取り込む時期は最低気温で決める
ハイビスカスは最低気温が10度を切ると葉が黄色く落ち始め、5度以下が続くと枝が傷みます。関東平野部では11月上旬から中旬に室内へ取り込みます。暦ではなく天気予報の最低気温を見て、10度を切る夜が来る前に済ませます。一晩の冷え込みで葉を落とすと、回復に時間がかかります。
| 最低気温 | 株の様子 | 対応 |
|---|---|---|
| 15度以上 | まだ咲いている | 屋外で管理、肥料を減らし始める |
| 10〜15度 | 花が小さくなり、つぼみが落ちる | 剪定して取り込みの準備 |
| 10度未満 | 葉が黄色く落ち始める | 室内へ取り込む |
| 5度未満 | 枝が傷む | 屋外に置いたままだと枯れる |
暖地の霜の降りない地域では、軒下に寄せて不織布をかければ屋外で越せることもあります。試すなら挿し木で予備の株を作っておきます。
取り込む前の準備
室内に入れる前に、株を小さく剪定し、鉢の周りと葉裏の虫を落とし、鉢の底を確かめます。虫を持ち込むと、暖かい室内で冬中増え続けます。剪定で葉数を減らしておくと、室内の弱い光でも株が持ち、蒸散も減って水やりが楽になります。
- 半分の高さに剪定する
- 取り込む一週間ほど前に、全体を半分から三分の一の高さに切ります。混み合った細枝は付け根から抜きます。
- 葉裏と枝を洗う
- ホースで葉の裏と枝の付け根を洗い、ハダニやカイガラムシを落とします。カイガラムシは歯ブラシでこすります。
- 鉢の底と表面を確かめる
- 鉢底にナメクジやダンゴムシが隠れていないか見て、表面の落ち葉と古い肥料を取り除きます。受け皿も洗います。
室内の置き場所は光と温度
室内では日当たりのよい窓辺に置きます。理想は南向きの窓の内側で、日中に直射日光が当たる場所です。ただし夜の窓際は外気並みに冷えるので、夜は窓から50センチほど離すか、カーテンの内側に入れます。暖房の風が直接当たる場所は乾燥で葉が落ち、ハダニも増えます。
| 場所 | 向き不向き | 理由 |
|---|---|---|
| 南向きの窓辺 | 最適 | 日中に直射が当たり、葉を保てる |
| 東向きの窓辺 | 可 | 午前の光で足りるが葉は減る |
| 北向きや窓から遠い場所 | 不向き | 光不足で葉が落ち、枝が枯れ込む |
| 暖房の吹き出し口の近く | 避ける | 乾燥で葉が落ち、ハダニが増える |
窓のない部屋しかないときは、植物育成用の照明を一日八時間ほど当てると葉を保てます。
冬の水やりと肥料
冬の室内では生育がほとんど止まるので、水は土が乾いてから二日から三日たって与える程度にします。目安は一週間に一回ですが、部屋の温度で変わるので、鉢を持ち上げて軽くなっているかで判断します。肥料は与えません。葉が落ちても、枝が緑なら心配ありません。
室内の温度が20度以上に保たれている部屋では、冬でも葉が動いて水の減りが早くなります。その場合は週に二回程度に増やしますが、それでも鉢の重さを確かめてから与える基本は変えません。
- 乾いてから数日待って与える
- 土の表面が乾いてさらに二日から三日待ち、鉢底から少し流れる程度に与えます。冬に湿った状態が続くと根腐れします。
- 午前中に与える
- 夜に与えると土が冷えて根を傷めます。晴れた日の午前中に、室温に近い水を与えます。
- 葉水で乾燥を防ぐ
- 暖房で乾燥する部屋では、週に一回葉の表裏に霧吹きをかけます。ハダニの予防にもなります。
春に屋外へ戻す手順
4月下旬から、暖かい日の日中だけ屋外に出して光に慣らします。いきなり強い直射日光に当てると葉が焼けるので、最初の一週間は明るい日陰、次の一週間は午前中だけ日なた、と段階を踏みます。最低気温が15度を超えるようになったら屋外に出しっぱなしにし、切り戻しと植え替えを行います。
| 時期 | 置き場所 | 作業 |
|---|---|---|
| 4月下旬 | 日中は屋外の明るい日陰、夜は室内 | 水を少し増やす |
| 5月上旬 | 日中は午前の日なた、夜は室内 | 新芽を確かめる |
| 5月中旬 | 屋外に出しっぱなし | 切り戻し、植え替え、追肥開始 |
冬越しに失敗したときの見分けと立て直し
冬に葉がすべて落ちても、枝が生きていれば春に芽吹きます。枝の皮を爪で軽く削って緑色ならまだ大丈夫で、茶色く乾いて中まで枯れていたら、その枝は戻りません。株元まで枯れているかを確かめ、生きている部分まで切り戻して春を待ちます。
- 枝の皮を削って確かめる
- 枝の先から順に皮を少し削り、緑色が出る位置を探します。緑の部分が株元近くまでなければ、そこまで切り戻します。
- 株元が生きていれば待つ
- 株元の太い幹が緑なら、5月に気温が上がると芽吹きます。それまで水を控えめにし、肥料は与えません。
- 根腐れなら植え替え
- 土が湿ったままで株元が黒ずんでいるなら根腐れです。5月に鉢から抜き、黒い根を切って新しい土に植え直します。
冬越しに自信がないときは、秋の剪定で切った枝を挿し木にして予備を作ります。挿し木は室内の窓辺なら冬でも根付きます。
ハイビスカスの冬越しに使うもの
寒さそのものより、凍って溶けるのを繰り返すことで傷みます。土を凍らせないことが目的です。
- バーク堆肥・腐葉土(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に 3〜5cm の厚さで敷きます。
- 数量の目安
- 株元の直径 40cm 分で 5L 前後。
土に布団をかけるのと同じです。春には鋤き込めば土壌改良材にもなり、片付けが要りません。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 防寒 べたがけ」
- 規格の目安
- 目付 20〜30g/㎡。厚いほど保温しますが、光も遮ります。
かけたまま水をやれて、日中の光も通します。ビニールと違い、内側が蒸れません。
- 鉢用の断熱材探す言葉「発泡スチロール 鉢 保温」
- 規格の目安
- 発泡スチロールの箱か、鉢を包むプチプチ。
鉢は地面より先に凍ります。地面に直に置くか、鉢ごと包むかで越冬できるかが変わります。
- 球根の保存ネット探す言葉「球根 保存 ネット袋」
- 規格の目安
- 目の粗いネット袋。
寒さに弱い球根は掘り上げて越冬させます。風の通るところに吊るし、密閉しません。
- 耐寒性のある宿根草は、地上部が枯れても根は生きています。掘り上げずに株元を覆うだけで足ります。
- ビニールで覆いっぱなしにすると、晴れた日に蒸れます。不織布のほうが失敗しません。
ハイビスカスの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はハイビスカスの育て方にまとめています。
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