系統で育てやすさが違う
園芸店のハイビスカスは、大きく在来系、ハワイアン系、コーラル系の三つに分かれます。在来系は丈夫で真夏も咲き続け、ハワイアン系は花が大きく美しい反面、真夏の高温で花が止まりやすく、コーラル系は花が小ぶりで枝が長く伸びます。初めてなら在来系かコーラル系が失敗しにくいです。
| 系統 | 特徴 | 向く人 |
|---|---|---|
| 在来系(オールド系) | 花は中輪、真夏も咲く、寒さにやや強い | 初めての人、ベランダで長く咲かせたい人 |
| ハワイアン系 | 大輪で色が多彩、真夏は花が止まる | 花の美しさ重視、春秋に咲かせる人 |
| コーラル系 | 小輪で花びらが反り返る、枝が長い | 丈夫さ重視、大きく育てたい人 |
ラベルに系統の記載がないときは、花の大きさが目安です。直径15センチを超えるならハワイアン系の可能性が高いです。
苗は葉と枝の付け根を見る
ハイビスカスの苗は5月から7月に多く出回ります。花が咲いている苗に目が行きますが、大切なのは葉の色と枝の充実です。葉が濃い緑で厚く、枝の付け根がしっかりしていて、鉢を持ち上げたときに株がぐらつかないものを選びます。つぼみが多い苗ほど、植え付け後に落ちることがあるのも知っておきます。
- 葉の裏を確かめる
- 葉を数枚裏返して、白い小さな虫や黒い点、べたつきがないかを見ます。ハダニやアブラムシの付いた苗は、他の鉢にも広がります。
- 枝数の多い苗を選ぶ
- 一本立ちより、株元から三本以上枝分かれしている苗の方が花数が増えます。細い枝がひょろ長く伸びた苗は避けます。
- 根の色を見る
- 鉢底の穴から見える根が白いか薄い茶色なら健全です。黒く湿っていたり、根が鉢底から長く飛び出したりしている苗は根詰まりか根傷みです。
植え付けは5月から7月の暖かい時期
植え付けと植え替えは、最低気温が15度を超える5月中旬から7月が適期です。買ってきた苗は根が回っていることが多いので、一回り大きい鉢に植え替えます。真夏の植え替えは根が傷んで花が止まるので、8月は避けて9月上旬までに終えます。
- 一回り大きい鉢を用意
- 買った鉢より直径で3センチから6センチ大きい鉢を選びます。いきなり大きな鉢にすると土が乾かず根腐れします。
- 根鉢は軽くほぐす
- 鉢から抜いて、底で固く巻いた根だけを指でほぐします。上部の根は崩さず、そのまま新しい鉢に入れます。
- 植えたらたっぷり水
- 鉢底から流れるまで水を与え、一週間は直射日光を避けた明るい日陰に置きます。新しい葉が動き始めたら日なたに出します。
つぼみの付いた苗を植え替えると、つぼみが落ちることがあります。これは環境の変化によるもので、根付けばまた付きます。
鉢と土の選び方
ハイビスカスは水を多く必要とする一方で、常に湿った土は根を傷めます。水はけと水持ちの両方がある土が向いていて、市販の草花用培養土に赤玉土の中粒を二割ほど混ぜると扱いやすくなります。鉢は根がよく張るので、素焼きよりプラスチックの方が乾きすぎず、夏の水切れが減ります。
| 鉢の大きさ | 株の目安 | 土の配合 |
|---|---|---|
| 直径15センチ(5号) | 買ったばかりの苗 | 培養土8に赤玉土中粒2 |
| 直径21センチ(7号) | 2年目、高さ50センチ前後 | 培養土7に赤玉土中粒3 |
| 直径27センチ以上(9号〜) | 3年目以降、高さ1メートル前後 | 培養土6に赤玉土中粒3に腐葉土1 |
地植えは関東平野部では冬に枯れるので、基本は鉢植えです。暖地の霜の降りない地域なら地植えで冬越しできる場合があります。
植え付け後の置き場所
ハイビスカスは日光を強く求める植物で、日照が足りないとつぼみが付きません。一日六時間以上日の当たる屋外に置きます。ただし真夏の西日と照り返しは鉢の中の温度を上げすぎるので、コンクリートに直置きせず、台に載せて風を通します。
- 南向きの屋外に置く
- ベランダなら手すり際、庭なら建物の南側の風通しのよい場所が向きます。室内の窓辺では光が足りず、花が付きません。
- 鉢を台に載せる
- 夏のコンクリートは60度近くになり、鉢の中の根が煮えます。すのこや鉢台に載せて地面から離します。
- 強風の日は避難させる
- 枝が折れやすく、大きな葉が風で傷みます。台風のときは壁際に寄せるか室内に取り込みます。
植え付け後に元気がないときの原因と手当て
植え付け直後につぼみが落ちる、葉が黄色くなって落ちる、という症状は環境の変化による一時的なものがほとんどです。ただし二週間以上続くなら、根の傷み、水の多さ、日照不足のどれかを疑います。鉢を持ち上げた重さと新芽の様子を見て判断します。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| つぼみが黄色くなって落ちる | 環境の変化か水切れ | 置き場所を固定し、乾いたら水を与える |
| 下葉が黄色く落ちる | 水のやりすぎか根傷み | 土が乾くまで待ち、鉢を風通しのよい場所へ |
| 葉が小さく色が薄い | 日照不足 | 日なたに移す |
| 新芽が伸びない | 根が張っていない | 肥料を止め、水は控えめに待つ |
ハイビスカスの植え付けに使うもの
苗も球根も、植えたあとに動かすと根が傷みます。植える日にそろえておくものだけを挙げます。
- 草花用の培養土探す言葉「草花 培養土 元肥入り」
- 規格の目安
- 元肥入り、水はけ重視の配合。14〜25L の袋。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L、花壇なら 1 ㎡ あたり 20〜30L。
花壇でも、土が固いところは掘り上げて培養土を混ぜたほうが根が張ります。
- 腐葉土探す言葉「腐葉土 園芸」
- 規格の目安
- 葉の形が残っている完熟のもの。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 花壇 1 ㎡ あたり 5〜10L を掘り上げた土に混ぜます。
土をふかふかにして、水もちと水はけを同時に良くします。花壇の土づくりの基本です。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 マグァンプ」
- 規格の目安
- 粒状で 1 年ほど効くタイプ。植え穴の底に入れて使います。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個に 5〜10g、花壇 1 ㎡ あたり 50g 前後。
根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。触れると濃さで傷みます。量は袋の表示に従ってください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス 目盛り」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm。目盛り付きなら球根の深さを測れます。
球根は「球の高さの 2〜3 倍の深さ」に植えるのが基本で、目分量だと浅くなりがちです。
- 球根植え器は、球根をまとめて植えるようになってからで十分です。移植ごてで足ります。
- 鉢を毎回買い替えなくても、古い鉢を洗って日に当てれば使えます。
ハイビスカスの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はハイビスカスの育て方にまとめています。
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