収穫の時期を見分ける
ヘーゼルナッツは枝からもぐより、熟して落ちた実を拾うのが基本です。殻が緑から茶色に変わり、実を包む苞が乾いてゆるみ、軽く触れると実が外れるころが収穫期です。関東平野部では九月中旬から十月にかけてです。
青いうちにもぐと中身が縮んでしわになり、味も乗りません。落ち始めるまで待つのがいちばん確かな判断で、木を揺すって落ちない実は残しておきます。
| 見た目 | 状態 | 判断 |
|---|---|---|
| 殻が緑で苞が閉じている | 未熟 | 待つ |
| 殻の先が茶色くなり始めた | 熟し始め | 落ちる実を拾い始める |
| 苞が開き実が指で外れる | 適期 | 揺すって落とし拾う |
| 実が地面に散らばる | 完熟 | 毎日拾う |
品種によって落ちる時期が二から三週間ずれます。二品種あるなら、それぞれの木で判断します。
拾い方と揺すり方
落ち始めたら毎朝拾います。放っておくと動物に持っていかれ、湿った地面ではカビも出ます。木を揺すって一度に落とすと拾う手間が減りますが、まだ青い実まで落ちるので苞が半分以上開いてから行います。拾った実はその日のうちに苞を外して広げます。
- 木の下に布かネットを敷く
- 収穫期の前に木の下の草を刈り、古いシーツや防草シートを敷いておきます。落ちた実が見つけやすく、拾うのも早くなります。
- 幹を揺する
- 苞が開いた実が増えてきたら、幹や太い枝を手で揺すります。ぱらぱらと落ちるものだけを集め、落ちない実はまだ早いので残します。
- 苞から外す
- 拾った実は苞に包まれたままのものがあります。手でもんで殻だけにし、苞は堆肥にするか処分します。
手袋をして拾います。苞の縁が乾いて硬くなり、素手だと指を切ることがあります。
乾燥のさせ方
拾いたての実は水分が多く、そのまま袋に入れるとカビます。風通しのよい日陰で二から三週間乾かします。ざるや網に一層に広げ、毎日かき混ぜて全体に風を当てます。乾いた実は振るとカラカラと音がし、殻を割ると中の薄皮がぱりっとはがれます。乾き方が足りないと保存中にカビが出るので、急がず確かめてから袋に入れます。
- 水に浮かべて選別
- 乾かす前に水を張ったバケツに入れ、浮いた実を除きます。浮くのは空の実や虫食いです。沈んだ実だけをざるに広げます。
- 日陰で二〜三週間
- 直射日光は避け、軒下や室内の風通しのよい場所に置きます。雨の日は室内に取り込みます。
- 乾き具合を確かめる
- 数個割ってみて、中身が硬く薄皮が乾いてはがれれば完了です。しっとりしていればさらに一週間乾かします。
急いで乾かしたいときは、五十度以下の低温で数時間、オーブンやフードドライヤーを使う方法もあります。高温は油が傷みます。
保存と食べ方
よく乾いた殻付きの実は、涼しく乾いた場所で半年から一年保ちます。殻を割ると油が空気に触れて傷みやすくなるので、食べる分だけ割ります。むいた実は密閉して冷蔵か冷凍します。軽く炒ると薄皮がはがれやすく、香りも立ちます。
| 状態 | 保存場所 | 目安の期間 |
|---|---|---|
| 殻付き・乾燥済み | 冷暗所の紙袋か網袋 | 6か月〜1年 |
| 殻をむいた生の実 | 冷蔵の密閉容器 | 1〜2か月 |
| 殻をむいた実 | 冷凍 | 半年 |
| 炒った実 | 常温の密閉容器 | 2〜3週間 |
殻はくるみ割り器で割れます。無理に叩くと中身まで砕けるので、継ぎ目に沿って力を加えます。
収穫後の木の手入れ
実を採り終えたら、木は来年の準備に入ります。十一月に株元へお礼肥として有機質肥料を一握り与え、落ち葉と落ち残った実を集めて処分します。虫の入った実を残すと翌年の被害が増えるので、地面に転がったものは残らず拾います。
- 落ち葉と落果を集める
- 落葉が始まったら週に一度、木の下を掃きます。集めたものは堆肥にせず、袋に入れて処分するのが安全です。
- お礼肥を与える
- 幹から五十センチ離して有機質肥料を一握りまき、軽く土と混ぜます。量が多いと冬に枝が伸びて寒さで傷みます。
- 来年の記録をつける
- どの木がいつ落ち始めたか、数はどうだったかを書き留めます。花期のずれや品種の癖が分かり、翌年の受粉の目安になります。
収穫期に木の下に敷いたシートは、落葉が終わるまで敷いたままにすると掃除が楽です。
実が少ない・悪いときの見直し
収穫が少ない、空の実ばかり、といったときは、その年の受粉と夏の管理を思い返します。収穫期に分かる問題の多くは半年以上前に原因があります。翌年の作業表に印をつけて備えます。
| 状態 | 原因 | 翌年の手当て |
|---|---|---|
| 数が少ない | 受粉不足・若木 | 人工受粉を回数多く |
| 空の実が多い | 夏の乾燥 | 七〜八月の水やりと敷きわら |
| 小さい実ばかり | 実のつけすぎ・肥料不足 | 冬の剪定と寒肥 |
| カビが出た | 乾燥不足 | 浮かせ選別と長めの乾燥 |
殻をむいた実に黒い点や苦みがあるものは食べません。カビが疑われる実はまとめて処分します。
ヘーゼルナッツの収穫に使うもの
木の実は、落として拾うと傷みます。高さのあるところから、傷めずに下ろすための道具です。
- 収穫ばさみ(先丸)探す言葉「収穫ばさみ 果樹 先丸」
- 規格の目安
- 刃先が丸く、刃渡り 5cm 前後。
引っぱって穫ると、枝が裂けて翌年の芽まで落ちます。軸を残して切るのが基本です。
- 高枝切りばさみ(採果器付き)探す言葉「高枝切りばさみ 採果」
- 規格の目安
- 伸ばして 2〜3m。切った実を受ける籠の付いたもの。
脚立で無理な姿勢を取るより安全です。籠付きなら、切った実がそのまま落ちません。
- 収穫かご・コンテナ探す言葉「収穫かご 果樹 コンテナ」
- 規格の目安
- 20L 前後。浅めのものは実を重ねずに済みます。
深い容器に積むと、下の実が自分の重さで傷みます。柔らかい果実ほど浅い容器で。
- 保存用の緩衝材探す言葉「果物 緩衝材 ネット」
- 規格の目安
- 果実用のネットキャップか、新聞紙。
一つずつ包むと、傷んだ実から隣へ移りません。長く置く実ほど効きます。
- 手の届く高さに仕立てているなら、高枝切りばさみは要りません。低く保つほうが管理も楽です。
- 専用の収穫かごでなくても、浅い箱に新聞紙を敷けば足ります。
ヘーゼルナッツの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はヘーゼルナッツの育て方にまとめています。
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