剪定の時期は目的で決める
ハイビスカスは新しい枝の先に花を付けるので、剪定で枝数を増やすほど花が増えます。剪定の主な時期は、生育が始まる5月の切り戻し、伸びすぎた枝を整える7月中旬、室内に取り込む前の10月から11月の三回です。それぞれ目的が違うので、切る量も変わります。
| 時期 | 目的 | 切る量 |
|---|---|---|
| 5月中旬〜6月 | 枝数を増やし株の形を作る | 各枝を3分の1から半分に |
| 7月中旬 | 伸びすぎた枝を整え秋の花を作る | 長い枝だけ先を3分の1 |
| 10月下旬〜11月 | 室内に入る大きさにする | 全体を半分から3分の1に |
| 冬(室内) | 切らない | 枯れ枝を取る程度 |
切る位置は葉の付け根のすぐ上
枝を切ると、切り口のすぐ下の葉の付け根から新しい芽が出ます。芽が出る位置を予想して、株の外側を向いた葉のすぐ上で切ると、枝が外へ広がって日と風が通ります。葉のない枝の途中で切ると、そこから下の芽まで枯れ込むことがあります。
剪定した枝は捨てずに挿し木に使えます。5月から7月に切った枝の先を10センチほどに整え、下の葉を落として湿らせた土に挿すと、一か月ほどで根が出ます。冬越しの予備株を作るのにも向きます。
- 外向きの葉を探す
- 切りたい高さの近くで、株の外側を向いている葉を選びます。その葉の付け根の芽が次の枝になります。
- 葉の5ミリ上で切る
- 葉の付け根から5ミリから1センチ上を、よく切れるはさみで切ります。離しすぎると残った部分が枯れます。
- 細い枝は付け根から
- 鉛筆より細い枝や、株の内側に向かう枝は付け根から切り取ります。残しても花が付かず、風通しを悪くします。
はさみはアルコールなどで消毒してから使います。切り口から病気が入ることがあります。
春の切り戻しで枝を増やす
冬を越した株は、5月中旬に最低気温が15度を超えたころに切り戻します。各枝を三分の一から半分の長さに切ると、切り口の下から二本から三本の枝が出て、花の付く枝が倍以上になります。切り戻しを怠ると、枝が一本ずつ長く伸びて、株の下の方が裸になり花が先端にしか咲きません。
- 新芽が動いてから切る
- 冬越し後に新芽が動き出したのを確かめてから切ります。動く前に切ると、寒の戻りで枯れ込みます。
- 各枝を半分にする
- すべての枝を、外向きの葉の上で三分の一から半分の長さに切りそろえます。切った後は株が小さく見えますが、一か月で戻ります。
- 切ったら追肥を始める
- 切り戻しと同時に緩効性の固形肥料を鉢の縁に置き、新しい枝の伸びを助けます。追肥(育ちの途中で足す肥料)はここから10月まで続けます。
夏の整理で秋の花を作る
7月中旬には春に伸びた枝が長くなり、ハワイアン系は真夏の暑さで花が止まります。このタイミングで長く伸びた枝だけ先を三分の一ほど切ると、9月から10月の涼しい時期に新しい枝の先が一斉に咲きます。在来系は真夏も咲くので、乱れた枝だけを整えます。
- 7月中旬までに切る
- 秋に咲かせるには、切ってから咲くまで二か月かかります。8月に切ると秋の花が間に合いません。
- 長い枝だけ切る
- 株の高さから飛び出した枝と、他の枝と交差する枝だけを切ります。春のように全体を切り詰めません。
- つぼみは残す
- 枝先につぼみがあれば、その枝は切らずに残します。切るのはつぼみのない徒長した枝(間延びして伸びた枝)です。
秋の剪定で室内に入る大きさに
10月下旬から11月上旬、最低気温が10度を切る前に、室内に入る大きさまで切り戻します。全体を半分から三分の一の高さにし、混み合った枝を付け根から抜くと、冬の間の葉数が減って室内での管理が楽になります。この剪定は株を小さくするためのもので、つぼみを残す必要はありません。
| 株の大きさ | 切る高さ | 残す枝 |
|---|---|---|
| 高さ50センチ以下 | 30センチ前後 | 主な枝を3〜5本 |
| 高さ1メートル前後 | 40〜50センチ | 太い枝を5〜7本、細枝は抜く |
| 高さ1.5メートル以上 | 半分の高さ | 骨格になる太枝だけ残す |
秋の剪定後に出た新芽は冬に伸びません。切り戻しは室内に入る前に済ませ、室内では枝を切りません。
剪定で失敗したときの立て直し
切りすぎて芽が出ない、切る時期が遅れて花が咲かない、切り口から枯れ込んだ、という失敗はよく起こります。ハイビスカスは芽吹きが強いので、幹が生きていれば立て直せます。枝の皮を少し削って緑色が見えるかを確かめ、生きている部分まで切り戻して待ちます。
- 枝の生死を確かめる
- 枝の皮を爪で軽くこすり、緑色なら生きています。茶色く乾いているなら枯れているので、緑の部分まで戻して切ります。
- 芽が出ないなら待つ
- 切ってから一か月たっても芽が出ないときは、水と肥料を控えめにして日なたで待ちます。気温が25度を超えると動き出すことが多いです。
- 花が遅れたら秋に期待
- 夏の剪定が遅れて秋の花が間に合わなかったら、その年は諦め、株を充実させて冬越しに備えます。翌年の春の切り戻しで取り返せます。
ハイビスカスの剪定・切り戻しに使うもの
切り戻しは株を若返らせる作業です。切る位置と、切り口を乾かすことに関わるものだけで足ります。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 園芸 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 5cm 前後。バイパス式(刃が交差するもの)は切り口がきれいです。
アンビル式(刃が台に当たるもの)は茎を潰します。生きた枝を切るならバイパス式を選びます。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80%。スプレー式。
株を変えるたびに刃を拭きます。病気の株から健全な株へ、はさみが運んでしまうのを防げます。
- 園芸用手袋探す言葉「園芸手袋 背抜き」
- 規格の目安
- 手のひらにゴムを張った背抜きタイプ。細かい作業ができる薄手のもの。
茎の汁でかぶれる植物があります。厚い革手袋だと、切る位置を指で確かめられません。
- 柔らかい茎の草花は、指で摘めばはさみは要りません。
- 癒合剤は木の太い枝を切るときのもので、草花には要りません。
ハイビスカスの長く咲かせるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はハイビスカスの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。