時期で水の量が大きく変わる
ホップは伸びる時期と休む時期で水の使い方がまったく違います。五月から七月の伸び盛りは大きな葉から大量に水を蒸散させるので、露地でも晴天が四日から五日続いたら水を与えます。鉢植えは夏に一日二回でも足りないことがあります。
八月に毬花が付き始めたら水はやや控えめにして、毬花の香りを凝縮させます。九月の収穫後は成長が止まり、十一月に地上部が枯れたあとは冬の間ほとんど水を与えません。判断の目安は土の乾き方と葉の姿で、しおれてから与えるのは遅すぎます。
| 時期 | 水やり | 注意 |
|---|---|---|
| 4月(芽出し) | 土が乾いたら与える | 湿りっぱなしは根株が腐る |
| 5月〜7月(伸び盛り) | 露地は四日乾いたら。鉢は毎日 | 葉がしおれる前に与える |
| 8月(毬花が付く) | やや控えめ。乾いてから | 多いと毬花の香りが薄い |
| 11月〜2月(休眠) | 露地は不要。鉢は月一回程度 | 凍る日は与えない |
水は朝に株元へ、葉にかけない
水やりは朝のうちに株元の土へ注ぎます。葉にかけると日中の蒸れでべと病が出やすく、夕方に与えると夜の間に湿ってハダニ以外の病気を呼びます。株元に敷きわらを敷いておくと乾きが遅くなり、泥はねによる病気も減ります。
鉢植えは真夏に朝と夕方の二回与えても葉がしおれることがあります。その場合は鉢を一回り大きくするか、鉢の周りに日よけを置いて鉢の温度上昇を抑えます。受け皿の水はためたままにせず、そのつど捨てます。
- 朝に土を触る
- 指を土に差して第一関節まで乾いていたら与えます。伸び盛りは毎朝確かめます。表面が乾いていても中が湿っていれば見送ります。
- 株元にたっぷり注ぐ
- ジョウロの口を低くして、株元の土にゆっくり注ぎます。露地なら一株にバケツ一杯、鉢なら鉢底から流れ出るまでが目安です。
- 敷きわらで乾きを遅らせる
- 五月に株元へ敷きわらか刈り草を五センチほど敷きます。乾きが遅くなり、泥はねも防げます。
追肥は伸び始めと毬花の前の二回
ホップは生育が旺盛なので肥料を欲しがりそうですが、与えすぎると葉ばかり茂って毬花が減り、アブラムシも増えます。追肥(育ちの途中で足す肥料)は四月の芽出しのころと、六月下旬の毬花が付く前の二回にとどめます。
四月は窒素を含む化成肥料をひと握り、六月下旬はリン酸とカリの多い肥料を同じ量、株から二十センチ離してまきます。八月以降は与えません。葉の色が濃く大きすぎると感じたら、二回目を見送ります。元肥(前もって入れる肥料)がしっかり入っていれば一回でも足ります。
- 四月に芽が出たら一回目
- 株元から芽が出そろったら、株から二十センチ離して化成肥料をひと握りまき、土と軽く混ぜます。芽に直接かけると傷みます。
- 六月下旬に二回目
- つるが支えの上まで登ったころ、リン酸とカリの多い肥料をひと握り同じ位置にまきます。毬花の付きをよくする狙いです。
- 葉の色を見て二回目を判断
- 葉が濃い緑で大きすぎるなら二回目は見送ります。葉が薄く黄色みがかっていれば予定どおり与えます。
鉢植えは肥料が流れやすいので、四月から七月は水で薄めた液体肥料を二週間に一回で補います。八月以降は止めます。
夏の暑さと乾きから守る
関東の夏は三十五度を超える日が続き、ホップの葉が焼けて茶色くなることがあります。特に鉢植えは鉢の中の温度が上がって根が傷むので、鉢を二重にするか、鉢の周りにすだれを立てて直射日光を避けます。つるの上部は日に当てて構いません。
夕立のあとは湿度が上がってべと病が出やすくなります。雨のあとに晴れたら葉の裏を見て、黄色い斑点が出ていないか確かめます。株元の敷きわらと下葉の除去で、地面からの湿気を減らしておきます。
- 鉢を日よけで囲う
- 七月に入ったら鉢の周りにすだれか段ボールを立てて、鉢に直射日光が当たらないようにします。鉢が熱くなると根が傷みます。
- 葉焼けした葉は取る
- 茶色く焼けた葉は元に戻らないので付け根で切ります。新しい葉が出るので、株全体が枯れることはありません。
水と肥料でつまずいたときの切り分け
葉が黄色い、つるが伸びない、毬花が少ない、葉ばかり茂る。原因は水か肥料かで、同時に両方を変えると分からなくなります。株の姿と土の湿りを見て一つずつ確かめてから直します。
- 下の葉から黄色くなる
- 伸び盛りなら水切れか肥料切れです。土を掘って乾いていれば水を、湿っていれば薄い液肥を与えます。八月以降の下葉の黄化は自然な老化です。
- 葉ばかり茂って毬花が少ない
- 肥料の与えすぎです。追肥を止め、脇枝を三割ほど間引いて光を通します。翌年は二回目の追肥を見送ります。
- つるの伸びが止まった
- 水切れか根の傷みです。土を掘って根が白ければ水を増やし、黒ければ水を控えて乾かします。鉢なら根詰まりの可能性もあります。
- 毬花が小さくて香りが弱い
- 八月の水が多いか、つるが多すぎます。毬花が付いたら水を控えめにし、来年はつるを三本に絞ります。
ホップの育てている間に使うもの
ハーブは肥料を与えすぎると、葉は茂っても香りが薄くなります。他の植物より控えめが基本です。
- ハーブ用の培養土探す言葉「ハーブ 培養土 水はけ」
- 規格の目安
- 水はけ重視の配合。「ハーブ・野菜用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- 8 号鉢 1 個で約 8L、65cm プランターで 12〜15L。
地中海原産のものが多く、乾き気味を好みます。水もちのよい土だと根が傷みます。
- 液体肥料(薄めて使う)探す言葉「液体肥料 ハーブ」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液を、さらに薄めて使います。
与えすぎると香りが薄くなります。月 1 回、規定の半分の濃さから試すのが安全です。
- 摘芯用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 摘芯 細かい」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。
先端を摘むと、その下の節から枝が 2 本出ます。これを繰り返すと収穫量が増えます。
- 肥料は控えめでよいので、種類を買いそろえる必要はありません。
- 花が咲く前に摘めば、香りの落ちる時期を遅らせられます。道具は要りません。
ホップの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はホップの育て方にまとめています。
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