根に潜るので、薬は展着剤と併用します。初期の対応が要です。
夏に葉が白くかすれる
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ネギアザミウマ
ネギコガ
主要害虫
時期 春〜秋(4〜10月)出る場所 葉(内側)出やすい条件 気温が上がる時期
症状 葉の内側を食べるので白い筋や窓ができ、進むと葉が折れます。
予防 防虫ネットで産卵を防ぎます。
対処 葉ごと取るか捕殺します。ネギは再生するので刈り戻しも有効です。
葉の内部が食害される
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ネギコガ
ネギ萎縮病
よくある病気
時期 春(4〜6月)出る場所 葉出やすい条件 アブラムシの飛来
症状 葉に黄色い条斑が出て、株が萎縮します。
予防 アブラムシを防ぎます。
対処 治せません。抜いて処分します。
分けつ更新で持ち越される
病原・原因(この病名で報告のあるもの): アブラムシ類、タマネギ萎縮ウイルス (OYDV)
ネグサレセンチュウ
ときどき害虫一般的な内容
症状 根の表面に黒褐色の細長い壊死斑ができ、細根が腐って減る。地上部は生育が揃わず、株が小さいまま葉色が薄くなる。
予防 被害の出た区画では同科の連作を避け、緑肥やイネ科作物を輪作に組み込む。清潔な用土と健全な苗を使う。
対処 被害根は残さず抜き取って処分し、土壌の太陽熱消毒を行う。密度が高い圃場では栽培する作物自体を切り替える。
根が褐変して減る
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ネグサレセンチュウ属、ミナミネグサレセンチュウ、スズランネグサレセンチュウ ほか8
ハモグリバエ類(エカキムシ)
ときどき害虫一般的な内容
症状 葉の中に白い曲がりくねった線が走り、線の先端に幼虫がいる。被害が進むと葉全体が白く枯れ、光合成が落ちる。
予防 防虫ネットと黄色粘着トラップで成虫の侵入と密度を抑える。被害葉は見つけ次第摘み取り、圃場外で処分する。
対処 線の先端を指で潰して幼虫を殺す物理的防除が有効である。多発時は葉内に浸透する薬剤を選び、若齢期に散布する。
葉の内部に潜る
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ハモグリバエ科
萎黄病
病気一般的な内容
症状 下葉から黄化し、葉柄がねじれて株が片側に傾く。導管が褐変し、生育が止まって結球しないまま枯れることがある。
予防 抵抗性品種を選び、アブラナ科・イチゴの連作を避ける。無病苗を使い、汚染土壌を農具や靴で持ち込まない。
対処 発病株は根ごと抜き取って処分する。治療は困難なので、輪作や太陽熱消毒で次作の菌密度を下げることを優先する。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Candidatus、Fusarium oxysporum、Fusarium oxysporum f. sp. apii ほか8
萎凋病
病気一般的な内容
症状 日中に下葉から萎れ、朝夕は回復する症状を繰り返しながら次第に枯れ上がる。茎を切ると導管部が褐変しているのが特徴である。
予防 抵抗性品種や接ぎ木苗を使い、連作を避ける。排水を改善し、農具や靴による汚染土の持ち込みを防ぐ。
対処 発病株は根ごと抜き取り、圃場外で処分する。薬剤での治療は困難なので、土壌消毒や輪作など次作の対策に切り替える。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Ceratocystis fimbriata、Fusarium commune、Fusarium commune f. sp. rapae ほか23
疫病
病気一般的な内容
症状 葉に暗緑色の水浸状病斑ができ、急速に拡大して褐色に枯れる。葉裏や病斑周縁に白いかびを生じ、茎や果実にも黒褐色の病斑が広がる。
予防 健全な種いも・苗を使い、排水と通風を確保する。雨よけ栽培や敷きわらで泥はねを防ぎ、ナス科の連作を避ける。
対処 発病株は速やかに抜き取り、圃場外で処分する。降雨前に登録のある殺菌剤を予防散布するのが基本で、発生後の回復は難しい。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Phytophthora asparagi、Phytophthora cactorum、Phytophthora cambivora ほか26
白絹病
病気一般的な内容
症状 地際の茎が水浸状に腐り、白い絹糸のような菌糸が株元と周囲の土表に広がる。やがて菜種粒大の褐色の菌核ができ、株は急速に萎凋枯死する。
予防 排水を良くし、未熟な有機物を地際に置かない。被害株は菌核ごと除去し、高温期の深いマルチや敷きわらの過湿に注意する。
対処 発病株と周囲の土をまとめて除去して処分する。多発ほ場では太陽熱消毒や輪作を行い、必要なら登録のある薬剤を株元処理する。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Sclerotium rolfsii
炭疽病
病気一般的な内容
症状 葉や果実に淡褐色〜黒褐色の円形病斑ができ、中央がややくぼんで輪郭がはっきりする。湿ると病斑上に鮭肉色の粘質な胞子塊がにじみ出る。
予防 雨よけと敷きわらで泥はねを防ぎ、風通しをよくする。被害残さは土中にすき込まず処分し、無病苗を用いる。
対処 病斑のある葉・果実は早めに摘み取って処分する。梅雨期は登録のある殺菌剤を降雨の前後に散布して感染を抑える。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Colletotrichum Colletotrichum gloeosporioides、Colletotrichum acutatum、Colletotrichum aenigma ほか66
苗立枯病
病気一般的な内容
症状 地際部がくびれて水浸状〜褐色に細くなり、苗がぱたりと倒伏する。発芽前に侵されると出芽自体がそろわず、欠株となる。
予防 清潔な新しい培土と消毒済みの容器を使い、播種後の過湿と厚まきを避ける。換気して苗を締めて育てることが最大の予防である。
対処 発病苗と周囲の培土は速やかに取り除く。灌水を控えて表面を乾かし、必要に応じて登録のある薬剤で灌注処理を行う。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Achlya klebsiana、Cylindrocladium canadense、Fusarium avenaceum ほか41
軟腐病
病気一般的な内容
症状 地際や結球部が水浸状に軟化し、やがてドロドロに崩れる。腐敗部から独特の不快臭がする。
予防 高畝にして排水と通風を確保し、株間を詰めすぎない。収穫や間引きで作った傷を長雨の前に作らないようにする。
対処 発病株は速やかに抜き取り、圃場外へ持ち出して処分する。周囲へ広がるため残渣をすき込まず、銅剤の予防散布に切り替える。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Choanephoroidea cucurbitae、Dickeya solani、Dickeya sp. ほか11
根腐病
病気一般的な内容
症状 細根が褐色〜黒褐色に腐り、株の生育が止まって下葉から黄化する。日中に萎れやすくなり、進行すると株ごと枯死する。
予防 排水性の良い用土と高畝を用い、灌水は表土が乾いてから行う。受け皿に水を溜めず、鉢の連用時は用土を更新する。
対処 発病株は抜き取り、周囲の過湿を解消する。軽症なら灌水を控えて根の回復を待ち、必要に応じ登録のある薬剤を灌注する。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Aphanomyces cladogamus、Aphanomyces cochlioides、Cylindrocladium floridanum ほか47
ネコブセンチュウ
害虫一般的な内容
症状 日中に株が萎れ、施肥や潅水をしても回復しない。抜き取ると根に大小の こぶ が数珠状に付き、細根が乏しい。
予防 同じ科の連作を避け、対抗植物のマリーゴールドや緑肥を輪作に入れる。抵抗性台木の接ぎ木苗を使うのも有効だ。
対処 被害株は根ごと抜き取り圃場外へ持ち出す。夏季は透明マルチによる太陽熱消毒で土壌中の密度を下げる。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ネコブセンチュウ属、アレナリアネコブセンチュウ、キタネコブセンチュウ ほか5
斑点細菌病
病気一般的な内容
症状 葉に水浸状の小斑ができ、のちに褐色になって周囲が黄化する。果実にも水浸状やかさぶた状の斑点ができ、そこから腐敗が進む。
予防 健全種子・健全苗を用い、同じ科の連作を避ける。雨よけとマルチで泥はねを防ぎ、風通しをよくして結露を減らす。
対処 発病葉・発病果は早めに除去して圃場外へ持ち出し、周囲株に銅剤を予防散布する。作業は葉が乾いた時間帯に行い、雨中や露のある朝の管理を避ける。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Acidovorax valerianellae、Burkholderia andropogonis、Herbaspirillum sp. ほか23
べと病
病気一般的な内容
症状 葉表に淡黄色〜黄褐色の角形病斑ができ、葉裏の同じ位置に灰紫色のかびを生じる。病斑が融合して葉が枯れ上がり、株全体が早期に衰える。
予防 密植を避け、株元の泥はねをマルチで防ぐ。夕方の灌水を控えて葉を長時間濡らさず、連作は避ける。
対処 発病葉は早期に除去し圃場外へ処分する。多湿が続く時期は予防的に登録のある殺菌剤を散布し、葉裏にかかるようにする。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Bremia centaureae、Bremia lactucae、Bremia taraxaci ほか30
記録されている病名(26)
農研機構の日本植物病名データベースに、この作物で報告のある病名です。症状の記述はこれからです。
よくあるトラブル
葉に白いかすり傷や小さな穴
ネギアザミウマかネギコガです。葉の内側に隠れるので薬剤が届きにくく、早期発見が大事です。
軟白部が短い
土寄せの回数と量が足りません。1 か月おきに、葉の分かれ目を埋めない高さまで寄せます。
根元が腐る
土寄せしすぎて葉の分かれ目まで埋めたか、水はけが悪い場所です。高畝にして排水を確保します。
細いまま太らない
肥料切れか植え付けが浅すぎます。土寄せのたびに追肥を入れます。
品種一覧(44)
Gadenin の作物マスタに登録されているネギの品種です。アプリで Plant を登録するときに候補として出てきます。
あ6
か8
さ6
た1
な4
は3
ま2
ら1
その他13
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この作物でよく出る用語
本文に出てくる言葉の意味は、園芸用語集で短く説明しています。
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